BMWアルピナ:輸入車における連続出場記録を更新
2019.10.25 自動車ニュース![]() |
CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表される最先端技術やサステイナブルモビリティーも気になりながらも、モータージャーナリスト&モビリティージャーナリストの森口将之が注目したのは、走るための喜びを忘れないブランド、BMWアルピナの心意気だった。
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自動車らしい自動車
輸入車が激減した今回の東京モーターショー。ただ少し前にも似たようなことがあった。リーマンショック直後の2009年、千葉・幕張メッセで開催された第41回は、今回をも下回る3ブランドだったのだから。
そんな中、17回連続で参加を続けているのがアルピナだ。2009年はメルセデス・ベンツやルノーも欠席しているから、輸入車における連続出場記録を更新し続けているブランドでもある。
アルピナの輸入販売はニコル・オートモビルズという、メーカーからは独立した日本法人が行う。参加の可否を自分たちで判断できることもあるだろうが、それ以上の理由があることを、出展を伝えるニュースリリースで知った。
そこには多くの輸入車ブランドが出展中止であることにまで言及しつつ、今年は日本におけるアルピナ1号車である「B7ターボ」上陸から40周年であり、記念すべき年を迎えられたことに感謝の気持ちを込めての参加と記してあった。
決して大きくはない自動車会社を支え続けてきた熱烈な支持者のために出る。シンプルな表現の奥に多くのメッセージを含んだ言葉に胸が熱くなった。
しかもブースを飾るのは、輸入車では唯一となるワールドプレミアの「B3リムジン オールラッド(AWD)」をはじめ、4台すべてがニューモデル。奥にはアルピナカラーのソファが並ぶスペースも用意され、会場を歩き回って疲れた体を癒やしてくれる。
CASEという名の巨大再開発の中にある、人間が人間らしさを取り戻せるオアシスのような場所。自動車らしい自動車を見たくなったら、足を運んでみてほしい。
(文=森口将之/写真=webCG/編集=櫻井健一)