「始動時にイグニッションキーを一気にひねってはダメ?」
2011.05.28 クルマ生活Q&A その他「始動時にイグニッションキーを一気にひねってはダメ?」
現代のクルマはエンジンの制御をコンピューターで行っていますが、始動時にコンピューターがいろいろなデータを取得して分析し、それからエンジンに指示を出すまでには、ある程度の時間が必要だと思います。そのため、エンジン始動時にイグニッションキーを一気にひねると、コンピューターの指示が出る前に始動させようとすることになり、エンジンにとってよくないのではないでしょうか? そう考えた私は、キーをひねって通電状態にし、各種警告灯が消えてからセルモーターを回すようにしていますが、今の車載コンピューターはそんな必要はないぐらい高速なのでしょうか?
お答えします。現代のクルマであれば、キーを一気にひねってエンジンを始動しても問題ありません。もし問題があるようだったら、トラブルが少なからず起きているはずですが、そういった話は聞いたことがありません。また、始動方法について取扱説明書に明記するなど、なんらかの方法でメーカーがユーザーに伝えているはずですが、そういうこともありません。
とはいえ、一気にひねるよりもいったん停止したほうがキーにかかる力は少なくて済むので、機械にはやさしいでしょう。また警告灯の球切れなどもチェックできますから、けっして悪いことではないと思います。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。
