マクラーレンGT(後編)

2020.03.26 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバー谷口信輝が、マクラーレンのニューモデル「GT」に試乗。グランドツアラーならではの美点のほか、「もっとこうだったら……」と思わずにはいられない弱点も報告する。

コツをつかんで運転せよ

マクラーレンGTに試乗して「マクラーレンの味付けはどれも一貫していますね」と言い放った谷口信輝。その長所として「あまり頑張らなくてもシューンと楽に、そして滑らかに加速していく」ことを挙げたいっぽうで「乗り降りが大変」「ブレーキの初期バイトが甘くて慣れないドライバーはその強い空走感に驚くかも」と弱点も指摘してみせた。

前編では、初期バイトをあえて甘く設定した理由について独自の推論を展開したが、谷口はこのブレーキの長所も見いだしていた。
「ブレーキペダルをぐっと強く踏み込めばかなりの勢いで減速してくれます。つまり、ブレーキ自体の能力は高くて、踏力で減速Gをコントロールするタイプなんですね。僕らレーシングドライバーはこの手のブレーキに慣れているから問題ないし、初期の空走感も素早くバーンとブレーキペダルを踏み込めばかなり解消できると思います」

なるほど、要はマクラーレンを扱うコツをつかむことが重要なようである。

では、マクラーレンGTの“ウリ”のひとつである乗り心地についてはどうだったのか?
「乗り心地はいいですよ。この手のスーパースポーツカーとしてはかなりソフトですよね。それに静かです。あと、僕にとっては、思いどおりに動いてくれるギアボックスのプログラミングも快適に感じる要素のひとつ。減速すると早めに下のギアを選んでくれるので、次に加速するときはもう準備が整っているという感じ。もっとも、このエンジンはパワーバンドが広いから、たとえぴったりのギアじゃなかったとしてもスムーズに加速できます」

「あとは、このコックピットもかっこいいですよね。なんだろう、これもマクラーレン独特の感じで、小型飛行機に乗っているような感じがします」

つまり、周囲がすべて透明な風防で覆われたキャノピーのような印象ということなのか?
「あ、そうですね、それです、キャノピー感。あとはインテリアのデザインもいいと思います。ステアリングホイールのこのメタル部分は、冬の寒い日に触ったら冷たそうですが……(笑)」

 
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