行き着くところはレーシングカー
もっとも、想像だけでは我慢ならないという人も多い。筆者もそうだ。最新の高性能車に乗れば、最高速は無理だとしても加速くらいは試したくなるし、実際に試す。けれども停止状態から3秒以内に100km/hに達することがスーパースポーツの条件という昨今、公道で確かめることは確実に不法かつ反社会的な行為となってしまう。V12エンジンの高回転サウンドをしばらく楽しんだ、などと能天気に投稿しようものなら炎上必至だ。多くのスーパーカーマニアがそう思い始めている。ジャーナリスト向けのスーパーカー試乗会もサーキットで開催されることが常になってきた。
ちょっとした監視社会というわけだ。それゆえ加速やラウドサウンド、ハンドリングを楽しむためにサーキットへ向かう人も増えている。有名サーキットで開催されるプライベートな走行会をのぞいてみれば、今やスーパーカーや高性能グレードのオンパレード。モーターショーより面白い。
サーキット通いが高じると、あるとき厳然たる現実に気づく。フェラーリやランボルギーニのロードカーよりも、安くてもピュアなレーシングカーのほうが楽しいということに。そりゃそうだ。たとえスーパーカーであってもサーキットを走れば数周でブレーキや熱系統が音をあげる。それに対して、そもそもサーキット用につくられたレーシングカーであれば、入門用のカテゴリー専用マシンでもトラックで存分楽しめる性能“だけ”を身につけているのだから。
メーカーもそんなトップクラス顧客の要望に応えるべく、アマチュア向けモータースポーツに力を入れ始めて久しい。頂点はワンメイクのカップカーレースなど、ジェントルマンドライバー向けのモータースポーツだ。最近ではトラック専用モデルや、そうはいってもナンバー付きじゃないと、というカスタマー(無人島でスーパーカーに乗りたいとは思わないだろ?)のために“公道も走れるけれども限りなくトラック専用に近い限定車”などをリリースすることも珍しくはなくなった。それはほとんどすべての高性能ブランドに共通する戦略である。
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