ホンダNSX(後編)

2020.11.15 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 レーシングドライバー山野哲也が最新の「ホンダNSX」に試乗。前編ではそのパワートレインの仕上がりについて絶賛した山野。後編では「辛口評価」を下さざるを得ないポイントについて、いよいよ重い口を開いてもらおう。
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不安の残る足まわり

「ちょっと辛口評価になってしまうかもしれません」と、ホンダNSXから降りてきた山野哲也。しかしながら前編では3.5リッターV6ターボに3つのモーターを組み合わせた野心的な動力系について「よく仕上がっている」と高評価を下し、コーナリング性能も申し分ないと語っていた。

それでは、山野の気になるポイントは一体どこにあるのだろうか。

「現状ではフロントの接地感が薄いんです。ミドシップなので、前に重量物がないということもありますが、『引っかかりが弱い』というか、フワフワするというか……」

引っかかりが弱い? とけげんな顔をする取材陣に山野が説明してくれた。

「クルマを走らせているときは、できることなら、地面の奥底にある地球の中心点から伸びたスチールワイヤーでボディーの底面をグウゥゥッと引っ張っていてほしい。4つのタイヤがいかなるときでも路面から離れないというイメージですね。こうした感覚が増せば、クルマとしての完成度はもっと高まるでしょう」

なるほど、山野の解説はイメージがつかみやすい。

 
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【ホンダNSXのスペック】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4490×1940×1215mm/ホイールベース:2630mm/車重:1800kg/駆動方式:4WD/エンジン:3.5リッターV6 DOHC 24バルブ ターボ/モーター:交流同期電動機/トランスミッション:9段AT/エンジン最高出力:507PS(373kW)/6500-7500rpm/エンジン最大トルク:550N・m(56.1kgf・m)/2000-6000rpm/フロントモーター最高出力:37PS(27kW)/4000rpm(1基当たり)/フロントモーター最大トルク:73N・m(7.4kgf・m)/0-2000rpm(1基当たり)/リアモーター最高出力:48PS(35kW)/3000rpm/リアモーター最大トルク:148N・m(15.1kgf・m)/500-2000rpm/システム最高出力:581PS(427kW)/システム最大トルク:646N・m(65.9kgf・m)/タイヤ:(前)245/35ZR19 93Y (後)305/30ZR20 103Y/(コンチネンタル・スポーツコンタクト6)/燃費:10.6km/リッター(WLTCモード)/価格:2420万円

【取材時の燃費データ】
テスト距離:295.2km(市街地1:高速道路7:山岳路2)/使用燃料:38.8リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:7.6km/リッター(満タン法)/7.8km/リッター(車載燃費計計測値)
【ホンダNSXのスペック】
	ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4490×1940×1215mm/ホイールベース:2630mm/車重:1800kg/駆動方式:4WD/エンジン:3.5リッターV6 DOHC 24バルブ ターボ/モーター:交流同期電動機/トランスミッション:9段AT/エンジン最高出力:507PS(373kW)/6500-7500rpm/エンジン最大トルク:550N・m(56.1kgf・m)/2000-6000rpm/フロントモーター最高出力:37PS(27kW)/4000rpm(1基当たり)/フロントモーター最大トルク:73N・m(7.4kgf・m)/0-2000rpm(1基当たり)/リアモーター最高出力:48PS(35kW)/3000rpm/リアモーター最大トルク:148N・m(15.1kgf・m)/500-2000rpm/システム最高出力:581PS(427kW)/システム最大トルク:646N・m(65.9kgf・m)/タイヤ:(前)245/35ZR19 93Y (後)305/30ZR20 103Y/(コンチネンタル・スポーツコンタクト6)/燃費:10.6km/リッター(WLTCモード)/価格:2420万円
	
	【取材時の燃費データ】
	テスト距離:295.2km(市街地1:高速道路7:山岳路2)/使用燃料:38.8リッター(ハイオクガソリン)/参考燃費:7.6km/リッター(満タン法)/7.8km/リッター(車載燃費計計測値)拡大