EVよりもハイブリッドのほうが伸びている

一方で、補助金の増額がないのに欧州で販売シェアを伸ばしているのがハイブリッド車(HEV)だ。2019年は通年で4.8%だったが、2020年1~3月は9.4%、4~6月は 9.6%、そして7~9月は12.4%と、その伸びはEVを上回っている。2019年にはトヨタ自動車の欧州販売におけるHEVの比率が50%を超えた。

英国の調査会社であるPAコンサルティングのリポートによると、2021年の欧州CO2排出量規制をおおむねクリアできるのはHEVの比率が高いトヨタだけで、欧州最大の自動車メーカーであるVWは、EVやPHEVの比率が10%になると見込んでも45億400万ユーロ(同、5630億円)もの罰金を支払うことになると予測している。このことから分かるのは、EVやPHEVだけでは環境規制の達成には不十分だということだ。中国で現在HEVが見直されているように、欧州においてもEV“ブーム”が去ったあとにはHEVへの揺り戻しが起こると筆者は考えている。

(文=鶴原吉郎<オートインサイト>/写真=トヨタ自動車、フォルクスワーゲン、ルノー/編集=堀田剛資)

HEVのラインナップを豊富に取りそろえるトヨタ。欧州ではすでにHEVの販売比率が50%を超えている。
HEVのラインナップを豊富に取りそろえるトヨタ。欧州ではすでにHEVの販売比率が50%を超えている。拡大
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