トヨタGRヤリスRZ“ハイパフォーマンス”(後編)

2021.02.14 思考するドライバー 山野哲也の“目” 山野 哲也 「トヨタGRヤリス」の4WDシステムがユニークなのは、FFベースでありながら後輪優勢の駆動力配分が可能になっているところだ。その効果を試すべくダイヤルをひねった山野哲也。果たしてどんな印象を得たのだろうか。

ちょうどいいパワーがかかり続ける

「トヨタGRヤリス“RZハイパフォーマンス”」の速さに舌を巻いた山野哲也。1.6リッター直3ターボ独自の、直線的なアウトプットをどう評価するのだろうか。

「アクセルコントロールが必要ない……、というのは言い過ぎですが、ちょうどいい駆動力がストレートに得られるのがありがたい。例えば、ペダルを踏んだ瞬間に『ドン!』といきなり太過ぎるトルクが出てくると、そこでの調整が難しい。レーシングドライバーというものは、いつでも4本のタイヤそれぞれの面圧を『いかにキレイにそろえるか』ということに神経を注いでいるんです」

タイヤの性能を無駄なく使い切るために、ですね?

「その通りです。優しく、滑らさず。エンジンから供給される駆動力に対応して、ペダルを戻したり踏み増したりして微調整するわけですが、レーシングドライバーとしては、そうした操作を可能な限り減らしたい。GRヤリスは車重(1290kg)に対してちょうどいいパワーがかかり続ける。そんな風に感じました」

4輪をキレイに使うというハナシが出ましたが、ノーマルヤリスを4WD化したGRヤリスをどう考えますか?

「極端なことを言うと、FFでもよかったのかもしれません」

 
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