メルセデスが新型電気自動車「EQA」を発売 取り回しのしやすいサイズのSUV型EV
2021.04.26 自動車ニュース![]() |
メルセデス・ベンツ日本は2021年4月26日、新型電気自動車(EV)「EQA」を発表し、同日、販売を開始した。
容量66.5kWhのバッテリーで422kmの航続距離を実現
メルセデス・ベンツEQAは、取り回しのしやすいボディーサイズ(全長×全幅×全高=4465×1835×1625mm)を特徴とする、SUVタイプのEVである。同ブランドのEVとしては、DセグメントSUVの「EQC」に次ぐ第2弾にあたり、2021年4月2日には50台限定の特別仕様車「エディション1」の先行受注も開始されていた。
駆動方式はFWDで、フロントアクスルに搭載される最高出力190PS(140kW)、最大トルク370N・m(37.7kgf・m)のモーターで前輪を駆動。エンジン車から乗り換えても違和感のないスムーズさと、既存のEVを上回る高い静粛性を備えているという。
一方、前後軸間のフロア下に搭載されるリチウムイオンバッテリーの容量は66.5kWhで、422km(WLTCモード)の一充電走行可能距離を実現。充電については、6.0kWh(200V 30A)までの交流普通充電に加え、100kWhまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)にも対応している。また高い衝突安全性を確保するべく、バッテリーは堅牢(けんろう)なフレームの中に収納。バッテリーとすべての通電部品は、ともに通常のメルセデス・ベンツ車と同等の安全要件を備えている。
このほかにも、回生ブレーキはアクセルオフ時の制動の強さをシフトパドルで調整可能で、標準設定の「D」、コースティング程度まで制動が弱まる「D+」、やや強めの制動が得られる「D-」、高い制動が得られる「D--」と、4段階の強さが用意される。これらに加え、前走車との車間距離や登坂・降坂などの道路状況などを考慮して、自動で制動力を調整する「D Auto」モードも用意。いずれもアクセル操作のみで停車まで行える「ワンペダルドライブ」とはなっておらず、停車時にはブレーキ操作を行う必要がある。
内外装にみる「EQ」モデルならではのデザイン
エンジン車とは趣を異にするデザインも特徴で、内外装の各所にEQ(メルセデス・ベンツが擁するEVのサブブランド)モデル共通の意匠が取り入れられている。
具体的には、エクステリアでは中央部に“スリーポインテッドスター”を配したブラックパネルグリルや、左右のデイタイムランニングライトをつなぐ光ファイバーのイルミネーション、リアを横断するLEDのコンビランプ、Aピラー下端部に備えられた「EQA」バッジなどを採用。「AMGライン」を選択すると、フロントのブラックパネルグリルにはハイグロスブラックのフレームとツインルーバーがあしらわれる。足元の仕様は18インチの5スポークアルミホイールが標準で、AMGラインには20インチのマルチスポークアルミホイールが装備される。
一方インテリアでは、助手席側のダッシュボードにバックライト付きのトリムを採用。円形のエアコン吹き出し口には「ローズゴールド」の差し色を用いている。シートは、標準仕様は中央部にローズゴールドのファブリックを、その他の箇所にはチタニウムグレーの合成皮革を用いたコンビタイプで、ファブリックにはペットボトルからのリサイクル素材を使用している。一方、AMGラインではレッドステッチ入りのスエード調ファブリックと人工皮革のコンビシートを採用。オプションで、ブラックのレザーシートも用意している。
インフォテインメントシステムにはEV向けの機能も
各種装備にもEV向けの機能が追加されており、インフォテインメントシステム「Mercedes me connect」には充電ステーション情報の検索や、出発時刻およびプリエントリークライメートコントロールの設定、パワートレインの作動状態や電費情報の表示、最大充電電流の設定などの機能が備えられている。
さらにナビゲーションシステムには、マップデータから得た勾配情報、充電ステーションの位置情報、車両の充電状況や気温情報などを考慮し、どこで充電すべきかも含めた適切なルート案内を行う「Electric intelligenceナビゲーション」を採用。対話型の音声認識システム「MBUX」は、「充電ステーションを探して」「8時までにクルマのクライメートコントロールを設定して」といった、EVならでは、EQAならではのコマンドにも対応しているという。
グレードは「EQA250」のみの設定で、価格は640万円。
(webCG)