アウディS3スポーツバック ファーストエディション(前編)

2021.09.02 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 フルモデルチェンジしたアウディの高性能コンパクト「S3スポーツバック」の走りやいかに? 可変サスペンションを装備する「ファーストエディション」に試乗した谷口信輝が、乗り味の特徴について語る。
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小さくてもアウディそのもの

われらが谷口信輝に今回試乗してもらうのは、「アウディA3」のスポーツバージョンであるS3。通常、SモデルはAモデルからやや遅れてデビューするものだが、日本市場に関して言えば今回はA3とS3は同じタイミングで発表され、同じタイミングで日本上陸を果たした。ちなみに、S3よりもさらにアグレッシブなスポーツモデルである「RS 3」も遠からずデビューするもようだ。

そんなS3の運転席に腰掛けた谷口が、目の前に広がる景色を見ながら、その印象を語り始めた。
「やっぱり、ひと目でアウディってわかりますよね。目の前に大きなタッチディスプレイがあって、まるでキッチンのIH調理器具みたいに全面黒いガラス張りになっていたりとか、ダッシュボードとかのデザインがやたらカクカクしていたりする点は、いつもどおりのアウディです。このシートのホールド感もそうだし、ステアリングスポークが細めで転舵したときにもメーターパネルが見やすいのも、そう。いま、シフトレバーを触ろうとしてステアリングコラムのあたりを探しちゃったのは僕が普段メルセデスに乗っているからだけれど、センターコンソール上に設けられたこの短いレバー式のシフトセレクターにも全然違和感を覚えません。シフトセレクターは、押しボタン式よりもこういうレバー式のほうが、やっぱり僕は好きです」

そこまで話し終えると谷口はエンジンを始動させ、いつもの箱根のワインディングロードに向けて走り始めた。
「いやあ、さすがのアウディですね。コーナリングの途中で、さらにぐっとステアリングを切っても、ちゃんとフロントがついてきてノーズの向きを変えてくれる。途中で切り増してフロントがついてきてくれないクルマが少なくないなか、アウディはステアリングを切ったら切ったぶんだけ曲がっていく。しかも、リアが破綻する気配がないんだから、本当にすごいですよね」

 
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