レクサスとエアレースパイロット室屋義秀選手がパートナーに 新たなチャレンジを発表
2021.10.21 自動車ニュース![]() |
トヨタ自動車のプレミアムブランドであるレクサスは2021年10月21日、エアレースパイロット室屋義秀選手が代表を務めるパスファインダーとチームパートナーシップ契約を締結し、2022年に開幕する「The Air Race World Championship(エアレース世界選手権)」に参戦すると発表した。
![]() |
![]() |
![]() |
車両開発や人材育成も視野に
室屋義秀選手は、エアロバティック(曲芸飛行)の世界的なパイロット。2003年から2019年まで開催された空中タイムトライアル競技の世界選手権「レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ」において、2017年の年間チャンピオンにも輝いたことでも知られる(関連記事)。
レクサスは2016年に室屋選手とパーソナルスポンサー契約を締結。2017年には、互いに技術研さんを行い航空機と自動車の領域における新しい技術の可能性を模索する「技術交流会」を発足している。その活動の成果として、室屋選手の機体においては、レクサスの感性領域の技術を生かした「操縦かんグリップ」や、空力解析による「新ターン」を開発。一方、航空機に用いられる空力技術をクルマに織り込んだ、「レクサスLC」の限定車“AVIATION(アビエーション)”が2021年1月に発売されている。
今回の契約では、互いの技術やノウハウをよりスピーディーにレース機の開発につなげ、レースオペレーションにもともに取り組み、新たなチーム体制「LEXUS/PATHFINDER AIR RACING」を発足。レクサスはテクニカルコーディネーターを新チームへ派遣し、エアレースに必要とされる空力・冷却・人間工学分野での技術開発と実証に取り組むなど、強いチーム体制の構築に向けたサポートを行う。
またエアレースで培われる技術やノウハウは、「過酷なエアレースは、人を鍛え、技術を鍛える」という考えのもと、互いの領域での「よりよい社会をつくる」という未来へのチャレンジにも生かされる見通し。
レクサスは、過酷なエアレースを通じて得られる空力・冷却・軽量化の技術やノウハウを、カーボンニュートラル社会の実現に向けた“もっといいクルマづくり”に活用。室屋選手はエアレースのみならず、次世代モビリティーにつながる人材育成を継続し、福島県と協働する実証フィールドづくりを推進。2人乗りの小型航空機であるライト・スポーツ・エアクラフト(LSA)の製造サポートを皮切りに、地元企業を巻き込んだ航空機のカーボンニュートラル化に向けたプロジェクトを行うという。
(webCG)