マセラティMC20(前編)

2022.04.14 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 レーシングドライバー谷口信輝が、マセラティの新型スポーツカー「MC20」に試乗。F1由来の燃焼システムを採用したV6エンジンを積む、ハイパフォーマンスモデルの走りについて熱く語る。
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キモはやっぱり新エンジン

自他ともに認める走り屋の谷口信輝だが、この企画でスーパースポーツカーに乗って「このクルマ、メチャクチャいい!」と言い放ったことはこれまでなかったように記憶している。そんな谷口に今回、試乗してもらうのは、あのマセラティが久しぶりに放つミドシップスーパースポーツカーのMC20。果たして、谷口はどんな評価を下すのか?

箱根のワインディングロードでの試乗を終えたばかりの谷口に、早速マイクを向けてみることにした。
「いやー、すごくいいですねえ」

谷口はMC20の印象について、単刀直入にそう語った。
「まず、エンジンのレスポンスがとてもいい。しかも、発進すると、あっという間にパワーバンドに入るから、とっても楽しい。おそらく、わりと低いエンジン回転数からしっかりトルクを生み出してくれるのでしょうね。おかげで、クルマがすごく軽く感じられる。ところで、このクルマ、車重は何kgですか?」

MC20はカーボンモノコックを用いているものの、車検証上の車重は1640kgと決して軽くはない。それでも谷口は“軽快”と感じたのだから、よほどエンジンのピックアップが良好であるに違いない。

ところで、MC20のキャビン後方に搭載されたパワープラントは排気量3リッターのV6ツインターボエンジン。最近でこそ、マクラーレンやフェラーリがこのクラスにもV6モデルを投入し始めているものの、いずれもプラグインハイブリッドシステムで武装されており、従来のV8モデルに匹敵するパフォーマンスを誇っている。いっぽうのMC20は、今後電動化される計画があるとはいえ、現時点ではマイルドハイブリッドシステムさえ装備していない。したがって、絶対的なパフォーマンスでライバルに一歩及ばないのも致し方ないところだろう。

 
マセラティMC20(前編)の画像拡大
 
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