ルノーが新型「カングー」の国内導入を正式発表 発売記念の特別仕様車も登場

2023.02.24 自動車ニュース webCG 編集部
ルノー・カングー
ルノー・カングー拡大

ルノー・ジャポンは2023年2月24日、新型「カングー」の国内導入を正式発表した。同年3月2日に販売を開始する。

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新型「ルノー・カングー」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4490mm×1860mm×1810mm、ホイールベースは2715mm。車重はガソリンエンジン車が1560kg、ディーゼル車が1650kgと発表されている。写真のボディーカラーはジョン アグリュム。
新型「ルノー・カングー」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4490mm×1860mm×1810mm、ホイールベースは2715mm。車重はガソリンエンジン車が1560kg、ディーゼル車が1650kgと発表されている。写真のボディーカラーはジョン アグリュム。拡大
従来型で人気の高かったブラックバンパーとダブルバックドアの組み合わせは、日本向けの特別な仕様となる。ダブルバックドアは約90度の位置で一度ロックがかかり、ロックを外すと約180度まで開く。
従来型で人気の高かったブラックバンパーとダブルバックドアの組み合わせは、日本向けの特別な仕様となる。ダブルバックドアは約90度の位置で一度ロックがかかり、ロックを外すと約180度まで開く。拡大
水平基調のダッシュボードや液晶メーター、浮き出たように配置される大型のセンタースクリーンが目を引く新型「カングー」のインストゥルメントパネル。メーターフード上部のインストゥルメントパネルアッパーボックスにはUSBソケットが備わるほか、別売アクセサリーを用いてスマートフォンが固定できるようになっている。
水平基調のダッシュボードや液晶メーター、浮き出たように配置される大型のセンタースクリーンが目を引く新型「カングー」のインストゥルメントパネル。メーターフード上部のインストゥルメントパネルアッパーボックスにはUSBソケットが備わるほか、別売アクセサリーを用いてスマートフォンが固定できるようになっている。拡大
新型「カングー」のキャビン。ダッシュボードに3層構造の防音材が使用されたほか、エンジンルームや前後サイドドアに防音材を追加し、すべての窓ガラスの厚みも増している。こうした改良の結果、可聴音声周波数が10%向上し、室内での会話が聞き取りやすくなったという。
新型「カングー」のキャビン。ダッシュボードに3層構造の防音材が使用されたほか、エンジンルームや前後サイドドアに防音材を追加し、すべての窓ガラスの厚みも増している。こうした改良の結果、可聴音声周波数が10%向上し、室内での会話が聞き取りやすくなったという。拡大
荷室容量は通常時で775リッター、後席を折りたたんだ写真の状態で2800リッター。荷室は凹凸の少ないスクエアな形状となる。(写真=花村英典)
荷室容量は通常時で775リッター、後席を折りたたんだ写真の状態で2800リッター。荷室は凹凸の少ないスクエアな形状となる。(写真=花村英典)拡大
ボディーカラーは「インテンス」グレードがブラウン テラコッタM(写真)とグリ ハイランドM、ブルー ソーダライトM、ブラン ミネラルの4色、「クレアティフ」グレードがジョン アグリュムとブラン ミネラルの2色、「ゼン」グレードがブラン ミネラルの1色という設定。クレアティフがベースとなる特別仕様車の「プルミエール エディション」では、通常同グレードには設定されてないブラウン テラコッタMやグリ ハイランドM、ブルー ソーダライトMが選択できる。
ボディーカラーは「インテンス」グレードがブラウン テラコッタM(写真)とグリ ハイランドM、ブルー ソーダライトM、ブラン ミネラルの4色、「クレアティフ」グレードがジョン アグリュムとブラン ミネラルの2色、「ゼン」グレードがブラン ミネラルの1色という設定。クレアティフがベースとなる特別仕様車の「プルミエール エディション」では、通常同グレードには設定されてないブラウン テラコッタMやグリ ハイランドM、ブルー ソーダライトMが選択できる。拡大
フロントと同様にCシェイプシグネチャーデザインがリアランプに取り入れられるのも、新型「カングー」の特徴だ。両側スライドドアの開口部は615mm。開閉機構の見直しにより、前モデルよりも軽い力で開閉ができるようになった。
フロントと同様にCシェイプシグネチャーデザインがリアランプに取り入れられるのも、新型「カングー」の特徴だ。両側スライドドアの開口部は615mm。開閉機構の見直しにより、前モデルよりも軽い力で開閉ができるようになった。拡大
最高出力116PS/3750rpm、最大トルク270N・m/1750rpmを発生する1.5リッター直4直噴ディーゼルターボエンジン。7段DCTの「7EDC」と組み合わされる。WLTCモードの燃費値は17.3km/リッター。(写真=花村英典)
最高出力116PS/3750rpm、最大トルク270N・m/1750rpmを発生する1.5リッター直4直噴ディーゼルターボエンジン。7段DCTの「7EDC」と組み合わされる。WLTCモードの燃費値は17.3km/リッター。(写真=花村英典)拡大
最高出力130PS/6000rpm、最大トルク240N・m/1600rpmの1.3リッター直4直噴ガソリンターボエンジンも7段DCTの「7EDC」と組み合わされる。WLTCモードの燃費値は15.3km/リッター。(写真=花村英典)
最高出力130PS/6000rpm、最大トルク240N・m/1600rpmの1.3リッター直4直噴ガソリンターボエンジンも7段DCTの「7EDC」と組み合わされる。WLTCモードの燃費値は15.3km/リッター。(写真=花村英典)拡大

観音開きの後部ドアを踏襲

新型カングーは、2002年に初導入された初代から数えて3代目にあたるモデル。2020年11月に本国で発表され、2022年10月に開催されたユーザー参加イベント「ルノー カングー ジャンボリー 2022」の会場で、日本仕様車(プリプロダクションモデル)が日本初公開された。

フルモデルチェンジした新型カングーは、ラテン語で「遊び」を意味する「LUDOS」と、フランス語で「空間」を意味する「ESPACE」を組み合わせた造語「LUDOSPACE(ルドスパス)」のコンセプトはそのままに、「もっと遊べる空間」へと大きな進化を遂げたと紹介される。

車台は、ルノー・日産・三菱のアライアンスのミドルクラスモデル用となる「CMF-C/Dプラットフォーム」をベースに、専用開発のフロントメンバーやトーションビームなどを用いて耐久性、信頼性、ロバスト性などを強化。本国にはこれまでと同じくLCV(ライトコマーシャルビークル=商用車)をラインナップしており、乗用モデルにもプロユースに耐えうるLCV向けの性能が引き継がれているという。

エクステリアでは一新されたフロントマスクが目を引く。Cシェイプのデイタイムランニングランプが内蔵されたヘッドランプや大型のグリル、立体的なバンパーの形状などは最新のルノー車に通じる意匠。従来型と同じく観音開きのダブルバックドアが採用されるボディーフォルムは、全体的にスクエアな印象になった。

「インテンス」グレードにはボディー同色バンパーが、「ゼン」「クレアティフ」、そして日本発売記念の特別仕様車「プルミエール エディション」には従来型で人気の高かったブラックバンパーが採用される。ダブルバックドアとブラックバンパーの組み合わせは、日本向けの特別な仕様となる。

日本導入モデルのボディーサイズは全長4490mm×全幅1860mm×全高1810mmで、ホイールベースは2715mm。前モデルに比べて全長が210mm長く、全幅が30mm大きくなり、ホイールベースは15mm長くなっている。

荷室の容量と使い勝手が向上

インテリアは、水平基調デザインとなったダッシュボードや浮き出たように配置される8インチのセンタースクリーン、7インチのデジタルインストゥルメントパネルなどによって現代化。ブラッシュアルミ調とダークグレー塗装のパネル、各部に配されたクロームのパーツで上質感を高めたという。本革仕立てとなるステアリングホイールはマットクロームフィニッシャーで装飾され、ステアリングホイールの両側には運転・駐車支援システムの操作スイッチやメーター表示の切り替えなどが行えるコマンドスイッチが配置される。

豊富な室内収納も新型カングーのセリングポイントで、オーバーヘッドコンソールやインストゥルメントパネルアッパーボックス、ダッシュボードトレイ、カップホルダー、前後ドアのポケットなどが全車に備わる。

荷室は凹凸の少ないスクエア形状で、床面長は通常時で1020mm、後席を折りたたむと1880mmに拡大できる。前者は従来型比で100mm、後者は同80mmの伸長となる。また、荷室容量は通常時で775リッター、後席を折りたたむと2800リッターとなる。これらは前者が従来型比で115リッター、後者が同132リッター増加している。

日本仕様として設定されるパワーユニットはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2本立て。ガソリンエンジンはルノー・日産・三菱アライアンスとダイムラーにより共同開発された1.3リッター直4直噴ターボで、最高出力131PS、最大トルク240N・mを発生。 コモンレール式の1.5リッター直4直噴ディーゼルターボは、最高出力116PS、最大トルク 270N・mを発生する。いずれも7段DCTの「7EDC」と組み合わされ、WLTCモード燃費値は、ガソリンエンジンが15.3km/リッター、ディーゼルエンジンが17.3km/リッターと発表されている。

ルノーの日本導入モデルでは初となるエマージェンシーレーンキープアシストやブラインドスポットインターベンションを含む、多彩な先進運転・駐車支援システムの採用も新型カングーにおけるトピックである。

ラインナップと価格は以下のとおり。

【ガソリン車】

  • ゼン:384万円(受注生産車)
  • インテンス:395万円
  • クレアティフ:395万円

【ディーゼル車】

  • インテンス:419万円
  • クレアティフ:419万円

導入を記念した特別仕様車も発売

今回の日本導入を記念して、クレアティフをベースとした特別仕様車プルミエール エディションも販売される。同車では、通常のクレアティフに設定のないブラウン テラコッタM、グリ ハイランドM、ブルー ソーダライトMの外装色が選択できる。

プルミエール エディションの価格は、ガソリン車が400万5000円、ディーゼル車が424万5000円。

(webCG)

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