マツダがロータリーエンジンを搭載した「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」を公開【オートモビル カウンシル2023】
2023.04.14 自動車ニュース![]() |
マツダは2023年4月14日、千葉・幕張メッセで開催中の自動車イベント「オートモビル カウンシル2023」において、「マツダMX-30 e-SKYACTIV R-EV」を日本初公開した。
◆「オートモビル カウンシル2023」におけるマツダの展示車両を写真で紹介
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ロータリーエンジンをつくり続けることを宣言
今回のマツダブースの展示テーマは、「ロータリーエンジンの可能性の追求と新しい価値への挑戦」というもので、他社に先駆けて「昭和51年排ガス規制」をクリアしたことなどから「AP(アンチ・ポリューション=公害対策)」のサブネームを冠した1975年発売の2代目「マツダ・コスモAP」や、水素でもガソリンでも走行できるデュアルフューエルシステムを採用し、2006年にリース販売が行われた「マツダRX-8ハイドロジェンRE」が展示された。
プレスカンファレンスに登壇したマツダ取締役専務執行役員の青山裕大氏は、「営業サイドにいる私も、ロータリーエンジンのファンの強力な情熱を感じる機会が多々ある。2015年の東京モーターショーでお披露目したコンセプトカー『RX-VISION』に寄せられた期待。2017年のロータリーエンジン生誕50周年イベントは、残念ながら台風で中止となったが、会場の三好試験場には多くのファンが集まった。またマツダ車ではないが、同じくロータリーエンジンを搭載した『NSU RO80』というクラシックカーをドイツから広島まで運転して、マツダを尋ねてくれた夫婦もいらっしゃった」と、ファンとマツダの交流を回想。続いて「マツダはロータリーを諦めたくない。つくり続けたい。2012年以降、ロータリーエンジンの量産をしばらくストップしており、『ロータリーの灯が消えてしまうのではないか』と皆さまに本当にご心配をおかけした。しかしロータリーエンジンはマツダの飽くなき挑戦の精神の象徴であり、アイデンティティーとして未来に受け継いでいかなくてはならない。ロータリーにはまだまだ可能性がある。どんなかたちでも、多くはなくともつくり続けていく事が大切」と述べ、ロータリーエンジンの可能性を追求し続けていくことを宣言した。
展示の目玉であるマツダMX-30 e-SKYACTIV R-EVは、ロータリーエンジンを発電機として搭載したレンジエクステンダー付き電気自動車(EV)だ。コンパクトなロータリーエンジンの強みを生かし、このユニットを高出力モーターやジェネレーターと同軸上に配置。容量17.8kWhのリチウムイオンバッテリーと50リッターの燃料タンクを搭載することで、電欠の心配なく意のままの走りが楽しめるEVに仕上げているという。今回の展示車は、ロータリー復活を記念した特別仕様車「エディションR」(欧州仕様)だった。
2023年の5月30日、マツダ初のロータリーエンジン車である「コスモスポーツ」は生誕50周年を迎える。すでにマツダには、コスモスポーツのファンやロータリーエンジンのファンからバースデーカードが届いているという。マツダの青山専務は、「そんな熱いファンや顧客に応えるべく、マツダはこれからも顧客の心を捉えて離さない魅力的なクルマを生み出し続けること、時代を超えて、クルマを愛してやまない皆さんと一緒に、クルマのある人生の楽しさを追求してくことを約束する」と述べ、プレゼンテーションを締めくくった。
ブース内には、ロータリーの歴史を物語る特別展示も用意され、e-SKYACTIV R-EVのパワーユニットのカットモデルや、2013年に試作された「デミオ」のREレンジエクステンダーのロータリーユニットなども展示されている。
(文と写真=大音安弘/編集=堀田剛資)
◆画像・写真:「オートモビル カウンシル2023」の会場から(マツダ)
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