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【ニュース】あのランチアがいよいよ復活

ランチアのコンセプトモデル「Pu+Ra HPE」に触れる! 「ガンマ」「デルタ」「イプシロン」復活の追加情報も 2023.05.01 アウトビルトジャパン AUTO BILD 編集部 伝統的なブランドは、未来的なスタディーで復活を告げる! 2024年には「イプシロン」を発売し、新しいランチアが本格的に始動するというのだ。そのラインナップと、各モデルの概要は?

※この記事は「AUTO BILD JAPAN Web」より転載したものです。

過去の名車の面影がある

すべてのランチアファンに朗報だ。伝説的なイタリアンブランドが復活し、2024年に最初のニューモデルを発表するという。「ミラノデザインウイーク」において、イタリア人は壮大な「Pu+Ra HPE」スタディーモデルで、自分たちの未来をどのように描いているのかを示した。2028年までに、3つのニューモデルが登場する予定なのだ。

ランチアにとって、Pu+Ra HPEスタディーは、新時代の最初のモデルだ。これは名前から始まっている。「Pu」は「ピュア」、「Ra」は「ラジカル」を意味する。そして、文字どおり、ピュアでラジカルなデザインが特徴だ。「HPE」とは、「ハイパフォーマンスエレクトリック(High Performance Electric)」の略以外の何ものでもない。イタリア人が2022年末に発表した、車輪のない3D彫刻とは対照的に、新しいスタディーモデルは、運転可能な全長4.5mのクルマであり、過去の要素と現代性を巧みに融合している。

スポーティーなスタイルは「アウレリア」や「フラミニア」をほうふつとさせるが、それ以上に伝説的な「ストラトス」からの影響が感じられる。それは、特にリアに顕著に表れている。2つの丸型LEDテールライトは、文字どおり浮いているように見え、その間に新しいタイポグラフィーで「LANCIA」の文字が描かれている。

3つのLEDライトストリップを備えたフロントまわりは壮観だ。この外装色は「プログレッシブグリーン」と呼ばれている。
3つのLEDライトストリップを備えたフロントまわりは壮観だ。この外装色は「プログレッシブグリーン」と呼ばれている。拡大
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3本スポークのエアロリムと新しいロゴ

横顔では、短いオーバーハングと、グッドイヤー製専用タイヤを装着した3本スポークのエアロホイールが特に印象的だ。さらに、ウイングに配置された新しいブランドロゴは、1957年のオリジナルロゴに強くインスパイアされたものとなっている。フロントは、3つのライトストリップと、ライトアップされたランチアのレタリングを含むバイザーのようなもので構成され、壮観な印象を与える。

大きなガラス面と回転するパノラマルーフにより、ランチアはイタリアのリビングルームのような雰囲気を持つ、光あふれるインテリアを演出している。後者は、イタリアの高級家具メーカーであるカッシーナ社との協力によるものだ。印象的なイエローのフロントシート表皮は、ランチアの「ベータHPE」とカッシーナのアームチェアから着想を得たもので、ウールカーペットとオープンポアウッド、大理石粉のドアパネルが家庭的な雰囲気を強調するという。このスタディーモデルには70%のリサイクル内装材が用いられているが、市販車では50%前後になる見通しだ。

「アウレリア」や「フラミニア」、「ストラトス」といった名車のデザインが引用されるコンセプトモデル「Pu+Ra HPE」。その姿は、伝統を生かしながらも現代的に見える。
「アウレリア」や「フラミニア」、「ストラトス」といった名車のデザインが引用されるコンセプトモデル「Pu+Ra HPE」。その姿は、伝統を生かしながらも現代的に見える。拡大

新しいオペレーションコンセプト

インテリアのハイライトは、S.A.L.A.システムだ。これは「Sound, Air, Light, Augmentation」の略で、気候、インフォテインメント、照明など、最も重要な“快適機能”をボタンや音声で操作できるバーチャルインターフェイスを示している。このシステムには、3種類のモード「イマーシブ」「ウェルビーイング」「エンターテインメント」があり、人工知能のサポートにより、乗員のニーズに合わせて、適用されるようになっている。

ランチアは、このスタディーの主要な技術データについて、現時点では、多くを明らかにしていない。このオールエレクトリックコンセプトカーの航続距離は700kmを超え、消費電力と充電時間の点で標準となる予定だ。バッテリー残量はわずか15分で20%から80%まで充電できるようにするという。ソリッドステートバッテリーは、早ければ2028年に登場する可能性がある。このシリーズでは、ランチアは、親会社であるステランティスの中型「STLA」プラットフォームに頼ることになる。800V化の技術に加えて、新型ランチアはレベル3の半自動運転ができる可能性もあるという。

インテリアは、イタリアの家具メーカーであるカッシーナの協力を得てデザインされた。
インテリアは、イタリアの家具メーカーであるカッシーナの協力を得てデザインされた。拡大

2024年にイプシロンが始動

今、このスタディーは壮観に見えるが、このまま量産されることはないだろうと考えている人たちは、少なくとも部分的には正しい。ランチアの最初の新型生産モデルは、2024年からの小型車「イプシロン」で、ハイブリッド車と電気自動車が用意される予定だ。ブランドのボスであるルカ・ナポリターノ氏は、全長約4mのイプシロンのデザインは、Pu+Ra HPEスタディーモデルから強い影響を受けると約束している。

そしてランチアは、具体的なタイムテーブルを設定している。2025年には最高出力が約240PSのスポーティーなイプシロン派生モデル「HF」が登場する。2026年にリリースするのは全長4.7mのスポーツバックサルーン「ガンマ」。初のオールエレクトリックモデルを発表する予定だ。2028年、次期「デルタ」の発表で、伝統あるブランドはついに、ブランドの歴史のなかで最も傑出したモデルを復活させる。デルタもまた、電気自動車だけを提供する予定だ。この後のモデルポートフォリオに、伝説のストラトスの新型や、フラミニアの精神を受け継いだ大型セダンが登場する余地があるのかどうかは、今後の楽しみとして見守っていきたい!

(Text=Lars Jakumelt and Jan Gotze/Photos=Lancia / Stellantis)

記事提供:AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパン

市販型「イプシロン」のデザインは、この「Pu+Ra HPE」の影響が色濃く反映されたものになるという。
市販型「イプシロン」のデザインは、この「Pu+Ra HPE」の影響が色濃く反映されたものになるという。拡大
AUTO BILD 編集部

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