ジャパンモビリティショーがいよいよ開幕 その見どころは?【ジャパンモビリティショー2023】
2023.10.27 自動車ニュース![]() |
これまでの東京モーターショーから名称が変更された「JAPAN MOBILITY SHOW(ジャパンモビリティショー)」(以下JMS)が、2023年10月28日~11月5日(一般公開日)に東京ビッグサイトの全館を使用して開催される。
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「移動」をキーワードとした未来を披露
これまでの東京モーターショーは、やはり自動車業界がその中心的存在だったという印象が強かった。しかしJMSは、自動車業界をコアとしながらも、その関連企業や他業種、あるいはスタートアップ、学生団体などとも協力して、オールジャパンで進む未来を考えることがそのコンセプトである。
参加企業はじつに475社にもおよび、さらに100万人を大きく超えたいとするゲストとともに、モビリティー、すなわち「移動」をキーワードとした未来の姿を考えてもらいたいというのが、基本コンセプトとなっている。つまりそれは参加型のイベントであると考えてもらってもよいわけだ。
このコンセプトのもとで掲げられたシンボルコンテンツは、「Tokyo Future Tour(トーキョーフューチャーツアー)」「Startup Future Factory(スタートアップフューチャーファクトリー)」、そして「Japan Future Session(ジャパンフューチャーセッション)」の3つ。大型シアターでのショートークイベント、モビリティー産業の未来を担うスタートアップと企業や来場者が出会える場の提供や支援、日本の未来をつくるためのフォーラムなどが行われる。エンターテインメント系のプログラムだけにとどまらず、知的好奇心も刺激する興味深いイベントが連日にわたって開催される予定だ。
主役は電動モビリティー
日本の主要メーカーの出展内容と、そのコンセプトをあらためて紹介しよう。トヨタ自動車のテーマは「クルマの未来を変えていこう-Find Your Future」。同ブースでは、コンセプトカー「IMV 0」の特徴である自由な拡張性を示す一例として荷台に架装された「CAPSULE BAR」(いわゆるガチャガチャ)や、アクセル/ブレーキの操作なしで運転が可能なコックピットコンセプト「NEO Steer(ネオステア)」といった体験型コンテンツが人気を集めていた。
レクサスは「乗りたい未来を探しにいこう!」をコンセプトにVRシミュレーターを使用した「Lexus Electrified VR Experience」で、未来のドライブを疑似体験できるコーナーなどを用意した。
日産の主役は「ハイパー」の名前が用いられた一連のEVコンセプトモデル。「さあ、未来にもっとワクワクを。Electrifying Excitement」を掲げ、EVによって実現されるであろう未来の世界をテーマに、さまざまなプログラムを展開している。オンラインゲーム「フォートナイト」内の「Electrify the World」と、そこで登場するハイパーシリーズは大きな見どころのひとつだ。
ホンダとマツダは、それぞれ「Honda DREAM LOOP」と「『クルマが好き』が、つくる未来。」をコンセプトに掲げてきた。ホンダからは、ソニーとの共同開発車である「AFEELA Prototype(アフィーラ プロトタイプ)」をはじめ、使用済みのアクリル樹脂を再利用して製作された四輪と二輪の電動モビリティーが登場。マツダはロータリーエンジンを搭載したコンパクトスポーツカーコンセプトの「ICONIC(アイコニック)SP」を発表。こちらも見逃せない一台だった。
未来の都市を疑似体験するツアーも
「世界中に、ワクワクの、アンサーを。」をテーマに四輪車や二輪車のコンセプトモデルや次世代モビリティーを展示したのはスズキだ。インテリアが公開された「eVX」は同社のEV世界戦略車の第1弾モデル。ここからスズキもまたEVへのシフトを進めていくことになる。
ライフスタイルや使用目的の変化に応じて、ボディーデザインそのものを変更できる軽自動車コンセプト「me:MO(ミーモ)」や量産化が大いに期待される「VISION COPEN(ビジョン コペン)」を出品したダイハツも、未来のモビリティーを考えるというJMSのコンセプトを強く感じさせる展示内容であった。
さらにスタートアップ企業とのコラボレーションという意味では、LIFEHUB社と共同開発した未来の電動小型モビリティー「Last 1 mile Mobility(ラストワンマイル モビリティー)」と、電動クロスオーバーMPVのコンセプトモデル「D:Xコンセプト」を世界初公開した三菱自動車も会場で多くの注目を集めた。
スバルからはEVのコンセプトモデル「SUBARU SPORT MOBILITY Concept(スバル・スポーツモビリティー コンセプト)」や「空の移動革命」をうたう「SUBARU AIR MOBILITY Concept(スバル・エアモビリティー コンセプト)」に加え、新型「レヴォーグ レイバック」とその用品装着車などが出品されている。
JMS2023で感じた最も大きな変化といえるのが、西館1階の主催者プログラム「トーキョーフューチャーツアー」である。これは未来の東京のモビリティーを5つのコンテンツで紹介するプログラムで、ゲストはその展示や映像、そして試乗などを通じて、未来のモビリティーを体験することができるのだ。
JMS2023の一般公開は11月5日まで。一般の当日券は3000円(16時以降に入場可能なアフター4チケットは1500円)、高校生以下は無料となる。来場者数や主催者である日本自動車工業会によるリフレクションコメントなどは、また別途報告したい。まずは東京モーターショーからJMSへの変化、そしてそのメインテーマである未来のモビリティーを実際に自分自身で確かめていただきたい。
(文=山崎元裕/写真=峰 昌宏、webCG)
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