トヨタGRカローラRZ“モリゾウエディション”(前編)
2024.02.15 あの多田哲哉の自動車放談 トヨタのマニアックな高性能モデル「GRカローラRZ“モリゾウエディション”」を、元トヨタのエンジニアでありラリーにも関心の高い多田哲哉さんはどう見るか? ワインディングロードで試乗してもらった。確かに走りは変わるだろうが……
GRカローラは「カローラ スポーツ」のボディーに、「GRヤリス」のエンジンとパワートレインを移植したクルマである。
しかも、今回の試乗車は、現トヨタ会長である豊田章男氏のドライバーネームを冠した“モリゾウエディション”だ。同エディションは、ただでさえ高性能なGRカローラなのに、1.6リッターターボのエンジントルクを強化して、後席や遮音材、リアワイパーの省略などで30kg軽量化。さらには、ボディー剛性アップ、ドライブトレインのクロスレシオ化&ローギアード化、そして幅広ハイグリップタイヤなどの手が入った超マニアック仕様だ。普通のGRカローラすら抽選受注なのに、モリゾウエディションはさらにレアな70台限定。もちろん、すでに完売している。
「このクルマはもちろん、よく走ります。モリゾウエディションは2座ですが、本来のGRカローラのように後席がきちんとある高性能4WDに一定のマーケットがあるのは、それこそ『セリカGT-FOUR』の時代から変わっていません。クルマ好きがこういうものを買いたくなるのは、理解できます」と評する多田さんだが、その表情はどこかさえない。
「もっとも、こんなすごいタイヤ(ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2コネクト)を履かせて、重量を軽くすれば、乗った感じはがらりと変わりますよ」
「2代目となる『GR86』も、正直にいえば初代86のマイナーチェンジみたいなものです。性能は上がっているかもしれませんが、その9割はタイヤによるものでしょう。“プリウスタイヤ”からあんな高性能タイヤ(ミシュラン・パイロットスポーツ4)に替えれば別世界なわけで、走りが良くなるのは当たり前です。こんなことで“すごいのができた”といっても、モリゾウさんも驚かないでしょう」
多田さんはGRカンパニーの前身となったスポーツ車両統括部を率いていた人物だ。GRの基礎を築いたOBのひとりとして、後輩たちに手厳しくなるのは当然か。
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