一気に155PSアップ! 改良型「アストンマーティン・ヴァンテージ」日本上陸
2024.02.13 自動車ニュース![]() |
アストンマーティン ジャパンは2024年2月13日、マイナーチェンジが施された最新の「アストンマーティン・ヴァンテージ」を国内初披露した。
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全方位的に性能アップ
2024年2月12日の世界初公開からわずか1日遅れで、国内で改良型ヴァンテージが公開された。
その最大のトピックは、パワーアップをはじめとする動力性能の向上。4リッターV8ツインターボエンジンは、カムプロファイルの変更、圧縮比の最適化、タービンの大径化などにより、従来に比べ155PS/115N・m増しとなる最高出力665PS、最大トルク800N・mを発生する。
これに合わせて冷却性能も高められており、オイルシステムおよび補助外部オイルクーラーの表面積は、従来の2倍に拡大。ラジエーターを冷やす空気の流入量を50%増加させるとともに、熱気のフローも改善した。
ローンチコントロールシステムの採用もトピックで、発進時のホイールのスリップを最適な範囲に維持し、最大限のトルクを路面に伝えることが可能に。結果、0-100km/h加速3.5秒、最高速325km/hというパフォーマンスを実現している。
トランスミッションはZF製の8段ATである点に変わりはないが、最終減速比を上げつつキャリブレーションを行うことで、レスポンスと楽しさを最大限に確保できるようチューニングしたとされる。
シャシーについては、フロントのクロスメンバーを改め、エンジンクロスブレースを装着するなどし、ねじり剛性をアップ。そのうえで、車体の前後重量配分は50:50がキープされている。
サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン式で、リアがマルチリンク式。大型のブレーキシステム(前:400mm×36mm径ディスク+6ピストンキャリパー、後ろ:360mm×36mm+4ピストン)が装備され、それをおさめるべく大径21インチの鍛造アロイホイールが標準で装備される。タイヤサイズは前275/35R21、後ろ325/30R21だ。
そのほか走りに関わる部分では、走行モードが従来のスポーツ、スポーツプラス、トラックにウエットとインディビジュアルを加えた計5種類になったこと、ノンアイソレーテッドステアリングコラムの採用により、ドライバーからのステアリングのダイレクト感が向上したこと、6軸で車両の動きと加速度計をセンシングするVDC(ビークルダイナミクスコントロール)を搭載したことなども、走行性能の向上に寄与している。
改良型ヴァンテージはボディーが従来より30mm拡幅されており、車体のスリーサイズ(ミラー折り畳み時)は全長×全幅×全高=4495×2045×1275mmとなった。ホイールベースは2705mm。スーパースポーツカー「One-77」からもインスピレーションを得たというフロントデザインは、グリルの開口部を38%拡大したこともあり、表情が大きく変化した。一方リアも、バンパーを拡幅。4本出しのエキゾーストパイプと相まって、ハイパフォーマンスカーとしての個性が強められている。
かようにハードコアスポーツカーとしての性格を強めたヴァンテージだが、車内の快適性や高品質にもこだわったとアピールされる。一例を挙げると、Bridge of Weir製レザーの内装や、Bowers & Wilkinsの高級オーディオシステムなど。OTAアップデートを含む最新のコネクテッド機能やジェスチャーコントロールにも対応する、機能的なインフォテインメントシステムもセリングポイントとなっている。
改良型ヴァンテージの国内価格は2690万円。生産は2024年第1四半期に開始され、同年第2四半期にはデリバリーが始まる見込みとなっている。
(webCG)