トヨタが新型SUV「ランドクルーザー“250”シリーズ」を発売
2024.04.18 自動車ニュース![]() |
トヨタ自動車は2024年4月18日、新型SUV「ランドクルーザー“250”シリーズ」を発売した。
ランドクルーザーファミリーの新たな中核モデル
トヨタ・ランドクルーザー“250”シリーズは、現行のランドクルーザーファミリーの中核を担うモデルであり、高い悪路走破性に加えて扱いやすさも付与。「多くの人々の生活を支える役割と使命を担う」(プレスリリースより)モデルとされている。
ランドクルーザーファミリーのなかでも“ライトデューティー”と呼ばれる系統に属するモデルだが、既存の「ランドクルーザー プラド」が時代とともに高級・豪華路線にシフトしてきたのに対し、250では今日の顧客が求める本来の姿を模索。「原点回帰」をキーワードに、開発コンセプトを「The Land Cruiser:質実剛健を追求し、お客さまの生活と実用を支え、お客さまに信頼されるクルマ」と定め、開発を進めてきたという。
車両骨格は上級モデル「“300”シリーズ」と同じボディー・オン・フレーム構造の「GA-Fプラットフォーム」で、優れた悪路走破性と耐久性を追求。ランドクルーザー初となる電動パワーステアリングの採用により、オフロードでのキックバック低減に加えてオフ/オンを問わない扱いやすさも実現しているという。またフロントサスペンションにはスイッチ操作でスタビライザーのロック/フリーを切り替えられる「SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)」を装備。オフロードでの悪路走破性向上と、オンロードでの高い操縦安定性の両立を図っている。
ラインナップと価格は以下のとおり。
- GX(ディーゼル・5人乗り):520万円
- VX(ガソリン・7人乗り):545万円
- VX(ディーゼル・7人乗り):630万円
- ZX(ディーゼル・7人乗り):735万円
販売台数は月販2250台を想定している。
エンジンはガソリンとディーゼルターボの2種類
日本仕様のパワートレインは2種類で、2.8リッター直噴ディーゼルターボエンジンと8段ATの組み合わせと、2.7リッターガソリンエンジンと6段ATの組み合わせを設定。前者のアウトプットは最高出力204PS、最大トルク500N・mで、最大トルクを回転数1600~2800rpmという低い回転域で発生させるエンジン特性も特徴となっている。燃費はWLTCモードで11.0km/リッターとなっており、排ガス浄化装置や尿素SCRシステムの採用により、窒素酸化物(NOx)を大幅に低減。排出ガス規制の基準「平成30年排出ガス規制」に適合している。
いっぽう、自然吸気の2.7リッターガソリンエンジンは、最高出力163PS、最大トルク246N・mを発生。Dual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)の採用や高圧縮比などにより、WLTCモードで7.5km/リッターという燃費を実現している。
駆動システムはローレンジ付きのフルタイム4WDで、センターディファレンシャルには状況に応じて前後のトルク配分を最適にコントロールできるよう、トルセンLSDを装備。サスペンションは前後ともに新開発で、前がハイマウント・ダブルウイッシュボーン式、後ろがトレーリングリンク車軸式となっている。
カラーバリエーションやADASの設定も発表
外装では意匠の異なる2種類のヘッドランプが特徴で、標準では四角いリフレクター式3眼LEDヘッドランプ(GX、VX)、もしくはプロジェクター式3眼LEDヘッドランプ(ZX)が装備されるが、販売店オプションで丸目型の「Bi-Beam LEDヘッドランプ」も用意(2024年7月発売予定)。タイヤサイズはGXが245/70R18、VXが265/65R18、ZXが265/60R20となっている。
シートレイアウトは2列5人乗りと3列7人乗りの2タイプで、後者については2列目シートと3列目シートの配置を見直すことで、951mmの広いタンデムディスタンスを実現。ラゲッジルーム容量は5人乗車時で408リッターとなっており、電動格納式の5:5分割フロア格納サードシートや、バックドアガラスハッチなどが採用されている。
先進運転支援システム(ADAS)も充実しており、公道でのリスクを先読みしてドライバーの操作をアシストする「プロアクティブドライビングアシスト」や、車両や歩行者、自転車に加えて、自動二輪車(昼)も検知可能とした「プリクラッシュセーフティー」などからなる、最新式の予防安全パッケージ「トヨタセーフティーセンス」を全車に採用。また高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の機能であり、渋滞時にドライバーの認知、判断、操作を支援する「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」も設定した。
カラーリングは、ボディーカラーが「スーパーホワイトII」「プラチナホワイトパールマイカ」「ブラック」「アバンギャルドブロンズメタリック」「スモーキーブルー」のモノトーン5種類に、「ライトグレー」のルーフ色と新規開発色「サンド」を組み合わせたツートンを加えた全6種類。インテリアカラーが「ダークチェスナット」と「ブラック」の2種類となっている。
“250”の誕生を記念した限定モデルも登場
同時に、ランドクルーザー“250”シリーズの誕生を記念した特別仕様車「VX“ファーストエディション”」「ZX“ファーストエディション”」も発売された。両車は原点回帰をキーワードとした限定モデルとされており、販売台数は合計8000台となっている。
両モデルの特徴は以下のとおり。
【VX“ファーストエディション”】
「VX」グレードをベースに、専用外板色の「サンド」や内装色「ダークチェスナット」を特別採用。先進運転支援システムとして「緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付き)+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシスト」と「アドバンストドライブ(渋滞時支援)+ドライバーモニターカメラ」を設定している。
【ZX“ファーストエディション”】
最上級グレード「ZX」をベースに、クラシックな丸目型のヘッドランプ(丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプ<オートレベリング機能付>+LEDクリアランスランプ<おむかえ照明機能付き>&LEDデイタイムランニングランプ)やマットブラック塗装のアルミホイール、265/70R18サイズのオフロードタイヤなどを特別装備している。
さらに両車共通の特別装備として、本革シート表皮(専用加飾付き)や合成皮革巻きドアトリムオーナメント(「FIRST EDITION」ロゴ入り)、インストゥルメントパネル加飾(専用ザイル調チタニウムフィルム+メッキ付き)も採用される。
ボディーカラーはともに、「サンド」×「ライトグレー」のツートンに「プラチナホワイトパールマイカ」「ブラック」「サンド」のモノトーン3種類を加えた計4種類が設定される。
価格は以下のとおり。
- VX“ファーストエディション”(ガソリン・7人乗り):590万円
- VX“ファーストエディション”(ディーゼル・7人乗り):700万円
- ZX“ファーストエディション”(ディーゼル・7人乗り):785万円
(webCG)
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