TOYOTA GAZOO Racingが新開発の2リッター直4ターボエンジンを展示【東京オートサロン2025】
2025.01.10 自動車ニュース![]() |
TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は2025年1月10日、東京オートサロン2025の会場において、TGRとマスタードライバー・モリゾウこと豊田章男 トヨタ自動車会長の原点となる「ニュルブルクリンクでのクルマづくり」をメインテーマに、車両やパーツなどを展示した。
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プレスカンファレンスは当初、モリゾウ氏が登壇して行われる予定だったが、アメリカ国内でのウーブン・バイ・トヨタ発表会から日本へとんぼ返りした氏の体調がすぐれず、急きょ欠席(※YouTubeライブの本人コメントによれば「心配ない」とのこと)。そのためGAZOO Racing Companyの高橋智也プレジデントと、元テレビ局アナウンサーで現トヨタ社員の富川悠太氏が代役を務めることになった。
主な展示車両は、まずは2025年のニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦する「GRヤリス」。本番では、これのステアリングをモリゾウ氏と、モリゾウ氏の子息である豊田大輔氏が握る可能性が高いという。そして2024年の東京オートサロンでモリゾウ氏が新規開発を約束した“ガソリンエンジン”は、結果として2リッター直4ガソリンターボエンジンとなって展示された。このエンジンは、2025年のスーパー耐久シリーズ参戦車両「GRヤリスMコンセプト」の、なんとリアミドに搭載される。同モデルもブース内に展示された。
そのほか、モータースポーツやサーキットの現場で出た課題に向き合い、プロドライバーとともに一切の妥協を許さず開発し続けているというエアロパーツを搭載したコンセプトモデル「GRヤリス エアロパッケージ(プロトタイプ)」も展示。こちらは走行シーンに合わせて角度が調整できる「可変式リアウイング」など計6点のパーツを搭載して空力性能・操縦安定性を追求するとともに、意匠面でも存在感を発揮。2024年に発売した進化型GRヤリスの「RC」グレードにメーカーオプションされた縦引きパーキングブレーキも搭載されている。
また2024年に一部改良を受けた「GR86」の「GRらしい走りの味」を、一部改良前のGR86に乗っているユーザーも体感できるようにするソフトウエアアップグレード「GR86 PERFORMANCE SOFTWARE for MT」「GR86 PERFORMANCE SOFTWARE for AT」を、 2025年春からGRガレージを通じて販売することも発表された。
GR86 PERFORMANCE SOFTWARE for MTでは、モータースポーツで求められるブリッピング操作のしやすさに着目してエンジントルク制御を変更。アクセル操作に対してよりダイレクトなレスポンスが得られるスロットル制御を採用し、限界域での扱いやすさが向上するという。GR86 PERFORMANCE SOFTWARE for ATは、ATモデルでモータースポーツに参戦するユーザーの要望に応える意味で、ダウンシフト操作時におけるエンジン回転数の許容領域を拡大。より広いトルクバンドを活用したスポーツ走行が楽しめるようになる。
また国内のサービス対象サーキットや施設において、アンチラグ制御の追加やスピードリミッター上限速度の引き上げなど、車両のポテンシャルを引き出す機能が有効になる「サーキットモード」も紹介。2025年1月10日以降、ジムカーナやダートトライアル施設を中心に、対象サーキット・施設数を現状の50カ所から76カ所に増加することも発表された。
そのほか恒例の「モリゾウガレージ」では、モリゾウ氏が少年時代に憧れていた1966年式「トヨタ・カローラ」や1958年式「ダイハツ・ミゼット」等々を、7歳当時の“豊田章男くん”の等身大写真パネルとともに展示。ブースではさらに、往年のニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦した4台のレースカーも並べられた。2025年1月12日までの会期中には屋外会場にて「セリカGT-FOUR ST185」と「GRカローラRallyコンセプト」、「GRヤリスRally2」のデモランも予定されている。
(文=玉川ニコ)
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