マツダCX-80 PHEVプレミアムスポーツ(前編)

2025.02.13 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 発売を待ち焦がれていた人も多いであろう、マツダの3列シートSUV「CX-80」。同じく期待を胸に試乗した多田哲哉さんは、しかし、その仕上がりが気になるようだ。どこか問題でもあるというのか、車両開発者としての意見を聞いた。
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重責を担うSUV

CX-80は、マツダの国内フラッグシップとなる3列シーターSUVである。言うまでもなく、2017年末から2023年末まで生産されていた「CX-8」の事実上の後継モデルでもある。

CX-80の国内発売は2024年10月だから、CX-8の生産終了から約10カ月の空白期間が生じてしまったが、それはCX-80の上市が当初の予定より約1年遅れてしまったからだという。クルマ情報に目ざとい向きならご承知かと思うが、CX-80と共通のプラットフォームやパワートレインを採用して先行デビューした当初の「CX-60」の乗り心地や快適性の評判が、どうにも芳しくなかったからである。よって後発となるCX-80では、あらためて練り直しの作業に時間をかけたそうだ。

多田さんも「CX-8があれだけ売れたのですから、CX-80にも力が入るのは当然ですね」と指摘するように、前身となったCX-8は初のフルイヤー販売となった2018年は3万台以上を売り上げて「日本で一番売れた3列シートSUV」に輝いた。翌2019年の販売も2万3288台で、3列シートSUVの1位を堅守した。

また、その後も年間1万5000台レベルを維持したばかりか、生産最終年となった2023年は駆け込み需要もあってか、1万7181台と前年比3割以上の増加で締めくくった。実際、CX-80の開発陣も「CX-8は国内の良いお客さまにたくさん買っていただいて、マツダにとって非常に重要な存在でした」と語る。

そんなCX-80は知ってのとおり、CX-60とともに完全新開発のFRレイアウトに、これまたほぼ完全新開発のパワートレインを搭載する。今回CX-80を取り上げることになったのも、多田さんの強い要望によるものだった。

「これは会社としては非常に大きな決断をして、新しい道具立てとしたわけですね」

 
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