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第344回:アンパンマンよりばいきんまん

2026.09.14 カーマニア人間国宝への道 清水 草一
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写真で見るよりさらに印象的

担当サクライ君からメールが届いた。

「来週、『メルセデス・ベンツCLAシューティングブレーク』を確保しました。ご試乗いがかでしょう」

私は以前から、新型CLAには興味津々だったので、速攻で「乗る乗る~!」と返信した。興味津々の理由は顔だ。厳密には、左右の目玉がつながったような意匠である。あれって、赤塚不二夫先生の『天才バカボン』や『おそ松くん』に出てくる、拳銃を乱射するおまわりさん(本官さん)みたいで最高だ。

左右の目玉がつながっているというのは、大変インプレッシブなことである。なにせ地球上には、左右の目玉がつながっている生物はいない(たぶん)。昆虫みたいに目がいっぱいある生物はいるけど、わざわざ左右をつなげてるのは見たことない。なのに本官さんもCLAも、左右の目玉がつながってるんだからユニークだぜ!

よく見ると本官さんは、鼻の穴もひとつしかないが(作品による)、そっちはそれほどインパクトはない。やっぱり人間、鼻の穴より目を重視しますからね。顔の印象は目で決まる。クルマも同じだ。実物を見てみたい!

当日夜。サクライ君は静かにやってきた。

暗い住宅街で見る新型CLAの顔は、写真で見るよりさらにインプレッシブだった。

オレ:うわー、ライトつけてもちゃんと目玉がつながってるんだね!
サクライ:そうなんです。口のまわりも光っちゃってます。
オレ:この顔、マヌケですっごくカワイイじゃん! オレ、大好きだよ!
サクライ:よかったです。

2026年7月に販売が開始されたメルセデス・ベンツの新型「CLA」。今回は夜の首都高で、そのワゴンバージョンとなる「CLAシューティングブレーク」に試乗した。
2026年7月に販売が開始されたメルセデス・ベンツの新型「CLA」。今回は夜の首都高で、そのワゴンバージョンとなる「CLAシューティングブレーク」に試乗した。拡大
赤塚不二夫先生の『天才バカボン』や『おそ松くん』に出てくる拳銃を乱射するおまわりさんような、左右の目玉がつながった新型「CLA」のフロントフェイス。実車は、写真で見るよりさらにインプレッシブだった。
赤塚不二夫先生の『天才バカボン』や『おそ松くん』に出てくる拳銃を乱射するおまわりさんような、左右の目玉がつながった新型「CLA」のフロントフェイス。実車は、写真で見るよりさらにインプレッシブだった。拡大
ライトをつけてもちゃんと目玉がつながってる。人間、顔の印象は目で決まる。クルマも同じだ(きっと)。口のまわりが光るのもカワイイ。
ライトをつけてもちゃんと目玉がつながってる。人間、顔の印象は目で決まる。クルマも同じだ(きっと)。口のまわりが光るのもカワイイ。拡大
いつもの首都高・辰巳PAにて。今回ステアリングを握ったのは、上位グレードの「CLA220シューティングブレーク」。車両本体価格は710万円となる。
いつもの首都高・辰巳PAにて。今回ステアリングを握ったのは、上位グレードの「CLA220シューティングブレーク」。車両本体価格は710万円となる。拡大
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いいじゃないか新型CLA!

サクライ:ちなみにこのおクルマは、安いほうの「180」ではなく、高いほうの「220」です。
オレ:でも1.5リッター直4のマイルドハイブリッドだよね?
サクライ:そうです。最高出力は190PSなので、結構パワフルですよ。
オレ:ふーん。

私は、メルセデスの1.5マイルドハイブリッドが嫌いだ(った)。エンジンフィールはガサツだし、モーターのアシストも弱い。こんな中途半端なハイブリッドより、国産ハイブリッドのほうが断然上! 「Cクラス」より「ノート オーラ」! と思っていた。

しかし走りだすと、思ったよりモーターが仕事をする。低速域はモーターだけでもそこそこ走ってくれる。前よりだいぶハイブリッドっぽくなっているようだ。

首都高の合流で、フル加速を試みた。

オレ:あれ、エンジンフィール、悪くないね。上まで回しても。
サクライ:はい。音が気持ちいいでしょう。それに結構速いですよね。

うーむ、メルセデスの1.5マイルドハイブリッドは、地味ながら大きく進化したらしい。認識を改めなければ。

シャシーもイイ。乗り心地が良好だしコーナリングもとっても素直。狙ったラインをピタッとトレースできる。ボディーの見切りは最悪だけど、顔がカワイイのでそれも許せる。いいじゃないか新型CLA! 

進化したメルセデスの1.5リッターマイルドハイブリッドは、思ったよりモーターが仕事をする。低速域はモーターだけでもそこそこ走り、以前のものよりもだいぶハイブリッドっぽくなっているようだ。
進化したメルセデスの1.5リッターマイルドハイブリッドは、思ったよりモーターが仕事をする。低速域はモーターだけでもそこそこ走り、以前のものよりもだいぶハイブリッドっぽくなっているようだ。拡大
「CLA220シューティングブレーク」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4730×1835×1455mm、ホイールベースは2790mm。
「CLA220シューティングブレーク」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4730×1835×1455mm、ホイールベースは2790mm。拡大
ステアリングコラムの右側に配置されるレバー式の始動スイッチ兼シフトセレクター。奥側/手前側に動かすことで変速することもできる。
ステアリングコラムの右側に配置されるレバー式の始動スイッチ兼シフトセレクター。奥側/手前側に動かすことで変速することもできる。拡大
ミラーサイクルの新開発1.5リッター直4ガソリンターボエンジンに、電気モーター統合型の8段デュアルクラッチ式AT「8F-eDCT」を組み合わせたハイブリッドシステムを採用。エンジンは最高出力190PSを、モーターは同30PSを発生する。
ミラーサイクルの新開発1.5リッター直4ガソリンターボエンジンに、電気モーター統合型の8段デュアルクラッチ式AT「8F-eDCT」を組み合わせたハイブリッドシステムを採用。エンジンは最高出力190PSを、モーターは同30PSを発生する。拡大

ばいきんまんみたいなメルセデス?

オレ:サクライ君はこの顔、好き?
サクライ:ぜんぜん好きじゃないです。
オレ:えっ、どうして?
サクライ:だって目玉がつながってるんですよ。口はドロボーみたいだし。変ですよ。
オレ:そこがいいんじゃない! 天下のメルセデスが、赤塚不二夫先生のマンガや日本のドロボーみたいな顔なんて、すっごいギャップ萌えじゃん!
サクライ:僕はダメです。
オレ:オレはメルセデスの顔、全部これにしてほしいな。あ、全部はさすがに飽きるか。じゃ、全部いろんな日本のギャグマンガのイメージにしてほしい!
サクライ:ドラえもんとか、オバケのQ太郎とかですか?
オレ:それいいね! 冴えてるじゃんサクライ君(笑)!

考えてみると、ドラえもんもオバQも、左右の目玉がくっついてる。それをクルマで再現するのは難しいかもしれないが、ぜひチャレンジしてほしい。

サクライ:アンパンマンなら目がくっついてませんよ。
オレ:アンパンマンよりばいきんまんの方がいいんじゃない? 口がデカいし角が生えてるし。ばいきんまんみたいなメルセデス、考えただけでワクワクするね!

皆さんは、どのキャラクターをメルセデスに採用してほしいですか。考えてみてください。バイバイキーン。

(文=清水草一/写真=清水草一、webCG/編集=櫻井健一/車両協力=メルセデス・ベンツ日本)

流麗なスタイリングも新型「CLAシューティングブレーク」の持ち味。プラットフォームはBEV化を前提として完全刷新された「MMA」を採用する。
流麗なスタイリングも新型「CLAシューティングブレーク」の持ち味。プラットフォームはBEV化を前提として完全刷新された「MMA」を採用する。拡大
インテリアでは、立体的なドアセンターパネルやブリッジ状の2層構造となるセンターコンソールなど、浮遊感のあるモダンなデザインが目を引く。
インテリアでは、立体的なドアセンターパネルやブリッジ状の2層構造となるセンターコンソールなど、浮遊感のあるモダンなデザインが目を引く。拡大
メーターとセンター、そしてパッセンジャーの3つのディスプレイを並べた「MBUXスーパースクリーン」は、57万8000円の有償オプション「アドバンストパッケージ」に含まれるアイテム。
メーターとセンター、そしてパッセンジャーの3つのディスプレイを並べた「MBUXスーパースクリーン」は、57万8000円の有償オプション「アドバンストパッケージ」に含まれるアイテム。拡大
新型「CLA」はパワーユニットだけじゃなくシャシーもイイ。乗り心地が良好だしコーナリングもとっても素直。狙ったラインをピタッとトレースできる。そして何よりも顔がいい。いいじゃないか新型CLA!
新型「CLA」はパワーユニットだけじゃなくシャシーもイイ。乗り心地が良好だしコーナリングもとっても素直。狙ったラインをピタッとトレースできる。そして何よりも顔がいい。いいじゃないか新型CLA!拡大
清水 草一

清水 草一

お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。

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