北欧、その他メーカーのブース紹介【ジュネーブショー2010】
2010.03.09 自動車ニュース【ジュネーブショー2010】ベントレーにワゴン? 「911」にV8?
カロッツェリアをはじめとする、メジャーメーカー以外の出展もジュネーブショーの見どころの一つ。さらに、インドのタタや中国のBYDなどアジア勢にも注目だ。
■「ボルボS60」「サーブ9-5」の新型が出展
ボルボのワールドプレミアは「S60」。久々に復活のミディアムサイズサルーンは「XC60」の流れをくむアグレッシブなフォルムが目を引く。
見た目だけでなく走りも大胆。シャシーはコンフォート/ダイナミックの2種類が用意され、DSTC(ダイナミック・スタビリティ・トラクション・コントロール)にも内輪にブレーキをかけ旋回力を増すコーナートラクションコントロールが加わるなど、フットワークに徹底的に磨きがかけられているというのだ。安全装備も進化。シティセーフティに加えて、フルオートブレーキ付き追突警告機能&歩行者自動回避システムという新機軸も搭載されている。
他にも新開発のガソリン直噴ターボエンジンの搭載など、とにかく内容は盛りだくさん。日本導入は来春と、まだ先の予定だが、とにかく楽しみな1台だ。
北欧のもう一方の雄、サーブも元気な姿を見せた。紆余(うよ)曲折を経て、結局スパイカー傘下に収まったサーブ。なかなか魅力的な新型「9-5」という武器もあるだけに、起死回生に期待したい。
■ルーフからは、V8搭載の「911」
他のメジャーではないメーカーにも、たくさんの見どころがあったのが今回のジュネーブだ。
ドイツのルーフが発表した「RGT8」は、なんと「ポルシェ911」のボディに、自社開発の4.5リッターV型8気筒エンジンを搭載する。アロイス・ルーフ氏が普段からアドバイスを求めていた故ポール・フレール氏に、生前このアイディアを披露したところ「それはフラットクランク(シングルプレーンクランク)か? それなら素晴らしい!」と言われ、ポルシェのすべてを知り尽くした男がそう言うならと、開発を決意したのだそうだ。 発売は来年になるだろうという、このRGT8。相当面白そうな1台だ。
名門カロッツェリアのトゥーリングが発表した「フライングスター」は、「ベントレー・コンチネンタルGT」をベースとするシューティングブレークである。生産台数は最高20台の予定で、価格は59万ユーロ(約7200万円)から。もちろんオーダーの内容次第で、価格はどこまでも跳ね上がる。
■インド、中国からEV来襲
インドのタタは「ナノEV」を登場させた。0-60km/hを10秒以下で加速し、航続距離は160kmというから、その点では十分に実用になる。ヨーロッパ上陸ももくろんでいるという「ナノ」だけに、タタは本気なのだ。
また中国のBYDもEVを出展していた。フォルクスワーゲンとはすでに密接な関係にあるBYDだが、ショーに先立ってはメルセデス・ベンツとの提携も発表された。日本勢もうかうかしていると、そろそろ中国に出し抜かれてしまいそうである。
(文と写真=島下泰久)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
関連キーワード:
サーブ,
ボルボ,
ジュネーブモーターショー2010,
イベント, 自動車ニュース