第229回:デトロイトで大矢アキオはミタ! (後編)−「地下ショー」で発見した、もうひとつのアメリカ自動車文化
2012.01.27 マッキナ あらモーダ!第229回:デトロイトで大矢アキオはミタ! (後編)「地下ショー」で発見した、もうひとつのアメリカ自動車文化
サケの皮を食べるように
デトロイトショーのメッセ会場の名称は、「コボ・コンベンションセンター」である。みんな4コマ漫画の『コボちゃん』を呼ぶがごとく、無意識にコボコボ言っている。だが本当は、1950年代に都市インフラ整備を推進した元デトロイト市長アルバートE.コボ(1893-1957年)に由来したものである。
そのコボ・センターには、モーターショーの主要ブースが展開されている1階から、階下へと向かうエスカレーターがある。
フライドチキンは骨の食べられる部分をカリカリかじり、サケは皮まで食べるボクである。各地のモーターショーでも、会場の隅っこを味わうのがボクの流儀だ。東京モーターショー2011でも、屋外会場で日本フルハーフの伸縮式トレーラーシャシーや、新明和工業がレストアしたマツダ三輪トラックを見学した。
容赦なく吹きつける東京湾の風に晒(さら)されながらも熱心に説明してくれる、そうした会社のスタッフには、こちらが貨物シャシーに関する知識の浅いこともあって、本当に頭が下がった。
世の中は「86」だなんだと騒いでいたが、ボク個人としては屋外展示が一番東京ショーで印象に残った展示であった。だからコボ・センターでも、そのひと気が少ない地下に行ってみることにしたのだ。

大矢 アキオ
コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。1996年からシエナ在住。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとして語学テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。19年にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストなど、ラジオでも怪気炎をあげている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。YouTube『大矢アキオのイタリアチャンネル』ではイタリアならではの面白ご当地産品を紹介中。
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