GM:「コルベットZR1」復活! 燃料電池車も【デトロイトショー08】
2008.01.18 自動車ニュース【デトロイトショー08】GM:「コルベットZR1」復活! 燃料電池車も
2008年1月13日、米ミシガン州デトロイトで開幕した北米国際自動車ショー(通称デトロイトショー)。ゼネラルモータースでは、復活した「コルベットZR1」のほか、ハマー、キャデラックのコンセプトカーが並ぶ。大川悠のリポート。
■「シボレー・コルベットZR1」
デトロイトの本音を象徴するのがこのコルベットのトップモデル。景気が悪くてもガソリンが高くても、この価格クラスのクルマはそれらに関係なく売れるのだ。いやより高くても速いほうがより売れる。というわけで先代に続いてコルベットのトップモデル、ZR1が復活した。
アルミボンネットの一部を切り取ってポリカーボネートの透明ウィンドウを作り、そこからエンジンを覗かせるという演出。ということはエンジンこそ命で、LS9と命名されたこの6.2リッターのスモールブロックV8ユニットにイートンの第6世代スーパーチャージャーが与えられ、リッター当たり100馬力、つまり620psというパワーと83.9kgmのトルクを誇る。
「ポルシェGT」や「フェラーリ599」がライバルというこのモデル、コルベット史上初めて200mph(320km/h)以上の世界に到達する。2009モデルとして本年中に販売開始予定。
■「ハマーHXコンセプト」
これまた今年のNAIASを象徴するコンセプト。派手なSUVが欲しいが、特にコンセプトカーのようなものは、環境に関する配慮なしには世間的に成り立たないということから生まれたもの。いってみれば小さなハマー。2616mmのホイールベースに4343×2057×1829mmの幅と、35インチホイール以外は大分控えめになったボディを持つ。
ジープ系に真っ向から対抗するジャンルだが、細部に至るまでかなり手が込んだ造形で、あちこち面白いアイディアもある。直噴の3.6リッターV6はガソリン、エタノール混合双方に対応できるフレックス・フューエル・ユニット。
■「キャデラックCTSクーペコンセプト」
トラックやクロス、ハイブッリッドやバイオの連発の中で、かえって目立ったのがクラシックな自動車像をピュアに追求した「CTSクーペ」。コンセプトとついているが、ヨーロッパ製のライバルに対抗するためにも当然生産されるだろう。
「デザイナーの提案があまりにも格好いいので、作ってしまった」と説明されたこのクーペ、セダンのCTSとホイールベースは同じというが、外板はほとんど独自。レクサス攻勢に対抗するためにも、GMはキャデラックの強化に懸命になっており、サイズ的に近い「STS」と「DTS」は一本化して輸入高級車と張り合いたいという。
■「キャデラック・プロヴォークコンセプト」
同じキャデラックでもこちらはコンセプトの本流。低いルーフのキャビンと組み合わせたスポーティなSUVという今年のトレンドに沿っている。しかもコンセプトカーの中身は一応燃料電池ということになっている。でも1999年で発表されたコンセプトカー「エボーク」から「XLR」が生まれたように、これも2年先ぐらいには現実的なエンジンを備えて生産化されそうだ。
(文と写真=大川悠)
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