第56回:東京モーターショー2007で見た、商用車の今
商用車にもモダンデザインの波
2年ぶりの東京モーターショーも、盛況のうちに終了しました。とはいえ天候不順などの影響もあったのか、総来場者数は142万5800人と、前回2005年よりも約8万6000人減ってしまったようです。一方プレス関係者は1000人ほど増えたようで、これは中国をはじめ、アジア圏での、ショーへの関心の高まりを示すものといえましょう。
『webCG』ではプレスデイの2日間を集中的に取材したのですが、今回の東京モーターショーは10年ぶりの乗用車と商用車の総合ショーということもあり、普段縁の薄い(?)商用車のブースもながめてきました。
まずは大手トラック・バスメーカーブースへ。
ショーでの商用車の接し方は、もっぱら車内への乗り込みです。エクステリアは町中でも見られますが、なかなか乗り込んでインテリアが拝める機会は少ないですからね。
大型になればなるほど、長距離の一人運転を想定して、居住性が良くなっています。インパネまわりを見る限り、下手なスポーツカーよりよっぽどドライバーズカーですね。まあ、意味合いは多少違いますが……。
そういえば、以前「いすゞ・エルフ」の発表会に行って、驚いたコメントがありました。イモビライザーを標準装備した際の説明が「お客様の荷物を守るため」というものだったのです。「オーナーのため」と言わないあたり、乗用車とはかなり感覚が違いますね。
燃費や重量、排気量、そして免許制度への対応など、多くが実用主義の商用車(当たり前ですが)ながらも、モダンなデザインが採り入れられているあたりは時代の流れなんでしょう。
モーターショーではそんな商用車の未来も見ることができました。
我々にも関係がある特装車とは
さて、その足で今度は、屋外にある特装車の展示を見に行きました。
特装車というのは、トラックの荷台の代わりに特別な架装を取り付けたクルマと説明すればいいでしょうか。タンクローリー、はしご車、ゴミ収集車などを思い浮かべてください。
もちろんこちらは、先のトラック・バスブースよりもBtoB色が濃く、われわれwebCGにもより縁が薄い……、と思っていたのですが、その中で一台目立つクルマを発見!
それは「アルファSZ(ES30)」。自動車専門誌『CAR GRAPHIC』でも長期リポート車として扱われたことのあるクルマです。
なぜこんなエンスーなクルマがこに……、と思い近づくと、説明のかたが近寄ってきました。ここは特装車メーカーの大手、極東開発工業のブース。
詳しいヒトによると、極東開発の作る車両運搬車は非常に人気が高いとか。その理由は、どうやら「SZ」が載せられている「フラトップ」という製品。
業界ではローダー=フラトップ的な知名度があるようで、話を伺いながらやや恥ずかしい思いをしました……。
フラトップの特徴は一般的なローダーと違い、荷台を地面に水平近くまで下ろすことで、最低地上高の低いクルマも載せられることだそうです。このSZもそうですが、チューニングカーやレースカーなどは、最低地上高が低いですからね。斜めになっているより水平なほうが載せやすいのも当然です。
以前「TVR350c」を斜めのローダーに載せるとき、ヒヤヒヤしたのを思い出しました。あー、あのときこれだったら安心して載せられたのに!
webCG読者にもローダーのお世話になった方はいらっしゃるのでないでしょうか?
一応価格も聞いておきました。展示車両(左写真)ぐらいだと、シャシー約400万円、上物(架装物のことをうわものと呼ぶらしい)約200万円の合計600万円ぐらいとか。買えないこともない値段ですが、買うこともなさそうですね……。
と、意外なところにwebCGとの接点を見つけた、商用車ゾーンでした。
東京モーターショーに行かれたみなさんは、どんな発見がありましたか?
(webCG 本諏訪)

本諏訪 裕幸
-
第866回:買った後にもクルマが進化! 「スバル・レヴォーグ」に用意された2つのアップグレードサービスを試す 2026.4.17 スバルのアップグレードサービスで「レヴォーグ」の走りが変わる? 足まわりを強化する「ダイナミックモーションパッケージ」と、静粛性を高める「コンフォートクワイエットパッケージ」の効能を、試乗を通して確かめた。
-
第865回:ブリヂストンが新タイヤブランド「フィネッサ」を発表 どんなクルマに最適なのか? 2026.3.13 ブリヂストンが2026年1月に発表した「FINESSA(フィネッサ)」は、同社最新の商品設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」を搭載する乗用車用の新タイヤブランドである。高いウエットグリップ性能と快適な車内空間の実現がうたわれるフィネッサの特徴や走行時の印象を報告する。
-
第864回:冬の北海道で「CR-V/ZR-V/ヴェゼル」にイッキ乗り! ホンダ製4WDの実力に迫る 2026.3.9 氷雪に覆われた冬の北海道で、新型「CR-V」をはじめとするホンダのSUV 3兄弟に試乗。かつては実力を疑われたこともあるというホンダ製4WDだが、今日における仕上がりはどれほどのものか? 厳しい環境のもとで、そのコントロール性を確かめた。
-
第863回:3モーター式4WDの実力やいかに!? 「ランボルギーニ・テメラリオ」で雪道を目指す 2026.3.3 電動化に向けて大きく舵を切ったランボルギーニは、「ウラカン」の後継たる「テメラリオ」をプラグインハイブリッド車としてリリースした。前に2基、リアに1基のモーターを積む4WDシステムの実力を試すべく、北の大地へと向かったのだが……。
-
第862回:北極圏の氷上コースでマクラーレンの走りを堪能 「Pure McLaren Arctic Experience」に参加して 2026.2.25 マクラーレンがフィンランド北部で「Pure McLaren Arctic Experience」を開催。ほかでは得られない、北極圏のドライビングエクスペリエンスならではの特別な体験とは? 氷上の広大な特設コースで、スーパースポーツ「アルトゥーラ」の秘めた実力に触れた。
-
NEW
ディフェンダー110 X-DYNAMIC HSE P300e(4WD/8AT)【試乗記】
2026.4.20試乗記本格クロスカントリービークルの「ディフェンダー」にプラグインハイブリッド車の「P300e」が登場。電気の力を借りて2リッターターボとしては格段にパワフルになった一方で、カタログ燃費はなかなか悲観的な数値を示している。果たしてその仕上がりは? -
NEW
ポルシェジャパンのイモー・ブッシュマン社長に聞く 日本での展望とスポーツカーの未来
2026.4.20デイリーコラム2025年8月に着任した、ポルシェジャパンのイモー・ブッシュマン新社長。彼の目に日本はどう映り、またどのような戦略を考えているのか? 難しい局面にあるスポーツカーや電気自動車の在り方に対する考えを含め、日本における新しいリーダーに話を聞いた。 -
スバル・ソルテラET-HS(前編)
2026.4.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバル&STIでクルマを鍛えてきた辰己英治さんが、“古巣”スバルの手になる電気自動車「ソルテラ」に試乗。パワートレインの電動化以外にも、さまざまな試みが取り入れられた一台を、ミスター・スバルはどう評価するのか? -
第57回:スズキはなぜインドに賭ける? 変わらず牛が闊歩するインドの最新工場を小沢コージが直撃
2026.4.18小沢コージの勢いまかせ!! リターンズ小沢コージがインドへ。日本の自動車ファンにとってインドといえばスズキのイメージだが、実はスズキは現在、インドへの大型投資の真っ最中だ。なぜスズキはインドでこれほどまでに愛されるのか。最新工場を見学して考えた。 -
ボルボXC90ウルトラT8 AWDプラグインハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】
2026.4.18試乗記2016年に上陸した2代目となるボルボのフラッグシップSUV「XC90」の最新アップデートモデルに試乗。パワフルなプラグインハイブリッドシステムを採用する3列シートSUVの走りを、先にステアリングを握った「V60」や「XC60」との比較を交えながら報告する。 -
谷口信輝の新車試乗――ディフェンダー・オクタ編
2026.4.17webCG Moviesブーム真っ盛りのSUVのなかで、頂点に位置するモデルのひとつであろう「ディフェンダー・オクタ」。そのステアリングを握ったレーシングドライバー谷口信輝の評価は……? 動画でリポートします。