第283回:コージの勝手に予言!
今後、タクシードライバー暴動が起こる!?(小沢コージ)
2006.10.13
小沢コージの勢いまかせ!
第283回:コージの勝手に予言!今後、タクシードライバー暴動が起こる!?
|
■タクシー会社は“利権の塊”
最近のオレの趣味はタクシードライバーとの会話だったりする。これが勉強になるのよ。景気の話とか、流行ってるオヤジセダンの話とかさ。先日もついつい話し込んでしまった。
というのもこのオッサン、どうやら中小企業の元社長らしいのだ。それが事業に失敗して、今の状況に陥ってるよう。だけど全然めげてなくてやる気マンマンだから、コメントがいちいちピリっとスパイス効いてること効いてること。オレが、
「最近、タクシーって景気悪いんだってね」と切り出したらこう返ってきた。
「お客さん、詳しいね。確かに台数増えすぎで一台あたりの売り上げはガタ落ちなんだけど、ホントはタクシー会社自体いらないんだよ。あれ自体が天下りっていうか、利権の塊なんだから」
そういやそうじゃん。
最近のタクシー不況は一見小泉政権時代のカッコよさげな「競争社会の痛み」のようにも思えるが全然違う。4年前の規制緩和で料金設定が若干自由になっただけじゃない。
新規参入会社が増え、保有台数が増え、2種免許取得も楽になって巷にタクシーが出回り、一日の売り上げがガタ落ち……と自由競争の結果にも思えるがそうじゃない。全く逆。だってタクシー会社には関係がないんだから。一台あたりのうわっぱねは減ったけど、台数が増えたおかげで利益は増加。会社だけは儲かっている。まさにお金持ちvsビンボーの二極化進行の構造なのである。
「だってねお客さん。ホントはタクシー会社なんていらないんだよ。全部個人タクシーにすればいい」。
そういやそうかも。確か海外はほとんどが個人タクシーだったような……。
|
■総個人タクシー時代、迫る
要するに本当の自由競争とはすべてを個人タクシーにして、個人事業主にすること。それは一理ある。オッサンは続けた。
「結局、タクシードライバーなんて個人の才覚なんだからさ。教育もあるけど、最終的には個人の営業力と運転能力。今はその利益を無闇に会社が吸い上げてるだけなんだよ」
昔は“カミカゼタクシー”とか言われ、不必要に飛ばす人とか無愛想で無頼なドライバーがいて、会社に所属させて教育する必要があったけど今は違う。しつけの厳しい近代化センターはあるし、交通規制は増えたし、そもそも今、簡単にタクシードライバーになれるってことは、それだけ教育がいらないってことなのだ。もはや真のタクシー自由化=総個人タクシー時代は迫ってるんだよね。
「結局利権なのよ。タクシー会社から政治家に金、あるいは税金とかいろんな形で行政にお金が行ってる。だから規制が撤廃されないの。それから知ってる? タクシー会社のオーナーって○×△国籍の人が多いんだよね。パチンコは□△人だけど、タクシーはまた微妙に違う。これはたまたまだけど、もしや彼らはそういう政治活動が上手いってことなんじゃない?」
ううむ、タクシードライバー侮れじ。世の中よく見てます。今後、二極化が進んでますます中小企業社長がドライバーになる日が来たら、ホントにこの業界から暴動が起こるかもしれない。なんせパワーあるもん! と思った今日この頃でありました。
(文と写真=小沢コージ/2006年10月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
-
第454回:ヤマダ電機にIKEAも顔負けのクルマ屋? ノルかソルかの新商法「ガリバーWOW!TOWN」 2012.8.27 中古車買い取りのガリバーが新ビジネス「WOW!TOWN」を開始。これは“クルマ選びのテーマパーク”だ!
-
第453回:今後のメルセデスはますますデザインに走る!? 「CLSシューティングブレーク」発表会&新型「Aクラス」欧州試乗! 2012.7.27 小沢コージが、最新のメルセデス・ベンツである「CLSシューティングブレーク」と新型「Aクラス」をチェック! その見どころは?
-
第452回:これじゃメルセデスには追いつけないぜ! “無意識インプレッション”のススメ 2012.6.22 自動車開発のカギを握る、テストドライブ。それが限られた道路環境で行われている日本の現状に、小沢コージが物申す!?
-
第451回:日本も学べる(?)中国自動車事情 新婚さん、“すてきなカーライフに”いらっしゃ〜い!? 2012.6.11 自動車熱が高まる中国には「新婚夫婦を対象にした自動車メディア」があるのだとか……? 現地で話を聞いてきた、小沢コージのリポート。
-
NEW
クルマの乗り味の“味”って何だ?
2026.1.20あの多田哲哉のクルマQ&A「乗り味」という言葉があるように、クルマの運転感覚は“味”で表現されることがある。では、車両開発者はその味をどう解釈して、どんなプロセスで理想を実現しているのか? 元トヨタのエンジニア、多田哲哉さんに聞いた。 -
NEW
プジョー208 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】
2026.1.20試乗記「プジョー208」にマイルドハイブリッド車の「GTハイブリッド」が登場。仕組みとしては先に上陸を果たしたステランティス グループの各車と同じだが、小さなボディーに合わせてパワーが絞られているのが興味深いところだ。果たしてその乗り味は? -
ベントレー・コンチネンタルGTアズール(4WD/8AT)【試乗記】
2026.1.19試乗記ベントレーのラグジュアリークーペ「コンチネンタルGT」のなかでも、ウェルビーイングにこだわったという「アズール」に試乗。控えめ(?)な680PSのハイブリッドがかなえる走りは、快適で満ち足りていて、ラグジュアリーカーの本分を感じさせるものだった。 -
第327回:髪もクルマもナイスファイト!
2026.1.19カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。日産の新型「ルークス」で夜の首都高に出撃した。しっかりしたシャシーとターボエンジンのパワフルな走りに感心していると、前方にスーパーカーの姿を発見。今夜の獲物は「フェラーリ・ローマ」だ! -
日本で売れるクルマはあるのか!? 最新の“アメリカ産ニホンシャ”を清水草一が検証する!
2026.1.19デイリーコラムアメリカからの外圧による制度変更で、北米生産モデルの国内導入を決めたトヨタ。同様に、今後日本での販売が期待できる「海外生産の日本車」には、どんなものがあるだろうか? 清水草一が検証してみた。 -
フェラーリ12チリンドリ(後編)
2026.1.18思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が「フェラーリ12チリンドリ」に試乗。前編では伝家の宝刀であるV12エンジンを絶賛した山野。後編ではコンビを組むシャシーの印象を余すところなく聞いてみた。
