オペル・ヴィータ スポーツ【試乗記】
まだ遊びたいファミリーパパに 2002.08.16 試乗記 オペル・ヴィータ スポーツ 2002年モデルから導入された1.2リッターの最廉価ニューヴィータ。「イージートロニック」を搭載するスポーティモデルに、自動車ジャーナリストの下野康史が試乗した。 会員コンテンツ「Contributions」より再録。軽快な足まわり
最廉価版とはいえ、モデル名どおり、性格もスポーティ。75psのエコテック・エンジンに、5段MT改のクラッチペダルレス自動変速機“イージートロニック”を備える。
そのマニュマチックは、上々の出来。MCCスマートの“ソフティップ”や、ルノー・トゥインゴの“クイックシフト5”よりも変速マナーは洗練されており、アルファのセレスピードほど複雑でもなく、また、こわれそうでもない。完全自動変速のATモードでもさしたる不満はなく、シーケンシャルのMTモードでは、マニュアル車並みにシフトが楽しめる。ただし、その際に、ややセレクターの位置が遠目なのが難点か。
足まわりは軽快。軽めの操舵感も含めて、重厚なドイツ車というよりも、身軽なラテン車の雰囲気が持ち味。クルマから降りたあと、「いやあ、走ったなあ」という運転の実感が味わえるのもいい。そういう意味では、実にヨーロッパ車らしい好感のもてるコンパクトハッチである。
最廉価でも、そこそこオシャレなインテリア。スカットルが低くて前方視界にすぐれ、運転しやすいのはヴィータの美点。“Sport”と名のつくモデルなのに、5ドアボディでの輸入もありがたい。ウィークエンドにヨメさんからハンドルを取り上げてまだ遊びたい、若いファミリーパパにお薦め。
(下野康史/2002年2月)

下野 康史
自動車ライター。「クルマが自動運転になったらいいなあ」なんて思ったことは一度もないのに、なんでこうなるの!? と思っている自動車ライター。近著に『峠狩り』(八重洲出版)、『ポルシェよりフェラーリよりロードバイクが好き』(講談社文庫)。
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