アウディA6オールロードクワトロ 3.2 FSI(4WD/6AT)/4.2 FSI(4WD/6AT)【海外試乗記(前編)】
アバントを脅かす(?)オールラウンダー(前編) 2006.05.27 試乗記 アウディA6オールロードクワトロ 3.2 FSI(4WD/6AT)/4.2 FSI(4WD/6AT) セダン、アバント(ワゴン)、S6に次ぐA6シリーズ4番目のラインナップが「オールロードクワトロ」だ。人気を集めた前作を2代目は超えたのか? 先代の簡単な経緯と、新型の概要を説明する。予想以上に売れた初代
ステーションワゴンにSUVのエッセンスを与えた“クロスオーバー”が、1990年代後半から北米を中心にブームになったのはご存じだろう。これを見逃さなかったアウディは2000年、「A6アバント(ワゴン)」をベースに、オフロード向きに化粧したエクステリアと、車高調節機構付きのエアサスペンションを備えたオールロードクワトロを発売する。スイッチひとつで車高が上がり、オフロードに踏み込める機能がウケて、デビューから4年間の累計販売台数は予想をはるかに上回る9万台を記録。フォーリングスの成功作になった。
そのオールロードクワトロが、A6アバントのフルモデルチェンジを追うように2代目に進化した。ボディを取り囲むようなプロテクターとアンダーガードを備えたエクステリアデザインや、車高調節機能を持つエアサスペンションが与えられるコンセプトは初代同様。一方、エクステリアデザインの方向性は、これまでとちょっと異なる。ベースのA6アバントに比べて“ワイルドさ”を前面に押し出した初代とは違い、縦の線を強調した専用のシングルフレームグリルをまとう新型は、むしろ優雅な雰囲気が漂う。オプションでプロテクター類をボディ同色にした仕様なら、なおさらその印象は強い。ちなみに、インテリアはいつものA6アバントとほぼ変わらぬデザインだが、このへんは初代の手法を受け継いでいる。
「アダプティブ・エアサスペンション」は標準
初代オールロードクワトロで導入された「4レベルエアサスペンション」は、進化を重ねて「アダプティブ・エアサスペンション」となり、フラッグシップの「A8」は全車標準装備。現行A6は標準、またはオプションで装着されるようになった。当然、新型オールロードクワトロには標準装着される。
セダンとアバントの場合は、車高が低い順に“ダイナミック”“オートマチック”“コンフォート”“リフト”の4つのモードが用意されるのに対し、オールロードクワトロではコンフォートとリフトのあいだに“オールロード”モードが追加されているのが特徴だ。
それぞれのモードを簡単に説明すると、まずダイナミックは最も車高が低いモードで、ロードクリアランスは125mm。名前のとおり、スポーツサスペンションとして機能する。コンフォートは車高140mmで、快適性を重視したモードだ。オートマチックは路面や走行状況をコンピューターが判断し、エアスプリングの硬さを自動的に調節。さらに、通常は140mmの車高を、車速が120km/h以上になると15mm低めるのも特徴である。
オールロードモードはオフロード走行に適したモードで、車高は175mmに設定される。だだし、80km/h超では15mm、120km/h超ではさらに20mm車高が下がるから、高速走行時は140mmになるワケだ。さらに、車高のみならず、ESPが“ラフロードモード”に切り替わることも特徴。アンチスピン介入のタイミングが遅らされて、トラクション重視の設定になる。
リフトは最も車高が高いモードで、ダイナミックに対して60mmも高い185mmに保たれる。ただし、リフトはあくまで危険回避的な意味を持つから、車速が30km/hを超えると自動的にオールロードモードに切り替わる。(後編に続く)
(文=生方聡/写真=アウディ・ジャパン/2006年5月)
・アウディA6オールロードクワトロ 3.2 FSI(4WD/6AT)/4.2 FSI(4WD/6AT)(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018185.html

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
-
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】 2026.7.18 ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。
-
ベントレー・ベンテイガ スピード(4WD/8AT)【試乗記】 2026.7.17 「ベントレー・ベンテイガ」に最上級グレードの「スピード」が登場。ブランドの在り方をストレートに伝える名称のトップパフォーマンスモデルだが、従来型との最大の違いはその心臓部にV8エンジンが積まれていることだ。およそ不満のあろうはずもないが、最新モデルの仕上がりをリポートする。
-
フェラーリ849テスタロッサ スパイダー(4WD/8AT)【海外試乗記】 2026.7.15 歴史ある車名が与えられた「フェラーリ849テスタロッサ」は、従来型から大幅な進化をとげた高性能スポーツカーだ。では、そのオープントップバージョンの走りはどうか? 日本での発売を前に、フェラーリ通として知られる西川 淳が試乗した。
-
ポルシェ・カイエン ターボ エレクトリック(4WD)【試乗記】 2026.7.15 ポルシェ最新の電動ハイパフォーマンスSUV「カイエン エレクトリック」。そのラインナップのなかでも、最高峰に位置するのが「カイエン ターボ エレクトリック」だ。最高出力1156PS、最大トルク1500N・mという、とてつもないパフォーマンスの一端に触れた。
-
プジョー308 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】 2026.7.14 マイナーチェンジで内外装がブラッシュアップされた「プジョー308 GTハイブリッド」に試乗。大胆なデザインのフロントフェイスに目を奪われるが、ステランティス自慢の1.2リッター直3マイルドハイブリッドを搭載する最新モデルの仕上がりと走りやいかに。
-
NEW
第340回:一にエンジン、二にカッコ
2026.7.20カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。マツダ渾身(こんしん)のラージ商品群を応援するカーマニアのひとりとして、「CX-60」と「CX-80」の動向は常に気になっている。3列シートSUV、CX-80の最新モデルにあらためて試乗して感じたこととは? -
NEW
日産は“再挑戦”でホンダは“終了” 新型「エルグランド」発売に見る、プレミアムミニバンの今
2026.7.20デイリーコラムトヨタが圧倒的なシェアを占める上級ミニバンの世界において、新型「エルグランド」で復権をねらう日産。しかし、なぜフルモデルチェンジは16年ぶりになったのか? ホンダはどうするのか? この市場の今を考察する。 -
NEW
ホンダ・インサイト(FWD)【試乗記】
2026.7.20試乗記3000台の限定で販売される新型「インサイト」は、クロスオーバー風のフォルムと、これまでのホンダ車にはなかった内外装のデザインテイストが新鮮だ。中国で生産され、日本独自の名前が与えられた新型電気自動車の走りと仕上がりを、ロングドライブで確かめた。 -
ポルシェ911カレラT(後編)
2026.7.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバルとSTIでクルマの走りを鍛え、モータースポーツにも積極的に取り組んできた辰己英治さん。彼の目に、“スポーツカーの水準器”こと「ポルシェ911」はどのように映ったのだろう? 走りの楽しさを追求した「カレラT」グレードに乗っての印象を聞いた。 -
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】
2026.7.18試乗記ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。 -
人気沸騰「ランクル“FJ”」を手にするもうひとつの方法
2026.7.17サブスク「KINTO」で「ランドクルーザー“FJ”」に乗る<AD>2026年5月に発売されるやオーダーが集中し、受注停止となってしまった「ランドクルーザー“FJ”」。しかし、あきらめるのはまだ早い。“FJ”とのカーライフを実現できる、トヨタの新車サブスクリプションサービス「KINTO」という手段があるのだ。














