メルセデス・ベンツ C230コンプレッサーアバンギャルド(5AT)【ブリーフテスト】
メルセデス・ベンツC230コンプレッサーアバンギャルド(5AT) 2005.07.01 試乗記 ……499万8000円 総合評価……★★★ 1.8リッター4気筒を搭載する「Cクラス」の中で、最もハイチューンなのが「230コンプレッサーアバンギャルド」である。パワーではV6モデルの240をしのいでお買い得感があるが、自動車ジャーナリストの笹目二朗には気になる点があった。
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そろそろ、「日本仕様」が欲しい
メルセデスも以前は北米仕様が日本仕様のベースだった時代があり、ドイツ仕様のオリジナルが求められたこともあった。だが、それもまた日本の事情には合わないとハッキリした今、そろそろ日本独自の仕様を作ってもらう段階にきていると思われる。多少高くとも納得できるいいクルマを求める客層のブランドゆえ、それも可能のはず。現状では価格に見合った内容は確保されていない。
中古車の価格は安定高めを維持しているものの、下取り価格を気にして選ばれるだけではあまりに情けない。とはいえ、さすがメルセデスと感心できるのは、ボディの造りであり剛性感の高さだ。運転しているときよりも、リアシートに座っているときの安心感は上々、「ブツけられても大丈夫かな……」と思わせられる。Cクラスは小さくともメルセデスのレベルにある。
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【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
現行Cクラスは、2000年にデビュー。日本へは、2000年9月27日から導入された。「ボディ」はもちろん、「ステアリング形式」(ボールナットからラック&ピニオンへ)も「フロントサスペンション形式」(ダブルウイッシュボーンからストラットへ)も変更され、根本から生まれ変わった。
2004年にモデルラインナップが小変更され、トップグレードの「C320」が外され、新たに「C230コンプレッサーアバンギャルド」が加わった。1.8リッター直4+スーパーチャージャーを搭載するモデルが「C180 コンプレッサー」(143ps)、「C200コンプレッサー」(163ps)、「C230コンプレッサー」(191ps)の3種となり、そのほかに2.6リッターV6(170ps)を積む「C240」「C240 4マチック」がある。
(グレード概要)
2004年6月にラインナップに加わった「C230コンプレッサーアバンギャルド」は、スーパーチャージャー付きの1.8リッタ−4気筒エンジンを搭載するモデルの中で、最もハイチューンなもの。最高出力は、2.6リッターV6の「C240」(170ps/554万4000円)を上回る。
パッケージオプションとして「スポーツパッケージ」が用意され、17インチホイール、本革スポーツシートなどが組み合わされる。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★
操作系スイッチ類の数がやたら多く目につく。これをもって豪華と感じる人たちのクルマなのかもしれないが、感覚的には古さも否めない。ただし造りは比較的しっかりしており、信頼はおけそう。レバー類の操作タッチは良い部類に入るが価格を考えるとさらに期待値は上。カチッとした節度感や剛性こそが高級品質の証。
(前席)……★★
端的に言って、座り心地は芳しくない。高価格車にもかかわらずランバーサポート調整機構はなく、腰まわりの空間は疲れを呼び、座面の凹断面形状により尻が痛くなる。100km程度の運転でもいたたまれなくなった。この形状にフィットする腰がドイツ人の標準なのだろうか。ヘッドレストも頭から遠い。ただし電動調整のSWはわかりやすい。前後スライド量はたっぷりあるしヘッドクリアランスも充分。
(後席)……★★★
バックレストは角度的に少し寝すぎているが、おおむね良好。ファミリーカーとして使う場合、FRゆえのセンタートンネルの張出は今や邪魔。しかし小さな子供にとっては足の置き場として重宝する。左右席の足元の空間は充分。サイドシルは高めだがボディの剛性確保と思えば納得する。クーペのようになだらかなルーフ形状を採るがヘッドクリアランスは確保されており窮屈ではない。
(荷室)……★★★
パッと見た時の広さは、並かやや狭め。これもFRゆえやむなし。ホイールハウスの張り出しは大きいほう。フロアもそれほど低くはないがデッキの高さがあるので容量的にはまずまず。内張りなど仕上げの高級度合いは相応。リアシートが畳め、長尺物も詰めるのはこのクラスの欧州車のトレンド。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★★
官能的な回り方をするわけではないが実用車エンジンとして必要にして充分なパワー/トルクを有する。リミットまできっちり回して使える点でも信頼感あり。ATはDポジションからそのまま横へ倒す1操作でマニュアルシフトできる。横へ倒してから前後させるタイプよりダイレクトで素早い操作が可能。レバーの操作フィールはカッチリ精緻でメルセデスらしい。
(乗り心地+ハンドリング)……★★
乗り心地はやや硬めで落ち着きがない。フラット感も不足。シートがサポートしてくれないので尚更印象はよろしくない。ロードノイズの大きさはクラスのレベル以下。特にリアは気になる。総じて長距離旅行は疲れるタイプ。直進性良好だが復元性の悪さは現代の標準以下。ヨー・ダンピングはまずまずで安心感はある。
(写真=荒川正幸)
【テストデータ】
報告者:笹目二朗
テスト日:2005年6月15日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2005年型
テスト車の走行距離:--
タイヤ:(前)205/55R16(後)同じ
オプション装備:--
形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(3):高速道路(5):山岳路(2)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃費:--

笹目 二朗
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