「エンジンルームからヒューンという音が」
2005.03.14 クルマ生活Q&A エンジン「エンジンルームからヒューンという音が」
2003年式「フォルクスワーゲン・ゴルフE」に乗っています。納車当時から、時速60キロあたりでエンジンルームから「ヒューン」とスーパーチャージャーの様な音が出ます。ディーラーでは音の確認はされたのですが、原因は特定されずに経過観察中です。何かトラブルの前兆だと思うのですが……。疑わしい部分を教えて下さい。(DTさん)
お答えします。あるエンジン回転数もしくは速度で発するということですから、おそらく回転部分とベルトが共振して音が出ているのではないかと思います。
断言は難しいですが、年式も新しく新車時からということなので、エンジンの周辺機器とベルトの関係ではないでしょうか。
クルマは、エアコン、パワステ、発電機などを回転させるために、エンジンの動力を各所にベルトで伝えています。ベルトには程よいテンションがあり、これがスムーズな回転を生みます。
しかし、たまたまこれらの位置の相性が合わないと、ヒューンという音が発生することがあります。勿論、機械的に問題はなく、点検しても悪いところはありません。ですからメカニックも困る症状の一つなのです。
ベルトの位置を変更したり、ベルトの張りを調整するテンショナーを動かしたりして消える場合もあります。もう一度、そのあたりを調整してもらうとよいかもしれません。
先に書きましたとおり、音だけの問題で、機械的なトラブルにつながるようなことはないと思われますので、この場合は安心してもいいでしょう。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。