第183回:新年早々、地震体験者“カーン”に出会った話「コイツが無事でよかったよ」
2005.01.12 小沢コージの勢いまかせ!第183回:新年早々、地震体験者“カーン”に出会った話「コイツが無事でよかったよ」
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■生き字引系“Mr.カーン”
新年早々、面白い人に出会っちゃいました。その名を業界に轟かす、“Mr.カーン”こと川上完さん。おん年50ン歳のベテランモータージャーナリストで、いわば俺の大先輩なんだけど、バラエティ系の俺とは違って王道を行く“生き字引系”。たとえば「ン年のル・マンで優勝したクルマは?」とか聞くと、「ン年のフェラーリなんたらで、ドライバーはだれそれ」とか、付加情報までスラスラ出てくるタイプ。
クラシックカーやヒストリックカーの愛好家であり、3000個とも4000個ともいわれるミニカーコレクションでも有名なんだけど、それも物自体を愛でるためというより、「ヒストリックカー話を楽しくリアルにしたいがため」なんて話もある。でね。なんとなくわかる思うけど、Mr.ビーン似の風貌と相まって、業界じゃ愛される存在なのよ。実際俺も大好きなんだけどさ。
さて、話は変わるけどMrカーン、実は新潟県は越後湯沢在住。資料と共に生き抜く“生き字引系”ならではの田舎暮らしスタイルを貫いてらっしゃるわけだけど、そーいえば、れいの新潟中越地震のときはどうしてたのか? 気になってちょこっと聞いちゃいました。
■「オイオイ、どーなってんだ?」
小沢:完さん、れいの地震のときはご自宅にいたんですか?
カーン:いたよいました、当然いましたよ。忘れもしない2004年10月23日の5時40分……だったかな? ま、とにかく土曜日、そのときはウチにいました。
小沢:お住まいは、たしかログハウスですよね。壊れませんでした?
カーン:壊れないよ。壊れるどころか普通の家より頑丈なくらい。だから今の僕がいるんだし。それより驚いたのは、恐怖って後から出てくることだよ。地震が起こったときは「オイオイ」だけ。イスに座ろうと思ったんだけど、座れなくって四つんばいで「オイオイ、どーなってんだ?」と。
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小沢:直後はどうだったんですか。
カーン:停電が起きたからテレビは見られないし、インターネットも使えない。電話は最初の5分はOKだったけどね。そういえば『CAR GRAPHIC』の加藤哲也編集長からすぐ電話かかってきたな。
小沢:やりますね加藤さん。ところでヒストリックカー&ミニカーコレクションは?
カーン:もちろん直後にチェックしたけどね。この「ブリストル」も「スバル360」も「サーブ96」も問題なし。無事でよかったよ。ミニチュアカーが4台下に落ちたけど。サイドミラーが取れたな(笑)。
小沢:湯沢の被害はすくなかったんですよね。
カーン:湯沢から南は巨大な岩盤の上なんだよ。その先に被災地がある。
小沢:ちなみに、ご近所のエンスーな方は?
カーン:長岡に住むマニアの人が心配だけど。俺のよく知ってる西川金座衛門さんの所は大丈夫だった。「くろがね四起」とか持ってるマニアなんだ。
小沢:無事でよかったですね。
カーン:とりあえず僕はね。まあそう喜んでばかりはいられないけど。でもこうしてクルマの話をしてられるだけでも、幸せモンだよね。
まさにその通り。俺もひとまず業界の“重要文化財”が守られてて良かった良かった。ホント、今年も無事に過ごせますように。謹賀新年!
(文と写真=小沢コージ/2005年1月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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