プジョー406セダン V6(4AT)【ブリーフテスト】
プジョー406セダン V6(4AT) 2000.08.28 試乗記 ……423.2万円 総合評価……★★★赤信号なかりせば
1999年にマイナーチェンジを受けた、プジョーライオンの中堅セダン。顔付きにちょっぴり凄みを増して、わが国の誇るスーパーセダン、ランエボと対等にわたりあえることを証明した(ただし、映画のなかで)。
総アルミのV6ユニットは、吸気側に可変バルブタイミングシステムを得て、しかし、緩慢な出足。ホントに206ps? レスポンスの悪い電子制御スロットルと高いセカンドギアが、すべてを台無しに。
とはいえ、いったん走りだせば、滑るような乗り心地と、期待通りの加速を披露。矢のような高速直進性と、カーブでの、スロットル操作による姿勢コントロールをみごとに両立。クルマ好きを唸らせる。
この世に赤信号があることが残念。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
406シリーズは、405の後を受け、まずセダンが1995年に登場。翌年、ブレーク(ワゴン)、96年にクーペが加わった。1999年にセダン、ブレークがフェイスリフトを受け、ハッキリとしたグリル、クリアレンズのヘッドライトが与えられた。
(グレード概要)
406に搭載される3リッターV6は、プジョーとルノーが共同開発したもの。フェイスリフト後、吸気側に可変バルブタイミング機構が設けられた。406セダンV6は、本革内装、電動パワーシート、シートヒーターなど装備が奢られ、2リッターモデルより109.5万円高い、409.0万円のプライスタッグを付ける。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネまわり+装備)……★★★
黒を基調にしたオーソドクスなインパネまわり。ダッシュパネルは大きめのシボが付けられ、しっとりと質感が高い。が、センターパネルのプラスチックが、印象を落とす。V6モデルは、瞬間燃費、平均速度、走行可能距離などを表示するマルチファンクション・ディスプレイを備える。
(前席)……★★★★
「椅子」といったイメージの、つくりのよいシート。着座位置は高め。あたりは柔らかいが、絶妙の張りとクッションの固さ。ことさら「スポーティ」を主張しない形状だが、存外ホールド性が高い。惜しむらくはペダル類で、スロットルとブレーキの段差が大きすぎる。
(後席)……★★★
前席同様、高めの着座位置。背筋を伸ばして乗員を座らせ、膝前の空間を確保、やや短い座面をカバーしている。ヘッドレストは伸縮可能だ。
(荷室)……★★★
かつてのトレーリングアーム/トーションバーのリアサスと較べると、ホイールハウスのでっぱりは大きい。とはいえ、容量は充分。後席バックレストは、荷室に備わるレバーで分割可倒することができる。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★
吸気側可変バルブタイミング機構を得たV6は、4300rpmでカムを切り替えるというが、それをまったく感じさせないスムーズさ。常用域では存在を感じさせないほど静か。ギアは全体に高めで、特に2速の守備範囲が広く、ストップ&ゴーの街なかでは痛痒感あり。いったん走り出せば速い。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
滑らかでいながらキッチリ路面情報を伝える素晴らしい乗り心地。ステアリングフィールは、入力を直接的に伝える。ヒトによっては、品質感を削ぐと感じるかもしれない。406になってリアサス形式が変わったが、依然、活発なハンドリング。
(写真=高橋信宏)
【テストデータ】
報告者:web CG 青木禎之
テスト日:2000年8月10日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2000年型
テスト車の走行距離:3815km
タイヤ:(前)205/60R15 91W/(後)同じ(いずれもミシュラン Pilot XSE Primacy)
オプション装備:MDデッキ(5.3万円)/CDチェンジャー(4.0万円)/前後JBLスピーカー(4.9万円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(2):高速道路(7):山岳路(1)
走行距離:506.9km
使用燃料:51.1リッター
参考燃費:9.9km/リッター
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青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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