ホンダ・シビック タイプR(後編)
2018.01.04 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバーの谷口信輝が歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回も引き続き「ホンダ・シビック タイプR」に試乗する。ハンドリングもエンジンも大絶賛の谷口だが、ひとつだけ気になるところがあるという。谷口が指摘する、新型タイプRの弱点とは何か?ダンパーのセッティングに異議あり!
「そうそう、自動ブリッピングみたいな機能、ついていますよね」
新型ホンダ・シビック タイプRの試乗を終えた谷口信輝に、新装備のレブマッチシステムについて尋ねると、そんな答えが返ってきた。レブマッチシステムとは、シフトダウン時にクルマがエンジン回転数を自動的に上昇させ、ヒール・アンド・トウなどの高度なテクニックを使わなくても素早くスムーズにギアチェンジができる機能のことである。
「最初は気づかなかったんだけれど、『もしかして?』と思って試してみたら、自動的に回転数を合わせてくれた。ヒール・アンド・トウに自信のない人は、これを使えばブレーキングに集中できるようになるから、とってもいい装備だと思いますよ。仕上がりも、何年か前にほかのメーカーに積まれていたものより全然いいし。僕なんかは自然と体が動いてヒール・アンド・トウをやってしまうけれど、そこまでできない人はこの機能に甘えちゃったらいいと思いますよ」
ボディー剛性についても「クルマ全体がすごくガッシリしている感じがします」と語った谷口。ただし、気になる点がなかったわけではないようだ。
「ひとつだけイヤだと思ったところを挙げましょうか? サスペンションダンパーのリバウンド側の減衰力がちょっと高すぎますね。だから、ボディーを押し上げるような入力が入ったとき、タイヤが上に引っ張り上げられるような挙動が出ちゃう。おかげで、速く走るための接地感はよく出ているんですが、ピッチング方向の動きはちょっとイヤ。これは+Rモードにしたときの話ですけどね」
たしかに、ヨーロッパ車の多くはもう少しリバウンド側の減衰力を抑えめにしてあるから、路面が上下にうねっているときでも滑らかに車輪が上下して、たっぷりしたストローク感が伝わってくる。それに比べると、タイプRはちょっとせわしない感じがしなくもない。
「ニュルブルクリンクのジャンピングスポットとか大丈夫かなって、ちょっと心配になっちゃいますよね」
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