第665回:【Movie】ボンジョルノ! イタリアの自動車ディーラー 大矢アキオが“本物”のセールストークを聞いてみる<シュコダ編>
2020.07.24 マッキナ あらモーダ!マッシミリアーノ氏が待っている!
動画配信サイトの普及やイベント経費の削減、そこに新型コロナウイルス感染対策が加わって、各国の自動車メーカーによる新車発表のスタイルは大きく変化している。
当日に製品紹介ビデオが公開されるのは当たり前。一部の記者発表会は一般ユーザーもライブで見られるようになった。
いっぽう海外の街なかにある自動車販売店で、セールスパーソンがどのようなムードのなか、お客さんにどういったトークを繰り広げているかは、なかなか知ることができない。
そこで今回は、筆者が住むシエナの販売店で、普段どのような接客をしているのかを、ロールプレイしてもらった。
店選びにあたっては、日本では見ることができないシュコダの販売店にした。このブランドについては、2年前の第564回で詳説したので、併せてご覧いただこう。
外出制限解除後の納車ラッシュで超多忙にもかかわらず撮影を快諾してくれたのは、セールス歴28年のマッシミリアーノ・マッサリ氏である。
クルマは前述した第564回の後、2019年にシュコダ最小のSUVとして加わった「カミック」だ。
彼が紹介する装備の数々は、知識豊富な日本の読者にとっては当たり前のものが多いかもしれない。
しかし、2020年にイタリアの販売現場で、どのような装備がセリングポイントとされているのかをうかがい知ることはできよう。同時にそれらは数年後、今日のエアコンやパワーステアリングの如く、当たり前の装備になっていることに気づくかもしれない。そうした意味では、将来に向けたタイムカプセルに詰め込む感覚で録画ボタンを押し続けた。
熱演してくれたマッシミリアーノ氏の豊かな表情とイタリア人らしい表現力あふれるジェスチャーも、彼のお客さんになったつもりでお楽しみいただきたい。
【ボンジョルノ! イタリアのクルマ販売店<シュコダ編・前編>】
【ボンジョルノ! イタリアのクルマ販売店<シュコダ編・後編>】
(文と写真と動画=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>/編集=藤沢 勝)

大矢 アキオ
Akio Lorenzo OYA 在イタリアジャーナリスト/コラムニスト。日本の音大でバイオリンを専攻、大学院で芸術学、イタリアの大学院で文化史を修める。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとしてシエナに在住。NHKのイタリア語およびフランス語テキストや、デザイン誌等で執筆活動を展開。NHK『ラジオ深夜便』では、24年間にわたってリポーターを務めている。『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり』(コスミック出版)など著書・訳書多数。近著は『シトロエン2CV、DSを手掛けた自動車デザイナー ベルトーニのデザイン活動の軌跡』(三樹書房)。イタリア自動車歴史協会会員。
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