レクサスIS500“Fスポーツ パフォーマンス ファーストエディション”(前編)
2022.12.22 あの多田哲哉の自動車放談 トヨタのチーフエンジニアだった多田哲哉さんが今回試乗するのは、レクサス、すなわちトヨタ製の高性能スポーツセダン。つくり手のことまでよく知る一台を、ワインディングロードで走らせてみた感想は?調律のうまさが感じられる
今回の「IS500“Fスポーツ パフォーマンス ファーストエディション”(以下、IS500)」は、コンパクトセダンである最新のレクサスISに、今や世界的にも貴重な大排気量の自然吸気V8エンジンを押し込んだクルマだ。5リッターV8を積んだISといえば、2014年に生産終了した初代ベースの「IS F」以来、約8年ぶりの復活となる。
そんなIS500の試乗を終えて降り立った多田さんは、開口一番「クルマとしての価値観は新しいとはいえません。一つひとつのモノを見ても、ハードウエアははっきり言って古いですよね」と語りだした。
なるほど、IS500のベースとなっている最新型ISは2020年のデビューだが、それは2013年に登場した3代目の、いわば“ビッグマイナーチェンジ”モデルというべき内容を持つ。ただし、従来のISに対して、プラットフォームやアッパーボディーの基本設計はそのままに大幅強化したほか、エクステリアデザインは全面的に刷新。さらに、シャシーもホイールハブをボルト締結化するなど、通常のマイナーチェンジでは考えにくい基本部分にも手が入っている。
「クルマとしての価値観も、ハードウエアも古さは隠せませんが、そのうえでうまく仕立て直していることには感心します」
「V8エンジンも古典的ですが、シフトダウンした時のブリッピング音のレスポンスに、すごく努力した跡がうかがえます。レスポンスがすごくいい」と多田さんは語る。これを今どきスピーカー音などを足さない“生音”で表現しているのがISなのだ。
「この内容と性能で900万円なら、お客さんは納得でしょう。限られたお金を無駄なところには使わず、必要なところにきちん使ってまとめた感じがします。走らせていてドライバーの目線が動かないシャシーのチューニングもさすが小林さんだな……と言いたいです」
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