ポルシェ911ダカール(前編)
2024.04.25 谷口信輝の新車試乗 レーシングドライバー谷口信輝が今回試乗したのは、見るからに個性的なポルシェの限定スポーツカー「911ダカール」。ワインディングロードを走らせた、プロの第一印象は?過去があっての一台
ポルシェのモータースポーツ活動といえば、ルマン24時間に代表される耐久レースのことを真っ先に思い出される方が大多数のはず。しかし、これとは対照的に、彼らがかつて、「砂漠の耐久レース」と称されたパリ・ダカールラリーに出場していたことをご存じだろうか? 1984年に「911カレラ3.2」を4WDにモディファイしたタイプ953、「911カレラ 3.2 4×4 パリ・ダカール」で参戦した彼らは、見事に栄冠を獲得。ここで4WD化した911の可能性を確信したポルシェは、続いてハイテク4WDマシンの「959」をリリースする。そして、こうした初期の4WDモデルが、やがて911の「カレラ4」として大きく花開いていったことは、皆さんもご存じのとおりである。
それからおよそ40年を経て、タイプ953へのオマージュともいうべき911ダカールが世界限定2500台で発売された。
そのサスペンションは、オフロード走行を想定して「911カレラ」のスポーツサスペンション仕様から車高を50mm引き上げたと説明されているが、エンジンの最高出力が480PSで4WDであることを考えれば、「911カレラ4 GTS」が直接のベースモデルと捉えるのが自然だろう。
しかし、911ダカールはただ車高を高めただけでなく、「ピレリ・スコーピオン オールテレインプラス」というオフロード走行も視野に入れた専用開発タイヤを標準装備としたほか、はね石からボディーなどを守る各種ガード類も設定。とどめは、パリ・ダカに出場したタイプ953をほうふつとさせるカラーリングだが、ボディーサイドに描かれた文字は当時の「Rothmans PORSCHE」ではなく「Roughroads PORSCHE」とされているところはご愛嬌(あいきょう)だ。
いささか前置きが長くなってしまったが、今回はこの911ダカールを、“オフロード臭”などみじんも感じさせないサーキットレーサーの谷口信輝に試乗してもらうことにした。
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