ポルシェ911カレラT(前編)
2025.09.11 谷口信輝の新車試乗 製品の先鋭化に意欲的なポルシェが、あえてピュアな楽しさにこだわったというモデル「ポルシェ911カレラT」。さらなる改良を加えた最新型を走らせた谷口信輝は、その仕上がりにどんなことを思ったか?こだわりあってのトラディショナル
今回、われらが谷口信輝に試乗してもらったのはポルシェ911カレラTである。ベーシックな「911カレラ」と同じエンジンを積みながら、マニュアルギアボックスを搭載するなどして軽量化を図ったというのが911カレラTの位置づけ。マイナーチェンジを受け、いわゆる“タイプ992.2”となったこの世代では、911カレラよりも全高が10mm低いPASMアダプティブスポーツサスペンション、スポーツクロノパッケージ、リアアクスルステアリング、20インチ/21インチホイール、ポルシェトルクベクタリングなどを標準装備とし、「純粋なドライビングプレジャー、俊敏なハンドリング、感動的なサウンド、そして後輪駆動スポーツカーの本質を追究した」とプレスリリースには記されている。
さて、そんな911カレラTに谷口はどんな印象を抱いたのか。早速、彼の言葉に耳を傾けてみよう。
「へー、いまどきマニュアルトランスミッションなんですね。おや、シフトノブが木製じゃないですか。ん? 『ウッドの削り出しシフトノブ』ですって? 金属で削り出しっていうならわかるけれど、木製だったら削り出しは普通ですよね?(笑)」
そんな冗談をまじえつつ、谷口はギアを1速に送り込むと、911カレラTをスムーズに発進させたのである。
マニュアルトランスミッションと聞いてまず気になるシフトフィールはどうか?
「うーん、僕にはシフトケーブルが見えますね」
これも谷口一流の冗談で、実際にシフトケーブルが見えるのではなく、シフトフィーリングからケーブルの存在が感じられるという意味だ。「例えばFRモデルみたいに、シフトレバーの真下にギアボックスがあって、それをダイレクトに操作している感触とはちょっと違う。でも、全然イヤじゃないですよ。スムーズにギアチェンジできるし、安っぽくもないから」
そう言うと谷口はリズミカルにシフトレバーを操りながらワインディングロードを駆け上っていった。
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