新型「メルセデス・ベンツCLA」が登場 国内発売は2026年上半期を予定【ジャパンモビリティショー2025】

2025.10.30 自動車ニュース 渡辺 慎太郎
【webCG】クルマを高く手軽に売りたいですか? 車一括査定サービスのおすすめランキングを紹介!
新型メルセデス・ベンツCLA
新型メルセデス・ベンツCLA拡大

メルセデス・ベンツ日本は2025年10月29日、ジャパンモビリティショー2025(会期:11月9日まで)で新型「メルセデス・ベンツCLA」を国内初披露した。

 
新型「メルセデス・ベンツCLA」が登場 国内発売は2026年上半期を予定【ジャパンモビリティショー2025】の画像拡大
 
新型「メルセデス・ベンツCLA」が登場 国内発売は2026年上半期を予定【ジャパンモビリティショー2025】の画像拡大
 
新型「メルセデス・ベンツCLA」が登場 国内発売は2026年上半期を予定【ジャパンモビリティショー2025】の画像拡大
 
新型「メルセデス・ベンツCLA」が登場 国内発売は2026年上半期を予定【ジャパンモビリティショー2025】の画像拡大
ジャパンモビリティショー2025の会場では「CLA」のプロダクトエキスパートを務めるレナ・ブルメンバーグ氏が車両について解説してくれた。
ジャパンモビリティショー2025の会場では「CLA」のプロダクトエキスパートを務めるレナ・ブルメンバーグ氏が車両について解説してくれた。拡大

このクルマの最も注目すべきは、新規開発されたプラットフォームが電気自動車(BEV)と内燃機関(ICE)の両方に対応している点にある。メルセデスは今後の戦略として、エンジンを横置きする前輪駆動ベースのモデルではBEVとICEでひとつのプラットフォームを共用、エンジンを縦置きする後輪駆動ベースのモデルではBEVとICEでそれぞれのプラットフォームを用意すると公表した。前者の第1弾が新型CLAであり、後者の第1弾が「GLC with EQテクノロジー」ということになる。参考までに、新型CLAは4ドアセダンだが、同じプラットフォームを使ったワゴンの「CLAシューティングブレーク」がすでに発表されており、今後は事実上「GLA」と「GLB」の後継車となる2種類のSUVが追加されることも決まっている。

新型CLAのスタイリングはロングホイールベース/ショートオーバーハングという典型的なBEVのパッケージをカタチにしている。そもそも開発の初期段階ではBEVしか想定されておらず、途中でICEの搭載が決まったからだ。よってICE仕様の4気筒マイルドハイブリッドエンジンは、このクルマのボンネットに収まるよう新たに開発されたユニットである。今回日本で公開されたのはBEV仕様のみで、欧州では「CLA250+ with EQテクノロジー」と「CLA350 4MATIC with EQテクノロジー」の2タイプが用意されている。日本仕様は現時点でまだ公表されていない。

フロントグリルには142個のLEDによるクローム調のスターが埋め込まれ、メルセデス・ベンツの量産車としては初めてのフルイルミネーショングリルとなっている。ルーフはフレームのないパノラミックルーフが全車に標準装備となる。これにより、床下にバッテリーを搭載することでフロアが高くなったにもかかわらず、室内のヘッドクリアランスは従来型よりも天地方向に広くなった。このパノラミックルーフは、クルマがロールオーバーしても割れにくいボディー構造となっていて、安全性の高さを常に開発の最優先にしているメルセデスらしいこだわりの装備でもある。

インテリアには、すっかりおなじみとなった「MBUXスーパースクリーン」がオプションで用意されている。いっぽうで、その中身は最新のMB.OSに置き換えられた。操作性の向上やグラフィックの切り替わりのスムーズさ、サードパーティーのコンテンツの使用範囲の拡大など機能性を大きく刷新。また、車両の主要機能を定期的にOTA(Over The Air)アップデートできるようになった。MBUXバーチャルアシスタントは、従来の「ハイ、メルセデス」の音声認識機構にAIを採用したもので、ひとり乗車の場合は「ハイ、メルセデス」の起動コマンドを話さなくてもドライバーの要望を認識する。ナビゲーションには「Googleマップ」を使用。BEV仕様の場合は、バッテリー残量や充電場所などを考慮して最適なルートを提案してくれる。また、これまでは「ディストロニック」の名称だった運転支援システムを駐車支援システムなども含めて「MB.DRIVE」と呼ぶようになり、ADASには車線変更支援も標準で含まれるようになった。

新型CLAが搭載する駆動用バッテリーの容量は85kW。800Vの電気アーキテクチャーと組み合わせることにより、最大320kWの急速充電に対応し、CLA250+(200kW仕様)では10分間で最大325km分の充電が可能。2WDモデルは後輪駆動で、リアアクスルには2段のトランスミッションを配置。速度によって自動変速することで効率的な走行を実現し、一充電走行距離(WLTPモード)は792kmと公表されている。

今後はこのCLAファミリーがメルセデスのボトムラインを担うことになる。これにより、当初は「Aクラス」「Bクラス」の廃止が伝えられていたが、2026年末までは取りあえずAクラスの継続が決まったとのこと。新型CLAは2026年上半期にも日本に上陸するそうだ。

(文=渡辺慎太郎)

関連キーワード:
CLAクーペ, CLAシューティングブレーク, メルセデス・ベンツ, モーターショー, ジャパンモビリティショー2025, 自動車ニュース