目指すは究極の走りと官能性 「ランボルギーニ・レヴエルトSV」の核心をキーマンが語る
2026.08.15 デイリーコラム「ミウラSV」の哲学を受け継ぐ最新モデル
米カリフォルニアで開催される世界最大規模の自動車の祭典「モントレー・カーウィーク」。今年(2026年)のランボルギーニは「レヴエルトSV」を発表した。V12エンジンのフラッグシップ、レヴエルトに、さらなるパワーアップを施したモデルだ。これに合わせ、V12プロダクトライン・ディレクターであるアレサンドロ・フェルメスキ氏によるプレゼンテーションが行われたので、その様子をリポートしたい。
フェルメスキ氏はまず、SV=スーパーヴェローチェがランボルギーニにとってなにを意味するのかに焦点を当てて説明。1971年の「ミウラSV」から始まったそれは、パフォーマンスの限界を常に押し広げてきたランボルギーニの伝統を意味すると述べた。「当時、創業者のフェルッチョ・ランボルギーニは、それまでのミウラを超えるモデルをお客さまに提供しようと考えました。その後も『ディアブロ』『ムルシエラゴ』『アヴェンタドール』といった当社の歴史を象徴するモデルにSVが設定され、今回のレヴエルトSVへと引き継がれています」。
また、SVでは性能だけでなく「運転する楽しさ」も非常に重要で、クルマがドライバーになにを伝え、ドライバーがなにを感じるか、ランボルギーニを運転する人すべてが感じる感動や高揚感を、さらに高い次元に引き上げたとした。表現したのは、ドライバーがレヴエルトSVのシートに座り、サーキットを走り始めた瞬間、自分の周囲にあるすべてのものを忘れてしまうような体験であり、加速、エンジンサウンド、クルマから伝わるあらゆる感覚に集中し、最終的にはドライバーとクルマが一体となる。そのような体験を追求したという。
パフォーマンスと官能性を徹底して追求
レヴエルトSVのパワーユニットは、最高出力825PS、最大トルク725N・mを発生する6.5リッターV12エンジンに、新開発の高電圧バッテリーを用いて出力を50PS高めた、3モーターのプラグインハイブリッドシステムを組み合わせたもの。システム最高出力は1065PSまで向上し、システム最大トルクも25N・mアップの1425N・mを発生する。バッテリー容量はベース車の約2倍で、サーキット走行時のパフォーマンス持続性も4倍に向上しているという。
シャシーやドライブトレインもサーキットでのパフォーマンスを追求したもので、シフトスピードを30%短縮したトランスミッションに加えて、調節式のレーシングダンパーやブレンボのカーボンセラミックブレーキ「CCM-R Plus」、専用のセミスリックタイヤ「ブリヂストン・ポテンザ レースR」などを採用。極限状態での運動性能が大幅に強化されている。
エクステリアもよりスポーティーでエアロダイナミクスを意識したキャラクターづけがなされており、フロントの新しい一体型ウイングを備えたバンパーや、ダブルウイングのような構造を持つリアの固定式ウイングが目につく。これにより、フロントの空力バランスを大幅に高め、リアのダウンフォースを高めながらもドラッグの増大を抑えているという。また車体の下面には新たにノズルを追加し、アンダーボディーを流れる空気の流速を高めている。これらの改良により、ボディー全体のダウンフォースはノーマル比で80%向上。一方ドラッグについては同じ割合では増加しておらず、直線でもコーナリングでも速いクルマを実現したという。リアフェンダーには「SV」のロゴが誇らしげに描かれている。
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ランボルギーニ史上最速のロードカー
もうひとつ、SVの大きなトピックは、ドライブモードに「PILOTA(ピロタ)」が追加されたこと。それは「CORSA(コルサ)」モード選択時にヘルメットマークのボタンを押すことで起動し、5段階の介入度合いでABS、トラクションコントロール、スタビリティーコントロールが調整され、ドリフトの自由度をはじめとするサーキットでの挙動を、ドライバーが求めるレベルに合わせて変更できるのだ。
そのパフォーマンスは、0-100km/h加速2.4秒、0-200km/h加速6.7秒、200km/hからの完全停止距離11m短縮を実現。ホッケンハイムサーキットでは1分41秒6という、ランボルギーニのロードカーとして史上最速のラップタイムを記録しているという。性能と官能性の両面において究極の存在を目指したレヴエルトSV。その走りに、ぜひ触れてみたいものだ。
(文=原アキラ/写真=ランボルギーニ/編集=堀田剛資)

原 アキラ
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