第82回:「フォルクスワーゲン フェスト」でフォルクスワーゲン三昧の一日
2008.10.21 エディターから一言第82回:「フォルクスワーゲン フェスト」でフォルクスワーゲン三昧の一日
|
秋晴れの富士スピードウェイで、「フォルクスワーゲン」の大規模なファン感謝イベントが開かれた。過去10台VWを乗り継いだ自動車ジャーナリスト、生方聡が会場の様子をリポートします。
ウォルフスブルクも顔負け!?
「おう、いる、いるぅ!」日曜朝の東名高速道路下り線。御殿場インターに近づくにつれ、視界に入るフォルクスワーゲンの数がどんどん増えていく。「ゴルフGTI」が多いなぁ、なんて思っていると、「ヴァナゴン」3台の隊列が走り去っていったりして、いやがおうでも気分は盛り上がっていく。
みんなが目指すのは、ちょうど一週間前の日本GPの興奮覚めやらぬ富士スピードウェイ。フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンが主催する「フォルクスワーゲン フェスト2008イン 富士スピードウェイ」が開催される場所だ。
富士スピードウェイのそばまでくると、10台中8〜9台がフォルクスワーゲンだ。今日に限れば、本社のあるウォルフスブルクよりもフォルクスワーゲン密度は高いに違いない。
そんなことを考えているうちに富士スピードウェイに到着。時計を見るとまだ午前9時前である。プログラムスタートは午前10時というのに、すでにたくさんのフォルクスワーゲン車が入場している。
オーナーズクラブ専用の駐車スペースでは、「ポロGTI」「R32」「ヴァナゴン」といったオーナーズクラブが整然とクルマを並べ終えていた。さすが皆さん、気合いが違う!
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
新旧のフォルクスワーゲンが出会うメイン会場
富士スピードウェイが“ミニ・ウォルフスブルク”なら、メイン会場のAパドックは“ミニ・アウトシュタット”(アウトシュタットとはフォルクスワーゲン本社に隣接するクルマのテーマパーク)か、と思えるくらいに、イベントや展示が盛りだくさんだ。
まず目に入ってきたのが、懐かしのフォルクスワーゲン。最近あまり見かけなくなった「ゴルフ2」がずらりと並び、入場者を迎えてくれる。奥の方にはかなりレアな元祖クロスオーバーモデルの「ゴルフ カントリー」の姿も。その近くで「ティグアン」の同乗試乗を行っているあたり、心憎い演出である。
ピットに足を向けると、純正アクセサリーのアウトレットショップに加えて、チューニングショップやパーツブランドのブースなどが軒を連ねている。「純正以外はダメよ!」なんて冷たいことをいわないのは、オーナーにとってはうれしいことだ。私もいちオーナーに戻りたいところだが、まだまだ見たいところがたくさんあるので、買い物はまたあとで。
ところで、パドックを歩いていると、来場者の多くが家族連れということに気づく。そうなると、クルマやグッズを見たいお父さんと、それに渋々付き合わされるお母さんと子供という構図ができるのが普通である。
そこで、心おきなくお父さんが自分の世界に入れるよう、子供や奥様向けのアトラクションが用意されるのもフォルクスワーゲン フェストの特徴なのだ。おかげで、会場内は和気あいあいとした雰囲気が漂い、暖かな日差しも手伝って、なんだかほんわかとした気持ちになってくる。
いったんメイン会場を離れて、ショートサーキットへ向かう。ここでは、愛車でショートコースを飛ばせるドライビングスクールと、現行ラインナップの試乗プログラムが開催されていた。ティグアンなど最新モデルも試乗可能。さらに、日本未導入のTDIにも試乗できるとあって、メイン会場に負けないほどの盛況ぶりだった。
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
拡大
|
ライブに新車発表会、そして、お楽しみのパレードラン
昼過ぎにメイン会場に戻ると程なくして、「ファインコスト」のライブが始まった。彼らはフォルクスワーゲン本社が活動をサポートするミュージックバンドで、はるばるドイツからこのイベントのために来日している。
ライブが終わったあとのメインステージでは、新車発表が行われ、「ティグアン」「パサートR36」そして、10月16日に発表されたばかりの「ゴルフGTIピレリ」が登場。そして、サプライズとして、この11月に発表を控える「パサートCC」がお披露目になった。
毎回隠し球が用意されているフォルクスワーゲン フェストだけに、パサートCCを間近で見るチャンスは、われわれプレス関係者にとってもうれしいものだ。
ひととおり会場を回ったところで、いちフォルクスワーゲンオーナーに戻る。目指すは先ほどのアウトレットショップだ。お目当てのフォルクスワーゲン フェスト特製フロアマットを手に入れ一段落。そろそろ帰ろうかと思っていたら、知人が事前申込で当選したパレードランに参加するというので、急遽同乗させてもらうことに。
前の週のF1日本GPを思い出しながら、その5分の1くらいのスピードでレーシングコースを流すだけとはいえ、これはこれで十分楽しい。フォルクスワーゲン フェストの想い出にと、知人のぶんまでデジカメに写真を収めた。
そうこうしているうちに、イベント終了の午後4時を回り、後ろ髪を引かれる思いで富士スピードウェイを後にした。絶好の行楽日和ということで、御殿場インターに乗るまでにさっそく渋滞に巻き込まれた。東名上りでも大和バス停までのろのろ運転を強いられたが、フォルクスワーゲン フェストからの帰り道とおぼしき大勢の仲間を見ると、なんだか心が和んでくる。同士が無事家に戻ることを祈りながら、「来年こそは家族と一緒に来たいなぁ」と思う私だった。
(文と写真=生方 聡)
拡大
|
拡大
|

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
-
第858回:レースの技術を市販車に! 日産が「オーラNISMO RSコンセプト」で見せた本気 2026.1.15 日産が「東京オートサロン2026」で発表した「オーラNISMO RSコンセプト」。このクルマはただのコンセプトカーではなく、実際のレースで得た技術を市販車にフィードバックするための“検証車”だった! 新しい挑戦に込めた気概を、NISMOの開発責任者が語る。
-
第857回:ドイツの自動車業界は大丈夫? エンジニア多田哲哉が、現地再訪で大いにショックを受けたこと 2026.1.14 かつてトヨタの技術者としてさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さん。現役時代の思い出が詰まったドイツに再び足を運んでみると、そこには予想もしなかった変化が……。自動車先進国の今をリポートする。
-
第856回:「断トツ」の氷上性能が進化 冬の北海道でブリヂストンの最新スタッドレスタイヤ「ブリザックWZ-1」を試す 2025.12.19 2025年7月に登場したブリヂストンの「ブリザックWZ-1」は、降雪地域で圧倒的な支持を得てきた「VRX3」の後継となるプレミアムスタッドレスタイヤ。「エンライトン」と呼ばれる新たな設計基盤技術を用いて進化したその実力を確かめるべく、冬の北海道・旭川に飛んだ。
-
第855回:タフ&ラグジュアリーを体現 「ディフェンダー」が集う“非日常”の週末 2025.11.26 「ディフェンダー」のオーナーとファンが集う祭典「DESTINATION DEFENDER」。非日常的なオフロード走行体験や、オーナー同士の絆を深めるアクティビティーなど、ブランドの哲学「タフ&ラグジュアリー」を体現したイベントを報告する。
-
第854回:ハーレーダビッドソンでライディングを学べ! 「スキルライダートレーニング」体験記 2025.11.21 アメリカの名門バイクメーカー、ハーレーダビッドソンが、日本でライディングレッスンを開講! その体験取材を通し、ハーレーに特化したプログラムと少人数による講習のありがたみを実感した。これでアナタも、アメリカンクルーザーを自由自在に操れる!?
-
NEW
ベントレー・コンチネンタルGTアズール(4WD/8AT)【試乗記】
2026.1.19試乗記ベントレーのラグジュアリークーペ「コンチネンタルGT」のなかでも、ウェルビーイングにこだわったという「アズール」に試乗。控えめ(?)な680PSのハイブリッドがかなえる走りは、快適で満ち足りていて、ラグジュアリーカーの本分を感じさせるものだった。 -
NEW
第327回:髪もクルマもナイスファイト!
2026.1.19カーマニア人間国宝への道清水草一の話題の連載。日産の新型「ルークス」で夜の首都高に出撃した。しっかりしたシャシーとターボエンジンのパワフルな走りに感心していると、前方にスーパーカーの姿を発見。今夜の獲物は「フェラーリ・ローマ」だ! -
NEW
日本で売れるクルマはあるのか!? 最新の“アメリカ産ニホンシャ”を清水草一が検証する!
2026.1.19デイリーコラムアメリカからの外圧による制度変更で、北米生産モデルの国内導入を決めたトヨタ。同様に、今後日本での販売が期待できる「海外生産の日本車」には、どんなものがあるだろうか? 清水草一が検証してみた。 -
フェラーリ12チリンドリ(後編)
2026.1.18思考するドライバー 山野哲也の“目”レーシングドライバー山野哲也が「フェラーリ12チリンドリ」に試乗。前編では伝家の宝刀であるV12エンジンを絶賛した山野。後編ではコンビを組むシャシーの印象を余すところなく聞いてみた。 -
BYDシールAWD(4WD)【試乗記】
2026.1.17試乗記BYDのBEVサルーン「シール」の機能アップデートモデルが登場。強化のポイント自体はそれほど多くないが、4WDモデルの「シールAWD」は新たに電子制御式の可変ダンパーを装備したというから見逃せない。さまざまなシーンでの乗り心地をチェックした。 -
新生ノートンがいよいよ始動! 名門の復活を担う次世代モーターサイクルの姿に迫る
2026.1.16デイリーコラム英国のモーターサイクル史にあまたの逸話を残してきた名門、ノートンが、いよいよ再始動! その数奇な歴史を振り返るとともに、ミラノで発表された4台の次世代モデルを通して、彼らが思い描く未来像に迫った。
