
【語ってくれた人】ワルター・マリア・デ・シルヴァ(Walter Maria de Silva)さん/フィアット、アルファ・ロメオなどを経て、1999年にフォルクスワーゲングループに属するセアトのデザイン責任者に就任。2007年2月から現職。1951年イタリア・レッコ生まれ。
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【語ってくれた人】ワルター・マリア・デ・シルヴァ(Walter Maria de Silva)さん/フィアット、アルファ・ロメオなどを経て、1999年にフォルクスワーゲングループに属するセアトのデザイン責任者に就任。2007年2月から現職。1951年イタリア・レッコ生まれ。
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フォルクスワーゲングループの新しい生産戦略「ニュースモールファミリー」に属する「up!」。同社はグループ内のブランドやクラスを超えて、さまざまなコンポーネンツを標準化することをもくろんでいる。開発コストを抑え、競争力をアップするためだ。
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「生産のモジュラー化は、デザイン面ではプラスに働く」とデ・シルヴァさん。「同じプラットフォームを使って、セダン、SUV、スポーツカーと多彩な車種が生み出されます。スケールメリットが増すので、いままでコストの面で厳しかったデザイン上の挑戦が可能になるのです」
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「up!」は若干の変更を受けて、ブラジルをはじめとする南米にもデリバリーされる予定だ。
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発表イベントでは壇上で自らデザイン画を描く演出も。
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デ・シルヴァさんは「デザイン面でビートルとゴルフは非常に重要な車種」と語る。「アイコンであり、機能的でクリーンなデザインということでも参考にします。ただ、そのまま持ってくるのではない。デザインが持つ意味を引き継ぎつつ、新しいモノを紹介していきたい」
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「あまり複雑でないラインが私の好み。フォルクスワーゲン以前の、アルファ・ロメオやセアトでのデザインを見ればわかっていただけると思います」とデ・シルヴァさん。
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発表イベントの翌日は1日フリー。「東京の中を歩きながら、どういうクルマが走っているのか、競争相手がどんなことをしているのかを、じっくり観察したいと思います」
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フォルクスワーゲングループのデザイントップは、日本のカーデザイナーについて、どう評価するのか? 「非常にポジティブな感覚を持っています。日本のカーデザイナーたちも成熟し、経験を積んできたので、ヨーロッパの人たちと遜色のないレベルに達しています。もちろん両者は、文化面で内に持っているものは違いますが、プロ意識という点で変わりはありません」
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「父は私を建築家にしたいと思っていたようです。でも、私は5歳、6歳の頃からクルマの絵を描いていて……。もう父はいませんが、今の私を見てくれれば、『カーデザイナーになって良かったね』と言ってくれると思います」
『フォルクスワーゲンup!【開発者インタビュー】』の記事ページへ戻る