
1960年秋に登場した「日産セドリック カスタム」。全長4510mm、全幅1680mm、全高1510mm、ホイールベース2630mmというサイズのボディーに、88psを発生する直4 OHV 1.9リッターエンジンを搭載。価格は125万で、デラックス(101万5000円)より2割以上高かった。
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1960年秋に登場した「日産セドリック カスタム」。全長4510mm、全幅1680mm、全高1510mm、ホイールベース2630mmというサイズのボディーに、88psを発生する直4 OHV 1.9リッターエンジンを搭載。価格は125万で、デラックス(101万5000円)より2割以上高かった。
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「セドリック カスタム」は同デラックス/スタンダードよりホイールベースが100mm延ばされ、後席前後方向のスペースが拡大。後席用ヒーターを備えたのも国産初だった。
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1963年に追加設定された「セドリック スペシャル」。ホイールベース2835mm、全長4855mmという長大なボディーに最高出力115psの直6 OHV 2.8リッターエンジンを積んだモデル。価格は108万円まで値下げされたカスタムより30万円高い138万円だった。
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だいぶ人間が小さく描かれているが、ロングホイールベースの恩恵により後席の居住性は優れていた。ギアボックスは3段MTで、65年型から3段ATがオプション設定された。
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64年型からパワーウィンドウや前後のパワーシートがオプション設定された。写真のリアパワーシートは、ボタン操作でシート座面が75mm前進し、同時にバックレストがリクラインする。
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65年型「セドリック スペシャル」(上)と、最もベーシックな「セドリック1500スタンダード」(下)。両車はホイールベースが305mm、全長が365mm異なるが、全幅は同じ1690mm。エンジンは1500スタンダードの1.5リッターに対してスペシャルは2.8リッターと2倍近く、価格は72万円に対して145万円と2倍以上だった。
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1964年に登場した「トヨタ・クラウン エイト」。2代目クラウンのホイールベースとトレッドを拡大したボディーに、V8 OHV 2.6リッターエンジンを搭載。トヨグライド(2段AT)、パワーウィンドウ、電磁ドアロックなどを標準装備して、価格は165万円だった。
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「クラウン エイト」の前席バックレストを倒した図。パワーシートやクーラーなどはオプションだった。
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65年にマイナーチェンジした「クラウン エイト」の後ろ姿。全長4720mmに対して全幅は1845mmとアメリカ車以上に幅広のプロポーションで、1560mmの室内幅は現行クラウン(1510mm)や「日産フーガ」(1535mm)を上回る。
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1964年に追加設定された「プリンス・グランド グロリア」。スタイルはアメリカンだが、国産初となる4バレルキャブレターを備え、当時国産最強の130psを発生する直6 SOHC 2.5リッターエンジンやド・ディオン・リアアクスルなど、中身は欧州寄りの設計だった。価格は138万5000円。
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「グランド グロリア」の室内。「クラウン エイト」と同様にパワーウィンドーは標準だが、パワーシートやクーラーはオプション。ギアボックスも当初は3段+オーバードライブのマニュアルのみで、後に3段ATがオプション設定された。
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1964年に発売された「三菱デボネア」。比較対象がなく単独で見ると、とても5ナンバー規格に収まっているとは思えないほど大きく、立派に見えるボディーに直6 OHV 2リッターエンジンを搭載。125万円という価格は、5ナンバー車で最も高かった。
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光沢を放つ高級なクロス張りの「三菱デボネア」のリアシート。パワーウィンドウ、パワーシート、クーラーはオプション。ギアボックスは3段+オーバードライブのマニュアルが標準で、3段ATはオプションだった。
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1965年に誕生した初代「日産プレジデント」。全長5m超のボディーにV8 OHV 4リッターエンジンを搭載、最高級グレードのDタイプは国産初のパワーステアリングやパワーウィンドウ、パワーシートやクーラー、世界初のリモコン式フェンダーミラーなどを標準装備。300万円という価格は、旧セドリック・スペシャルの2倍以上だった。
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誕生から15年以上を経過した、82年当時の最高級グレードだった「プレジデント ソブリン」。73年に実施されたビッグマイナーチェンジでフロントとリアを中心にスタイリングを改め全長を20cm以上延ばし、V8エンジンは4.4リッターに拡大されていた。
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85年に追加設定された、「ソブリン」よりさらに高級な「ソブリンVIP」のリアシート。シートヒーター内蔵の高級なモケット張りのほか、本革張りも選べた。フルオートデュアルエアコン、空気清浄機、録音可能な後席専用のカセットデッキなども標準装備である。
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1967年に誕生した初代「トヨタ・センチュリー」。プレジデントより若干短いが幅広いボディーに、総アルミ製のV8 OHV 3リッターエンジンを搭載。パワーステアリング、パワーウィンドウ、パワーシートやクーラーをはじめ、オートドライブや空気清浄機なども標準で備えた、最高級グレードの「Dタイプ」の価格は268万円だった。
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「センチュリー」は82年にマスクを中心に改め、エンジンを4リッターに拡大するなどの大がかりなマイナーチェンジが実施された。写真上は高級グレードの「Eタイプ」で、下は90年に追加設定された、ホイールベース/全長が150mm延ばされた「Lタイプ」。
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「センチュリーLタイプ」のリアシート。「プレジデント ソブリンVIP」と似たグレーのモケット張りだが、こちらも本革張りがオプション設定されていた。シートヒーターのほか、世界初となるバイブレーター内蔵のリフレッシング機能も備わっている。
『第199回:国産ショーファードリブンカー50年史(前編)』の記事ページへ戻る