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パワーアップと軽量化で、「911 GT3」よりレーシングカーに近い内容を持つ「911 GT3 RS」。エンジンフードのオーナメントはステッカーとなるが、これも“スポーツマンシップ”の表れか。車両価格はGT3より618万円高価な2530万円。
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内装は黒を基調にまとめられ、ステアリングなど随所にアルカンターラが用いられる。ドアノブは「RS」モデルの伝統でストラップに。
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トランスミッションは7段PDKのみ。各ギアのギアリングは「GT3」と同じだが、ファイナルは3.97から4.19へと低められている。
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乗車定員は2人。「GT3」と同様に後席は用意されない。ただし「GT3 RS」には「クラブスポーツパッケージ」が標準で備わり、ボルト固定式のリアロールケージなどが装着されている。
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試乗車のボディーカラーはオプション色のラバオレンジ。その他、ホワイトとGTシルバーメタリックが標準色として用意される。
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「GT3」では3.8リッターだったフラット6の排気量は4リッターへ。ボアは102.0mmのまま、ストロークを77.5mmから81.5mmに延長し、排気量を拡大させている。これに伴い、コンロッド長が143.0mmから140.8mmに短縮された。
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エンジンの最高許容回転数は、「GT3」では9000rpmだったが「GT3 RS」では8800rpmに低められている。
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大胆な軽量化とそれに伴う重心高の低下は“サーキットが本籍”の「GT3 RS」の見どころのひとつ。フロントリッド(写真)とエンジンフード、および前後フェンダーはカーボンファイバー製、ルーフパネルはマグネシウム製、サイドとリアのウィンドウはポリカーボネート製となる。
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大型のリアウイングもカーボン製。角度調整が可能。
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動力性能は0-100km/h加速が3.3秒(「GT3」は3.5秒)で、最高速は310km/h(同315km/h)。ニュルブルクリンクの北コースでは、「カレラGT」の7分29秒を上回る7分20秒を記録したという。
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「GT3」と「GT3 RS」にはパドルニュートラル機能が付いており、左右のシフトパドルを同時に引いて保持している間、ニュートラルが維持される(パドルから手を離すと再度、駆動力が伝達される)。
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センターコンソールにはサーキット志向の「GT3 RS」ならではのボタンも。右下の「ピットスピード」ボタンはサーキット走行時、ピットレーンの最高速度超過を防止するオートマチック・スピードリミッターで、40~90km/hの範囲内で任意に設定できる。
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フロントフェンダー上部には「エアエグゾーストベント」が備わる。フロントアクスルのダウンフォースを増大させる働きがあるという。
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タイヤサイズは前(写真)が265/35ZR20で、後ろが325/30ZR21。
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後輪には「GT3」などと同様にステア機構が備わり、約50km/h以下で逆相、約80km/h以上で同相にステアさせるようになっている。
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ボディーは「911ターボ」から譲り受けたワイドボディーが採用されている。フロントリッドには、空冷時代の「911」に対するオマージュか、30cm幅のくぼみが設けられている。
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シートは「軽量バケットシート」が標準で装備されるが、試乗車にはよりレーシーは「スポーツバケットシート」が装着されていた。
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テールエンドのオーナメントだけでなく、ノーズに貼られるポルシェのエンブレムすらもステッカーというスパルタンさ。
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今回のテストでは210kmあまりを走り、燃費の総平均は満タン法で5.6km/リッター、車載計値で5.9km/リッターとなった。
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ポルシェ911 GT3 RS
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