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1/48フォードが誇る高性能オフローダー「F-150ラプター」。荒野をぶっ飛ばすことだけに特化した“走り”のピックアップトラックである。
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2/48webCGメンバーがいつもお世話になっているカメラマンのこうご氏。いわゆる“オフロード野郎”な上にフランス車もたしなむ“乗り心地原理主義者”で、試乗会や取材会では、ジャーナリストそっちのけで開発者と話しこんでしまうこともしばしば。困ったもんである。
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3/48こうご氏のマイカーである「ルノー・セニックRX4」。ステキな乗り味と操作感抜群の実用系5MT、非力なことこのうえない2リッター直4エンジンが持ち味で、ロケ場所へのアシとして使われるたびに、あまたのジャーナリストや編集者を骨抜きにしてきた罪深い一台である。
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4/48今回取材した「フォードF-150ラプター」は、トーヨータイヤがデモカーとして所有しているもの。オフロード試乗会の取材担当だったwebCGほったが、広報部に怒涛(どとう)の電話&メール攻勢をかけて借り受けたものだ。そして借り受けてから、そのデカさゆえ編集部駐車場に止められないことが発覚した。
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5/48今回の、もう1人(?)の主役であるトーヨーのSUV用タイヤ「OPEN COUNTRY R/T」。製品名の「R/T」とはRugged Terrainの略で、キャラクター的には泥濘(でいねい)地用のマッドテレインと、“オン”と“オフ”の双方に配慮したオールテレインの中間に位置している。
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6/48その巨体ゆえ、編集部の駐車場でも武蔵野のコインパーキングでも“受け入れ拒否”されてしまった「ラプター」。取材期間中は千葉・市川の堀田家の実家駐車場で預かることとなり、編集部ほったはロケのたびに日の出前の出発を余儀なくされた。
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7/48国産車ではあまり見られないような厚みのある意匠が目を引くインストゥルメントパネル。よじ登るようにして乗り込んだ車内からの見晴らしは上々で、ベッド(荷台)のある後方を除くと、クルマの“見切り”は非常に良好だった。
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8/48運転席はステアリングのチルトとテレスコピック、シートのスライドとリクライニングに加え、ペダルの位置も前後に調整可能。こうご氏もwebCGほったも、無理なくドライビングポジションを合わせることができた。
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9/48「ビッグホーン」のプラットフォームをベースに開発された高性能クロカン「ビークロス」。ぶっとんだデザインに目が奪われがちだが、競技車両ばりのタンク別体ダンパーなど、中身も相当に気合の入ったクルマだった。(写真=いすゞ)
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10/48こうご氏が心奪われた、超巨大センターコンソール……というかアームレスト。下は、座ったままではしまったものを取り出せないほどの(経験談)、深さのある収納ボックスになっていた。
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11/48デカいといえば、ドアミラーのデカさも「ラプター」では印象的だった。クルマ側の全幅の大きさもあり、今回ほど電動格納機構をありがたく思ったことはない。
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12/48某パーキングエリアで一休み中の「ラプター」。日本では正規販売されていないモデルだが、今日のアメ車の中では、輸入車屋さんが積極的に取り扱っているクルマでもある。興味のある人は、ちょっとググってみよう。
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13/48フロントのサスペンション形式は独立懸架のダブルウイッシュボーン。アルミ製ロワアームのゴツさにぜひ注目してほしい。
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14/48ダンパーは前後ともにFOXレーシングショック。リアはしかもタンク別体式である。「そんなこと言ったら、『ビークロス』なんか前後両方ともカヤバのタンク別体ダンパーだったもんね~」「マジですか。すごいじゃないですか」「でも硬くてぜんぜんダメだったね」「ダメだったのかよ!」
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15/48日本でも大変な人気を博した「XJチェロキー」こと2代目「ジープ・チェロキー」。ボディーはモノコックだったが、サスペンションは前後ともにリジッド、バネはフロントがコイル、リアがリーフの組み合わせだった。(写真=FCA)
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16/48「リーフサスは奥が深いんだよ。潤滑スプレー吹き付けるだけでも動きが変わっちゃうからね~」「そんなことより、この写真ドロ道に入る前に撮っておいた方がよかったんじゃないですか?」「今回のカメラマンはほった君だよ」
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17/48赤いセンターマークが目を引くステアリングホイール。「ラプター」にはステアリングの手応えを3段階で調整できるセレクト機能が付いている。……それにしても、最近のクルマってステアリングスイッチ多すぎませんか?
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18/48某パーキングエリアにて、同じフレームボディー&リアリジッドサスペンションの「トヨタ・ダイナ/トヨエース」とツーショット。こうした車両は、ボディーが柔軟性のあるマウントを介してフレームに乗っかっている上、リアのホーシングもバネとダンパー、リンク類でフレームにつながっているだけなので、それぞれがバラバラに動いて“横ズレ”が生じやすい。とはいえ直進性に問題があるわけではなく、結果としてドライバーは「ボディーは微妙にヨーイングしてるのに、クルマは問題なく真っすぐ走っている」という不思議な感覚に陥るのだ。……要するに、細かいことは気にしてはいけないのである。
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19/48「ラプター」に純正装着される「BFグッドリッチALL-TERRAIN T/A」。“オールテレイン”ということで、名前的には「OPEN COUNTRY R/T」よりはマイルド志向と思われるが、それでもトレッドパターンやサイドウオールのデザインはご覧の通り。(写真=フォード)
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20/48「ほら、ハンドルをこうやって“ちょい”とつまんでるだけでも、真っすぐに走ってくれるよ、このクルマ」「やめてください。読者さんからクレームが来ます」
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21/48試乗車は4枚ドアのロングバージョン「スーパークルー」。後席の広さはご覧の通りで、ドリンクホルダー付きのセンターアームレストも備わる。
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22/48人が乗らないときには、座面を跳ね上げて荷室スペースとして使うことも可能。座面の付け根部分は収納スペースが設けられていて、テスト車にも洗車キットや工具などが積まれていた。
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23/48前席センターコンソールの背面に備わる、後席用の空調吹き出し口と電源ソケット。「ラプター」にはUSBやシガーソケットだけではなく、AC110V、400Wのコンセントも備わっている。「移動中に車内で仕事ができるね」「勘弁してつかあさい」
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24/48右側の後席シートバックを倒してみると、そこにはタイヤ交換などに使うジャッキが。……しかし、車両重量2.5t超&巨大オフロードタイヤ装着の「ラプター」である。このクルマでパンクしてタイヤ交換とか、考えたくない。
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25/48オーバーヘッドコンソールをイジってご満悦のこうご氏。サンルーフの操作スイッチはともかく、「AUX1」から「AUX6」と書かれた6個のトグルスイッチについては、なんのスイッチか最後まで分からずじまいだった。
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26/48エンジンは古式ゆかしきV8 OHV……ではなく、まさかのV6 DOHCターボ。3.5リッターという排気量から最高出力450hp、最大トルク691Nmを発生させる、一昔前のアメ車では考えられないようなハイテクエンジンである。
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27/48エンジンカバーに誇らしげに書かれた「FORD PERFORMANCE」の文字。そういえば、初代の「ラプター」はフォードの高性能車部門であるSVTが開発を手がけていたけど、現行型はどうなのだろう?
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28/48トランスミッションはまさかのトルコン式10段(!)AT。スペック的には「レクサス、ベンツがなんぼのもんじゃい!」と勇ましいが、実際にはエンジンがトルクもりもりなので、ポンコツな記者は「4段ぐらいでいいんじゃねえかな……」なんて思ってしまった。
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29/48ちなみにこのAT、制御がかなり優秀というか柔軟で、首都高速を80km/hで巡航していてもけっこう頻繁に10速に入る。○○や××(車名はご想像にお任せします)の多段ATみたいに「スピード違反しないとトップギアに入んないんだけど?」なんてシロモノではなかった。
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30/48ガソリンスタンドでおもむろにタイヤの空気圧を測りだすこうご氏の図。「……『ジムニー』なんかでクローリングするときは、1.2とか1.4とかまで空気圧を落とすんだけどね」「ゼッタイやめてくださいね?」
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31/48プライレーティングとはタイヤの耐荷重強度を示す指数で、「ラプター」に装着されていたトーヨーの「OPEN COUNTRY R/T」では10P.R.だった。まあ、これがどれほどの数字なのかは、記者には分からないんですがね。ちなみにラプター返却時に車両管理者に聞いたところ、「前440kPa、後ろ450kPaという空気圧は、トーヨーさんが指定している数字」とのこと。おかしな数字ではなかったようだ。
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32/48Bピラーの下部に「ラプター」のタイヤインフォメーションを発見。純正タイヤの仕様はLT315/70R17C 113/110S、指定空気圧は260kPaだった。ちなみに、米フォードのオフィシャル写真を超拡大して調べたところ、このタイヤのロードレンジは「E」。タイヤの強度は、10P.R.の「トーヨーOPEN COUNTRY R/T」とほぼ同じのはずだ。だとしたら、なんでこんなに空気圧が違うのだろう? 同じオフロードタイヤでも、タイヤの性格がずいぶん違うのかな?
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33/48一回の給油であっさりと万札を溶かす「ラプター」だが、その燃費はEPA複合値で16mpg(約6.8km/リッター)と、このずうたいと動力性能を思えば意外と悪くない。ただガソリンタンクがデカすぎるだけなのだ。
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34/48「ラプター」の駆動システムは、大型クロカンではおなじみの「2WDモード付きフルタイム4WD」である。日本語的にはおかしいが、この表現が一番正鵠(せいこく)を射ているので困る。
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35/48走行モードは「2WD HIGH」「4WD AUTO」「4WD HIGH」「4WD LOW」の4種類だが、今回のコースでは2WD HIGHと4WD AUTO以外の出番はなく、リアデフロックを作動させることもなかった。
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36/48気分を盛り上げるため、インフォメーションディスプレイの表示を4WDシステムの駆動状態やESPなどの制御パラメーターを確認できる“Raptor Status”に変更。ちなみに他の画面では、クルマの傾きやエンジンのブースト圧、燃費をはじめとしたトリップデータも見ることができる。
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37/48草原にぽっかり空いた穴ぼこへとアプローチする「ラプター」。こうご氏いわく、こうしたシーンでは「フロントやリアは心配なさそうだけど、ホイールベースが長いので“おなか”は気にしておいたほうがいいかも」とのこと。
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38/48どんな地形でも両輪が地面を離さないリアタイヤの動きは、やはりリジッドアクスルのなせる業。繊細なハイテクに頼ることなくオフロードを走るなら、リアはリジッドに限りますな。
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39/48フラットダートを元気に走る「ラプター」。肉厚なオフロードタイヤとよく動く足まわりのおかげで、舗装路と変わらぬ感覚でアクセルを踏んづけていられる。
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40/48「ラプター」の4WDは前後軸間で駆動力の可変制御が可能。駆動力の配分状況は、メーター内のインフォメーションディスプレイで常時確認できる。
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41/48こうご氏のいう“バハ”とは、メキシコのバハカリフォルニア州で行われるオフロードレース「バハ1000」のこと。ステージの区切られたダカールラリーとは異なり、純粋に1000マイル(約1600km)の走行タイムを競う荒野のスプリントレースである。(写真=FCA)
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42/48スペック上のサスペンショントラベルは、フロントが13インチ(約33cm)、リアが14インチ(約35.6cm)となっている。写真はアシが伸びた側のリアタイヤの様子。
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43/48逆側の状態はご覧の通り。オートサロンに展示される、シャコタン&ネガキャンのドレスアップカーも顔負けの衝撃映像である。
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44/48空転してミゾが土で埋まってしまった状態の「OPEN COUNTRY R/T」。前ページの動画でも、最後に少しだけリアタイヤがすべっている様子がうかがえるが、こうご氏いわく「気にならないよ、そんなの」とのことだった。
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45/48「OPEN COUNTRY」シリーズの中でもよりオフロードに特化したマッドテレインタイヤの「M/T」。サイドウオールに施されたバットレスデザインにより、深い泥濘路ではトレッド面だけでなくサイドウオールでもトラクションを発生させる。
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46/48トーヨーの「OPEN COUNTRY」シリーズには、今回「ラプター」に装着されていた「R/T」のほか、オフロードに特化した「M/T」、オンロード重視の「A/Tプラス」がラインナップされている。
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47/48車内をあさっていたら、リアシートからアメリカで売られていたときのものとおぼしき販売店のプレートが出てきた。「この『ラプター』も、いろいろな紆余(うよ)曲折があって日本にきたのだなあ」と、しばし感慨にふける。
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48/48駅前留学なんぞよりはるかに濃い体験を提供してくれた「フォードF-150ラプター」。今回はホントにありがとうございました。

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
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