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1/28C8こと8代目にしてミドシップに転換した新型「シボレー・コルベット」。これは本国仕様だが、同車史上初となる右ハンドル仕様も用意される。
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2/281953年「シボレー・コルベット」。C1こと初代のボディーはロードスターのみだった。1954年までのパワートレインは最高出力150PS(SAEグロス)を発生する3.9リッター直6 OHVと2段ATの組み合わせしかなく、性能的には物足りなかった。
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3/28「C1コルベット」の生産ライン風景。右端にFRP製のフロアユニットが積み上げられている。
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4/28同じく生産ラインより。46ピースの成形部品を組み上げ、塗装を施されたFRP製ボディー。
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5/281960年「シボレー・コルベア」。ウエストラインのクロームの帯がボディー全周を囲むデザインは一世を風靡(ふうび)し、世界中のメーカーに影響を与えた。サイズは全長×全幅×全高=4572×1699×1303mm、ホイールベース=2743mmだった。
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6/28「コルベア」のカタログより。GMの乗用車では初となるモノコックボディーと4輪独立懸架を採用。ボディーサイズはコンパクトながら、フラットフロアによる広い室内が特徴だった。アルミ合金製ブロックを持つ空冷水平対向6気筒OHVエンジンは2287ccから最高出力80PS/4400rpmを発生、変速機は3段MTまたは2段ATだった。
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7/28これは1962年モデルだが、「コルベア」には当初から「クラブクーペ」と名乗る2ドアクーペも用意されていた。
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8/281961年に追加設定された「レイクウッド ステーションワゴン」。リアエンジンのため、カーゴルームは浅い。
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9/281961年には「グリーンブライア スポーツワゴン」と名乗る、9人乗りのミニバン的な派生モデルも追加された。通称タイプ2こと「フォルクスワーゲン・トランスポーター」と似た成り立ちで、ピックアップも存在した。
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10/281961年「ポンティアック・テンペスト」。6ライトのサイドウィンドウを持つボディーのサイズは全長×全幅×全高=4810×1835×1360mm、ホイールベース=2845mmだった。
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11/28「テンペスト」のトランスアクスル方式を示すイラスト。フロントに積んだ3.2リッター直4エンジンと、「コルベア」から拝借した変速機/デファレンシャルを、角形断面の鋼板プレス製トルクチューブに収めた直径17mmのスチール製ドライブシャフトで連結。スイングアクスルの後輪独立懸架も基本的にはコルベアから流用している。
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12/28ポンティアック75周年記念の小冊子より、「テンペスト」。細いドライブシャフトを収めたトルクチューブが下方に向かって弧を描いていることから“ロープドライブ”と呼ばれた。
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13/28「テンペスト」にはセダンのほか、このステーションワゴンと2ドアハードトップが当初から用意されていた。翌1962年には2ドアコンバーチブルが追加された。
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14/281964年にフルモデルチェンジされ、サイズアップして平凡な成り立ちとなった2代目「テンペスト」。2ドアクーペのフロントグリルに「GTO」のエンブレムがあることに注目。マッスルカーとして名高い「ポンティアックGTO」だが、当初GTOはテンペストのスポーティーグレードである「テンペスト ルマン」のオプションパッケージだった。
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15/281961年「ビュイック・スペシャル」。「ポンティアック・テンペスト」「オールズモビルF-85」とボディーシェルを共有し、全長×全幅×全高=4785×1815×1345mm、ホイールベース=2845mmというサイズだった。
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16/28「ビュイック・スペシャル」のワゴン。このほか2ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアハードトップ、2ドアコンバーチブルなど、ボディーバリエーションは増殖していった。
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17/28「スペシャル」の上級版である1962年「ビュイック・スカイラーク」の2ドアハードトップ。この年からスペシャル/スカイラークには、アメリカ製乗用車用としては初となるV6エンジン(3.2リッター)も用意された。
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18/28ビュイックが開発した総アルミ合金製の3.5リッターV8 OHVエンジン。これは英ローバーに売却されて以降のもので、英国製らしくキャブレターはSUツインを備え、最高出力160.5PS、最大トルク28.98kgf・m(いずれもDIN)を発生した。
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19/28ビュイック由来の総アルミ合金製3.5リッターV8エンジンを積んだ1973年「MGB GT V8」。MGB本来の1.8リッター直4の2倍近い排気量を持つが、重量は逆に18kg軽く、性能は飛躍的に向上。最高速度199km/h、0-400m加速16.45秒をうたった。
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20/281962年「オールズモビルF-85ジェットファイア」。正真正銘の世界初のガソリンターボエンジン搭載市販車である。
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21/28「オールズモビルF-85ジェットファイア」のカタログ。「フードの下に特別な何かが!」と描かれた表紙を、まさにボンネットを開けるように上方にめくると……。
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22/28ターボの説明図が現れる。「今日の路上に、似たものはない!」。たしかにそのとおりである。キャブレターが気化した混合気を、右下のタンクに満たされた水とメチルアルコールを50:50で混合した「ターボロケットフルード」で冷却する。
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23/281962年「シボレー・コルベア モンツァ スパイダー コンバーチブル」。「モンツァ」は自然吸気の高性能版に与えられた名称で、「スパイダー」(SPYDER)はオープンではなくターボ仕様を意味する。よってこのほかに「スパイダー クーペ」も存在した。
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24/28横長のスピードメーターと燃料計だけという他グレードに対して、「モンツァ スパイダー」には円形の速度計、エンジン回転計、インマニの負圧計、シリンダーヘッド温度計、燃料計からなる専用のインパネが与えられた。
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25/281963年「シボレー・コルベット スティングレイ」。「スティングレイ」のサブネームが付けられたC2こと2代目「コルベット」。「ロードスター」に加えて「クーペ」も登場した。
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26/28スタイリッシュなデザインでも注目された1966年「オールズモビル・トロネード」。ちなみにトロネードとは野茂英雄の「トルネード投法」と同じく「竜巻」を意味する“tornado”だが、車名の場合は昔から「トロネード」または「トロナード」と表記されてきた。
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27/28「トロネード」のFFパワートレイン。V8エンジンの後方にトルクコンバーターを置き、そこから幅が約5cmもあるチェーンでエンジンの左側にあるトランスミッションにトルクが伝えられ、その前方のファイナルドライブを介して前輪を駆動する。
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28/28参考までに1936年「コード810」。「コルベット」や「トロネード」より約30年も前にリトラクタブルライトや4.7リッターV8エンジンによるFFを採用していたモデル。これはトヨタ博物館が所蔵する4ドアセダンだが、ほかに「コンバーチブルフェートン」(4座)と「コンバーチブルクーペ」(2座)があった。

沼田 亨
1958年、東京生まれ。大学卒業後勤め人になるも10年ほどで辞め、食いっぱぐれていたときに知人の紹介で自動車専門誌に寄稿するようになり、以後ライターを名乗って業界の片隅に寄生。ただし新車関係の仕事はほとんどなく、もっぱら旧車イベントのリポートなどを担当。
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