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2/32全長×全幅×全高=4260×1695×1695mm(4WD車の全高は1715mm)というコンパクトなサイズが特徴の「トヨタ・シエンタ」。現行型は3代目のモデルにあたり、いまやトヨタで唯一の“5ナンバー枠におさまるミニバン”となっている。
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3/32角の取れた内外装の意匠は「シカクマル」というデザインテーマに沿ったもの。豊富な収納に(とくにドリンクホルダーは、紙パックを含むさまざまな容器に対応)、各所に装備されたUSB電源と、今日のファミリーカーに求められる機能・装備はしっかり押さえている。
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4/32コンパクトな車体でありながら、3列7人乗りの車内空間を実現。ショルダーライン(ドアガラス下端のライン)とダッシュボード上面が同じ高さとなっているのは、車両感覚をつかみやすくするための工夫だ。
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5/32ロングセラーとなった初代「シエンタ」は、一度販売終了となるも、市場の要望から復活を遂げるという数奇なモデルライフを送った。3代目となる新型も、市場に支持されるクルマとなるか。
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トヨタ シエンタ の中古車webCG中古車検索
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6/32新型シエンタのグレードは、装備の充実度に応じて「X」「G」「Z」の3種類。写真は最上級グレードZのハイブリッド車。
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7/32外観では「バイビームLEDヘッドランプ」や金属調のグリル装飾、ライン発光のLEDテールランプ、ツートンカラーのホイールキャップなどが「Z」の特徴だ。
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8/32インテリアではファブリックの巻かれたダッシュボードや、7インチの液晶メーター、革巻きのステアリングホイールなどが特徴となる。
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9/32「ブラック」と「カーキ」(外装色がモノトーンの場合に選択可能。0円オプションの「ファンツールパッケージ」として設定)に加え、「Z」では「フロマージュ」(写真)の内装色も選べる。
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10/32シートレイアウトは3列7人乗りと2列5人乗り(写真)の2種類。3列6人乗りは廃止された。
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11/32「ファンツールパッケージ」を選択すると内装色が「カーキ」となるほか、Bピラーがブラックではなくボディー同色となる。写真は同オプションを選択した中間グレード「G」。
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12/32「G」のインストゥルメントパネルまわり。ドアアームレストにファブリックが巻かれており、オプションで革巻きのステアリングホイールも選択できる。
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13/32エントリーグレードの「X」。もっとも装備が簡素なモデルだが、それでも助手席側パワースライドドアや2個のUSB Type-Cソケット(前席用)、LED式のヘッドランプ/テールランプなどが標準装備される。
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14/32「X」では、他のグレードとは異なり、設定される内装色は「ブラック」のみとなる。
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15/32寸法的には先代とほとんど変わらない3代目「シエンタ」だが、その中身は全面刷新。車両骨格にはトヨタ最新のコンパクトカー用プラットフォーム「GA-B」が用いられた。また主要骨格を結合する構造用接着剤やルーフパネルに採用されるマスチックシーラーの一部を高減衰タイプとすることで、操縦安定性、乗り心地、静粛性の向上を図っている。
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16/32ハイブリッド車のパワートレインは基本的に「アクア」「ヤリス」などと共通。バッテリーには、アクアで実用化されたバイポーラ式ではなくスタンダードなニッケル水素電池を採用。4WD車のリアモーターは、他のモデルよりややパワー/トルクが低いものとなっている。
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17/32純ガソリン車に搭載される1.5リッター直3エンジン。ダイレクトシフトCVTとの組み合わせで、力強くダイレクトな走りと優れた燃費性能の両立を図った。
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18/32サスペンションは前がマクファーソンストラット式、リアがトーションビーム式。高剛性のボディーに合わせてジオメトリーを最適化しており、接地感のあるフラットな走りを追求している。
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19/32小柄なボディーによる取り回しのしやすさも新型「シエンタ」の魅力。最小回転半径は5mと、定評のあった先代よりさらに20cmもコンパクトになった。
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20/32ホイールハウスの前後やドアパネルの下部に備わる黒いモールは、傷がついたときに簡単に交換できるようになっている。(写真:荒川正幸)
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21/32ボディーカラーは全9種類。ただし「X」では、「ホワイトパールクリスタルシャイン」「ブラック」「ベージュ」「アーバンカーキ」の4色しか選択できない。
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22/32ミニバンらしからぬスタイリングだった先代から一転。ウィンドウやピラーを立ち気味にして車内空間をかせぎ、ユーティリティー系のクルマらしい“箱感”を強調した意匠となった新型「シエンタ」。ライバルの「ホンダ・フリード」といい、この寸法とこのデザインが、日本におけるコンパクトミニバンの最適解なのかもしれない。(写真:荒川正幸)
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23/32前席の空気を後席へと送風することにより、空気を効率的に循環。冷気や温気の偏りを解消する天井サーキュレーター。「G」と「Z」にオプションで用意される。
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24/327人乗り仕様の3列目シートは、使わないときは2列目シート下に格納が可能(写真左)。荷室空間を有効に使うことができる。いっぽう5人乗り仕様の荷室は、2列目を倒せば奥行き2045mm(!)の、広くてフラットな荷室空間が得られる(写真右)。
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25/323列シーターでも2列目シートをタンブルアップすれば1525mmの荷室長が得られる。床面に折りたたまれた3列目シートや、展開時にシートを固定するフックなどが露出してしまうのが難点だが。
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26/325人乗り仕様は、荷室床面をやや“高床”とすることで、後席格納時の床面をフラット化。床下にはラゲッジアンダーボックスが、左右の側壁には棚やフック、バーなどを固定できるユーティリティーナットが設けられている。
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27/32新型となって大幅に居住性が増した2列目シート。前席とのタンデムディスタンスは80mm拡大し、また室内高も20mm増して1300mmとなった。(写真:荒川正幸)
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28/32快適性や利便性を重視するならお薦めはやはり「Z」。ハンズフリーオープン機能付きのデュアルパワースライドドアや、消臭・はっ水・はつ油機能付きシート表皮、運転席アームレスト、2列目サンシェードなどを標準装備している。
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29/32外観に上質感を求める向きにも「Z」はお薦め。機能装備とは違い、Zのランプ類やグリルモールなどは、他グレードではオプションでも選べないのだ。
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30/32予防安全・運転支援システムでは、停止保持機能付きのレーダークルーズコントロールが「Z」の専用装備。ハイブリッド車にはドライバー異常対応システムも備わるほか、オプションでアドバンストパーク機能や、床下透過表示機能付きのパノラミックビューモニター(写真)なども用意される。
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31/32中間グレードの「G」にも、ハンズフリーオープン機能付きのデュアルパワースライドドアや、消臭・はっ水・はつ油機能付きシート表皮などはオプションで用意される。Gを選んで必要な装備はオプションで盛る……という選択もアリだ。USBソケットの数は「Z」もGも一緒で、運転席シートバックに2列目用のソケットが備わっている。
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32/32ハイブリッド車の燃費やパワフルな走りは魅力だが、「GA-B」プラットフォームならではの軽快な走りを味わうなら、ガソリン車もあり。クルマ好きを自負する人は、試してみて損はない。

佐野 弘宗
自動車ライター。自動車専門誌の編集を経て独立。新型車の試乗はもちろん、自動車エンジニアや商品企画担当者への取材経験の豊富さにも定評がある。国内外を問わず多様なジャンルのクルマに精通するが、個人的な嗜好は完全にフランス車偏重。
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