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2/202023年1月に発売されたトヨタの新型「プリウス」。プラットフォームには進化した第2世代の「TNGA」が用いられ、従来モデルと同じくHEVとPHEVをラインナップする。今回は先に販売が開始された前者の4WD車に試乗した。
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3/204WD車に搭載されるリアモーターは、従来の7.2PSから41PSへと大幅にパワーアップした。雪道などでの登坂性能に加え、旋回性能も向上しているという。4WDであることを示す立体的な「E-Four」のエンブレムが、フロント左ドアにのみ備わる。
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4/20サイドのガラス面は従来型よりも天地の高さが抑えられ、後方に行くにしたがって下部が上方向にカーブを描くようにデザインされている。リアドアのオープナーは、視覚的に目立たぬようウィンドウ部に組み込まれている。
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5/20新型「プリウス」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4600×1780×1430mmで、ホイールベースは2750mm。先代に対しては、25mm長く、20mm幅広く、40mm低い。ホイールベースは50mm延長されている。
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6/20「感性に響くエモーション」と「普遍的な美しさ」を表現したという新型「プリウス」のボディーデザイン。外板色は今回の試乗車両がまとっていた「ダークブルー」を含め、「アッシュ」「マスタード」など全6色が設定されている。
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7/20インテリアのデザインコンセプトは「アイランドアーキテクチャー」。水平基調のシンプルなダッシュボード上に液晶画面が並ぶ様子は、トヨタの電気自動車「bZ4X」にも似ている。「Z」グレードのダッシュボード中央に位置するセンターディスプレイの画面サイズは12.3インチ。充電用USB端子(Type-C)がセンターコンソール前部に1口、コンソールボックス内に2口備わる。
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8/20スポーティーなエクステリアデザインから先代よりも狭くなったキャビンを想像してしまうが、前後席のヒップポイントがより低くより後ろに移動しているので、ヘッドルームは先代と大きく変わらない。「Z」グレードでは、合成皮革のシート表皮が標準仕様となり、前席にヒーター/ベンチレーション機能が備わる。
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9/20ホイールベースが先代より50mm長い2750mmとなったことで、タンデムディスタンス=前後席間距離も+8mmの936mmに伸ばされた。後席は見た目以上に広く、頭上にも足元にも十分な余裕が感じられた。
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10/20第2世代TNGAと呼ばれる改良型の「GA-C」プラットフォームを採用。より剛性アップした車体や細部にまで手が入れられた足まわりが特徴だ。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式でリアがダブルウイッシュボーン式。
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11/20「Z」グレードには、ダークグレーメタリックをベースに切削光輝仕上げを施した19インチアルミホイールが標準で装備される。今回の試乗車両は195/50R19サイズの「ヨコハマ・ブルーアースGT」タイヤを組み合わせていた。
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12/20薄型のヘッドランプデザインも新型「プリウス」の特徴。全グレードにBi-Beam LEDヘッドランプとLEDターンランプ、LEDクリアランスランプ、そしてLEDデイライトが採用される。
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13/20横一文字のコンビネーションランプと「PRIUS」のロゴが目を引くリアまわり。後方視界を向上させるためにこれまで採用されてきたテールゲートのサブウィンドウは廃止され、すっきりとしたリアビューになった。
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14/20最高出力152PS、最大トルク188N・mを発生する2リッター直4エンジンに、前後1基ずつのモーターを組み合わせたハイブリッドパワーユニットを搭載。「E-Four」と呼ばれる4WD車のシステム最高出力は199PSと発表されている。
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15/20トップマウントメーターと名づけられた独立した液晶メーターパネルは7インチサイズ。必要な情報がリングに集約して表示されるほか、リングをセンターから右に移動させ(写真)必要な情報を大きく表示することもできる。
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16/20シフトセレクターの操作方法は従来型と同じだが、セレクターレバーの位置はダッシュボードからセンターコンソールに移された。「Z」グレードにはスロット式のワイヤレス充電器(写真下)も標準で装備される。
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17/20後席使用時の荷室容量は410リッター。荷室の床下にはタイヤパンク応急修理キットや、全車に標準装備されるAC100V・1500W給電システムの窓枠アタッチメントなどが収容される。
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18/20デザイン優先のボディーフォルムによって、Cd値(空気抵抗係数)は先代が0.24であったのに対し、新型では0.27へと悪化している。こうした割り切りにも「プリウス」を単なるエコカーではなく、魅力で選ばれるクルマにしようとするトヨタの意図がうかがえる。
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19/20トヨタ・プリウスZ
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佐野 弘宗
自動車ライター。自動車専門誌の編集を経て独立。新型車の試乗はもちろん、自動車エンジニアや商品企画担当者への取材経験の豊富さにも定評がある。国内外を問わず多様なジャンルのクルマに精通するが、個人的な嗜好は完全にフランス車偏重。
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