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1/162024年4月16日夜、デザインウイークに沸くミラノで。オーナーが自動車愛好家であるファッションブランド、ラルスミアーニのショールームに、「アルファ・ロメオ・ミラノ」改め「ジュニア」が突如出現した。
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2/16展示用のプレートは早くも「Junior」になっていた。普段はファッション用のショーウィンドウなので、前面はガラス越しの撮影を強いられた。
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3/16EV仕様のスクデット(盾形)グリルには、大胆にも「ビッショーネ」(アルファ・ロメオのエンブレムのモチーフにもなっている、ミラノ・ヴィスコンティ家の紋章)がくり抜かれて配されている。
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4/16エンブレムの色は従来モデルのカラーに代わって、一部の歴代モデルにみられるモノトーンとなっている。
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5/16プラットフォームは旧グループPSAが開発した「CMP」(ハイブリッド仕様)と「e-CMP」(EV仕様)を採用している。
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6/16EV仕様では、充電ケーブルのケースはフロントフードを開けた部分にある。
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7/16フロントフェンダーには「MILANO」のバッジが残っていた。
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8/16ボディーサイズは全長✕全幅✕全高=4170✕1780✕1500mm。来場者が次々と乗り込むため、ドアを閉めた状態でデザインを鑑賞できなかったのが残念。
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9/16展示車はミシュランによるEV用タイヤ「パイロットスポーツEV」の225/40R20サイズを履いていた。
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10/16メーターナセルは往年のアルファ・ロメオに範をとったビノーコロ(双眼鏡)型。ATセレクターを包括したセンターコンソールの傾斜は、姉貴分である「ステルヴィオ」や「トナーレ」よりも急だ。ドライブモードセレクター「アルファ・ロメオDNA」のコントローラーは、アップダウン式のスイッチに変更されている。
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11/16ブーメラン型のテールランプは1998年「マセラティ3200GT」をほうふつとさせる。
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12/16Cピラーの「ビッショーネ」。「トナーレ」ではガラスにプリントされていたが、「ジュニア」ではプラスチックパネルに施されている。
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13/16サベルト製バケットシートを後方から見る。写真では見えづらいが、シート下端にも大きな通気孔が開けられている。
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14/16ラゲッジルーム容量は400リッター。
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15/16パーティーの後で店外に出て、ウィンドウ越しに自撮りするゲストも。
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16/16ミラノ市街ヴェネツィア通りに掲げられた看板は、まだ「MILANO」である。2024年4月18日撮影。

大矢 アキオ
Akio Lorenzo OYA 在イタリアジャーナリスト/コラムニスト。日本の音大でバイオリンを専攻、大学院で芸術学、イタリアの大学院で文化史を修める。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとしてシエナに在住。NHKのイタリア語およびフランス語テキストや、デザイン誌等で執筆活動を展開。NHK『ラジオ深夜便』では、24年間にわたってリポーターを務めている。『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり』(コスミック出版)など著書・訳書多数。近著は『シトロエン2CV、DSを手掛けた自動車デザイナー ベルトーニのデザイン活動の軌跡』(三樹書房)。イタリア自動車歴史協会会員。
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