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1/26レクサスが擁する大型のラグジュアリーSUV「LX」。渕野氏いわく、このクルマには、日本のカーデザインに見るひとつの傾向が表れているというのだが……。
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2/26渕野「カーデザインの評論などで“塊感”という言葉が出てきたら、ラグビーボールを思い描いてください。断面形状が円形で、前後の縁が中心に向かって収束していて……」
(写真:Unsplash/Wilson Stratton) -
3/26渕野「“踏ん張り感”については、例えばチーターですかね」
ほった「そういえばマツダも、『魂動』デザインの開発に際しては、ネコ科の動物をモチーフのひとつに挙げていましたね」 -
4/26レンジローバーファミリーのミドルレンジを担う「ヴェラール」。デビューは2017年と、必ずしも新しいクルマではないが、そのデザインは今なお先鋭的だ。
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5/26ほった「クルマの軸が明瞭で、しかも顔もお尻もがっつり丸められてるんですよね」
渕野「後ろから見ても、車体の下部がリアの中心へと収束している。これほどラグビーボール的なプロポーションを持つクルマは、ほかにないでしょう」 -
6/26渕野「フロントクオータービューで見ると、シルエットが台形で、かつボディーのアウトラインがきれいにタイヤにかかっているでしょう。これも踏ん張り感を演出するキモなんですよ」
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7/26上から順に、「レクサスLX」「メルセデス・ベンツGLS」「ジープ・グランドチェロキーL」「レンジローバー」。
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8/26渕野「『レンジローバー』は、本当にプロポーションに対する執念がスゴいですよね。あんなにリアオーバーハングが長いのに、この角度で見たら、まったくお尻が見えない」
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9/26「レクサスLX」のフロントクオータービュー。「レンジローバー」などと比べると、コーナーの絞り込みが小さいために、タイヤからボディーがはみ出して見える。またドアの下方、車体下部も内巻きにせず、そのままストンと落としている感じで、“塊感”はあまりない。
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10/26フロントグリルのグラフィックも、ボディーの形状からすると脈絡のないもので唐突感があるものだが……。
清水「まぁ『LX』は、この顔ありきのクルマですから!」 -
11/26ほった「プロポーションがいい/悪いというか……。そもそも『レクサスLX』って、グラフィックがコテコテしていてフェンダーやボンネットの隆起もスゴいから、その下の“素のボディー”がどんな形をしているのか、いまいち分からないんですよね」
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12/262023年6月に世界初公開された「レクサスGX」。各部のグラフィックはいささか煩雑だが、フェンダーをしっかり張り出させるなど、車体形状そのものでプロポーションのよさを表現するようになった。
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13/26先代にあたる4代目「BMW X5」(上)と、先日発表されたばかりの5代目X5(下)。
清水「僕は新型のほうがイイと思うけどなぁ」
ほった「好みの違いはありましょうが、新型のほうが頭でっかちの尻でっかちになったのは事実でしょう」 -
14/262026年7月に発表されたばかりの、アウディのフルサイズSUV「Q9」。
清水「最近は欧州車でも、グラフィック頼りのクルマが増えて……」
ほった「“顔が命”の清水さんでも、最近の欧州車はやっぱりNGなんですね」 -
15/26デザイン開発の現場では、先進的なデジタル技術が積極的に取り入れられており、多くのメーカーが3DスキャンおよびVRを活用した、開発・評価システムを導入している。
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16/26デジタル技術の革新は、日本車のデザインが欧州車をキャッチアップするのに大いに貢献したが、それは他国のメーカーにも言えることだ。うかうかしていたら、今度は日本車が中国車に追い落とされるかもしれない。写真は2026年1月に欧州で発表された「ジーカー7GT」。
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17/26超巨大キドニーグリルで注目を集める、最新の「BMW 7シリーズ」。このデザインも、追い上げてくる新興メーカーを迎え撃つための、苦闘の結果なのかもしれない……。
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18/26清水氏が「日本車最後の駄作」と語る3台。上から順に「トヨタ・パッソ」(2016-2023年)、「日産マーチ」(2010-2022年)、「三菱ミラージュ」(2012-2023年)。
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19/26ちなみに、清水氏が語る日本車史上最高のダメデザインは、三菱の「ミラージュディンゴ」(特に前期型)とのこと。ご世間の評判もイマイチだったようで、モデルライフは1999年~2002年と短命に終わった。
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20/26渕野「今は、新車がコケたら会社が傾くような時代ですからね。よくも悪くも、ちゃんとしたものしか世に出せないんですよ」
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21/26「ジャパンモビリティショー2025」で発表された、センチュリーのコンセプトモデル。トヨタは、センチュリーを超高級車ブランドへと格上げするつもりのようだが……。
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22/26お値段2700万円の「センチュリー(SUV)」のデザインがこちら。
清水「うーむ。天下のトヨタとはいえ、このジャンルではまだまだ練習不足ということか……」 -
23/26ほった「でもスーパーカーの分野については、意外と心配していないんですけどね。『マツダRXビジョン』とか……」
清水「それ、発売してないじゃん」 -
24/26ほった「清水さんが絶賛していた、『日産ハイパーフォース』なんてのもありますが」
清水「だから、発売してないじゃん!」 -
25/26清水「日本のスーパースポーツの正否に関しては、ひとまずはトヨタの『GR GT』や『レクサスLFAコンセプト』の市販版がどうなるかだね」
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26/262026年8月24日に開催した、「ぶしつけ御免! 人気連載『カーデザイン曼荼羅』公開収録&交流会」の様子。来場された皆さま、本当にありがとうございます。そして本稿を読んで興味を持たれた方、次回があったら、ぜひご参加くださいませ。

渕野 健太郎
プロダクトデザイナー兼カーデザインジャーナリスト。福岡県出身。日本大学芸術学部卒業後、富士重工業株式会社(現、株式会社SUBARU)にカーデザイナーとして入社。約20年の間にさまざまなクルマをデザインするなかで、クルマと社会との関わりをより意識するようになる。主観的になりがちなカーデザインを分かりやすく解説、時には問題定義、さらにはデザイン提案まで行うマルチプレイヤーを目指している。

清水 草一
お笑いフェラーリ文学である『そのフェラーリください!』(三推社/講談社)、『フェラーリを買ふということ』(ネコ・パブリッシング)などにとどまらず、日本でただ一人の高速道路ジャーナリストとして『首都高はなぜ渋滞するのか!?』(三推社/講談社)、『高速道路の謎』(扶桑社新書)といった著書も持つ。慶大卒後、編集者を経てフリーライター。最大の趣味は自動車の購入で、現在まで通算47台、うち11台がフェラーリ。本人いわく「『タモリ倶楽部』に首都高研究家として呼ばれたのが人生の金字塔」とのこと。
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