フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント V6 4MOTION【試乗記】
フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント V6 4MOTION 2007.05.25 試乗記 ……459万円“いろいろな輸入車にとっかえひっかえ乗れる”JAIA試乗会。
2人の『CG』編集者が、インプレッションをお届けします!
勝手に、カー・オブ・ザ・デイ
予備知識なしに乗って驚いた。エンジンは活発、シャシーは思いのほかシャープ。それでいて普段はひとクラス上のサルーンも顔負けの静かさと上質さを誇る。まさに言うことなし。こうなるとグリルを除けば野暮ったいくらいに控えめな外観が惜しいところ。だが物は考えようで、自分で買うのが辛いパラサイトシングルあたりには親父を騙す恰好の候補と映るかもしれない。
ウォールナットパネルとスポーツレザーシートが標準の豪華な室内はパサート伝統の広さで、アイドリング時には静寂に包まれる。けれども一旦右足に力を込めると、むしろ饒舌とでもいいたくなるほど感性豊かなエンジンに豹変する。吹け上がりの軽さは実に印象的で、Dレンジでもリミットを超えて6700rpmまで回り、それまでの快音が僅かにトーンを変えたかと思った刹那にシフトアップが完了する。スペックを確かめて納得した。250psを発する3.2リッターV6は案の定、VWアウディ系モデルに生気を吹き込んだFSI直噴仕様。そして文字どおりシームレスな変速はDSGのなせる技だった。
この日、唯一1時間半の試乗枠が確保できたのも幸いだった。なぜなら、おかげでいつものハンドリングコースに連れ出すことができ、そこでも嬉しい誤算が待っていたからだ。前後トルク配分が100:0から50:50まで変化するハルデックス・ユニットを用いた4WDと、優れたダンピングに助けられたコーナリングは味わい深く、ダイアゴナルに煽られそうなうねりに遭遇しても泰然自若としている。タイヤもさぞかしパフォーマンス寄りなのではと思ったら、なんとスタッドレスが付いていた。
(文=道田宣和/写真=田村弥/『CG』2007年4月号)

道田 宣和
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